逃げた女』(도망친 여자)は、ホン・サンス監督・脚本による2020年の韓国のドラマ映画である。第70回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門で上映され、銀熊賞 (監督賞)を受賞した。

逃げた女
도망친 여자
原題表記
ハングル 도망친 여자
RR式 domangchin yeoja
英題 The Woman Who Ran
各種情報
監督 ホン・サンス
脚本 ホン・サンス
製作 ホン・サンス
出演者 キム・ミニ
ソ・ヨンファ
ソン・ソンミ
キム・セビョク英語版
音楽 ホン・サンス
撮影 キム・スミン
編集 ホン・サンス
製作会社 Jeonwonsa Film Co.
配給 大韓民国の旗 CMC Pictures
日本の旗 クレストインターナショナル
公開日 ドイツの旗 2020年2月25日 (BIFF)
大韓民国の旗 2020年9月17日
日本の旗 2021年6月11日
上映時間 77分[1]
製作国 大韓民国の旗 韓国
言語 朝鮮語
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ストーリー

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小さな花屋を営むガミと翻訳家の夫は、5年間の結婚生活で一度も離れたことがない。そんなガミが夫の初めての出張中に、ソウル郊外の3人の同性の友達に会う。そして行く先々で「愛する人とは何があっても一緒にいるべき」という夫の言葉を繰り返す。 一人目のヨンスンは離婚経験のある面倒見のいい先輩で、年下の女性と同居している。夫との結婚生活が泥沼で辛かった話を聞く。すると隣家の男性が訪ねて来て、野良猫に餌を与えないで欲しいと苦情を言い、猫も生き物だからと反論する。夜には、外で煙草を吸う向かいの娘の姿が防犯カメラに映る。父親に問題があって母親が逃げたという娘の話し相手になる。隣の鶏は、雄鶏が雌鶏をイジメているらしく、翌朝には鶏小屋を見に行く。平和だが物足りない。 二人目のスヨンは気楽な独身生活を謳歌する裕福な先輩で、ピラティスのインストラクターをしている。スヨンは最近素敵な建築家の男性と飲み屋で出会い、たまたまその人は下の階の住人だったが既婚者で、妻と別居中の一人暮らしだという。すると若い男が訪ねてくる。男は話がしたいので部屋に入れて欲しいと懇願するが、ストーカー呼ばわりして返してしまう。男は詩人で、酔っぱらって一度だけ寝てしまったと打ち明ける。このストーカーのせいで好きな男がいる飲み屋にも行けずにいる。 三人目のウジンはミニシアターやイベントスペースを仕事場にしている女性で、話があるとガミを呼び出していた。カフェで会うといきなり謝罪の言葉が出て、かつてガミから恋人を奪ったことを詫びる。その男チョン先生は今や売れっ子の作家で、今日もブックコンサートというイベントで来ているという。 喫煙所でガミは、昔の恋人チョン先生に偶然再会する。気まずさからか、ぎこちない会話を繰り返し、微妙な雰囲気のままガミはその場を去る。一旦外に出たものの、思い直して映画館に戻り、とりとめのない海辺の映像を眺める。それは退屈でもあり平穏でもあった。

キャスト

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脚注

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  1. ^ The Woman Who Ran”. Berlin International Film Festival. 18 February 2020閲覧。

外部リンク

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