補色
補色(ほしょく、英: complementary color[1])とは、色相環 (color circle) で正反対に位置する関係の色の組合せ。相補的な色のことでもある。
概要
編集補色の組合せは色の表現法によって異なり、RGBの場合は
RYBの場合は
などである。余色、対照色、反対色ともいう(ただし、補色は相対する色を直接に指示するのに対し、反対色の指示する範囲はやや広い)。
ある色に別の色を適宜割合で混合して、光の場合は白、物体の場合は黒というように、彩度低下を引き起こす色についてもいうが、並列した際の視覚的効果の相補性と混合した際の相補性は異なる。
性質
編集補色同士の色の組み合わせは、互いの色を引き立て合う相乗効果があり、これは「補色調和」といわれる[2]。
しかし、純色など、明度が同じ補色同士を組合せた場合は、瞳に対してレンズフレアを引き起こして、目がチカチカしてしまう[3]。
残像の消去と現出
編集「残像効果#補色残像」も参照
病院などの外科手術室では、内装や手術着を薄い緑色にすることで、赤(血液の色)の残像である緑色を消去することが可能となる。
逆の例では、牛乳パックの白を基調としたパッケージに青色を用いることで、青の残像であるクリーム色が現出。「濃い牛乳」というイメージを消費者に与えることが可能となる[4]。
脚注
編集- ^ 文部省、日本分光学会『学術用語集 : 分光学編』(増訂版)培風館、1999年。ISBN 4-563-04567-5。
- ^ 図る 〜色と食欲の関係〜 - 東工大 ScienceTechno ウェブサイト
- ^ デザインの基礎 3分間講座
- ^ 講義関連情報 2007年11月26日(PDF) - 広島修道大学商学部 竹元雅彦 講義資料室
参考文献
編集関連項目
編集- 神経順応(残効、残像) - 船の振れ、なにかをずっと見ていたなどの刺激を取り除いた後でも残ったり、刺激に慣れてしまうこと。