重光 達雄(しげみつ たつお、1958年1月24日 - )は、日本の実業家神奈川県出身。

人物 編集

1998年の為替自由化を契機に生まれた為替証拠金取引(FX取引)にいち早く取り組み、個人投資家向け金融商品として大きく発展させた立役者の一人。98年にはソフトバンクと共同で、個人投資家に使い勝手の良い取引システムを開発する会社(エフ・エックス・プラットフォーム株式会社)を創業。また、24時間インターネット取引など、その後のFX取引の原型を作り上げた。2008 年、SBIホールディングスに入社し、SBIリクイディティ・マーケットを創業し、SBI証券他のFXビジネスを成功に導いた。その経験を活かし、2020年1月、経営難に陥っていた大阪堂島商品取引所経営改革協議会を立ち上げ、同協議会は2020年10月12日、取引所改革のための提言書を公表。それを受けて、それまで会員制取引所だった大阪堂島商品取引所は令和3年4月1日、株式会社大阪堂島商品取引所として新たなスタートを切った。

経歴 編集

昭和52年3月  関東学院六浦中・高等学校 卒業

昭和56年3月  関東学院大学 経済学部卒業

昭和56年4月 ユニオン貿易株式会社(現ユニコムグループホールディングス株式会社)入社

平成 4 年6 月  同社取締役

平成11年6 月 同社常務取締役

平成14年6 月 同社専務取締役

平成14年6 月 アクセス証券株式会社(現日産証券株式会社) 取締役

平成16年6 月 日本ユニコム株式会社(現ユニコムグループホールディングス株式会社) 取締役副社長

平成17年3 月 ソフトバンク との共同出資によるエフ・エックス・プラットフォーム株式会社を設立。代表取締役社長

平成18年6 月 ユニコムグループホールディングス株式会社 代表取締役社長

平成18年10月 日本ユニコム株式会社 代表取締役社長

平成20年7月 ユニコムグループを離れ、SBIホールディングス株式会社に入社

       SBIリクイディティ・マーケット株式会社を創業 代表取締役社長

平成26年8月 FXクリアリングに関する特許出願(平成28年4月公開・登録済)

平成27年6月 SBIホールディングス株式会社 取締役

平成28年6月  同社 取締役執行役員常務

平成29年12月SBIリクイディティ・マーケット株式会社 副会長

平成30年2月 BYFX HK Co.,Limited 取締役

平成30年5月 金融研究所 グローバル金融市場研究会顧問

平成30年6月 FXクリアリング信託株式会社 代表取締役会長(現任)

SBIホールディングス株式会社 顧問(現任)

平成30年10月 SBIフューチャーズ株式会社 取締役会長

平成31年5月 大阪堂島商品取引所 社外理事

令和2年1月 大阪堂島商品取引所経営改革協議会 副議長

       経営改革協議会発足に伴い、堂島取社外理事退任

令和2年10月 堂島取経営改革協議会提言書公表

令和3年4月 堂島取株式会社化達成に伴い、堂島取経営改革協議会解散

令和4年6月 堂島取引所 取締役会長(非常勤)

インタビュー記事・講演 編集

フューチャーズ・ジャパン(2008年9月号)

FFCWorld(2010年7月14日)

Microsoft導入事例紹介(日本)(2010年12月29日)

Microsoft導入事例紹介(海外)(2011年3月10日)

FFC World(2011年6月16日)

日本マイクロソフト エグゼクティブラウンドテーブル(2011年9月5日)

月刊BOSS(2013年4月1日)

月刊BOSS(2013年7月1日)

Forex Magnates東京サミット(2013年7月17日)

マイクロソフトSQL Server2014販売記念フォーラム(2014年4月18日)

Forex Magnates東京サミット(2014年7月31日)

HP World Tour東京(2015年7月22日)

HPE/MS共催セミナー(2016年1月15日)

Discover Forum2017東京(2017年4月21日)

HPEエグゼクティブラウンドテーブル(2017年5月11日)

エピソード 編集

SBIグループのFXビジネスを再構築し、FX業界トップに

2009年1月29日、SBIホールディングス決算説明会が開かれた。

その中で、同社の北尾吉孝代表取締役執行役員CEOは、前年11月17日から新たに営業開始したばかりのある新事業について、「早くも今期中に28~33億円程度の連結収益が見込まれる」と言及した。発足後わずか2か月の新事業部を、株主に向けた決算報告で北尾が取り上げるのは異例中の異例だった。

その事業とはFX取引。そして、その急成長の核となったのがSBIグループの100%子会社であるSBIリクイディティ・マーケット(以下SBILM)だった。この新事業会社の初代社長として、SBIグループのFXビジネスを一新させた人物が重光だった。

SBILMが新たに参入してわずか1か月半後の2008年12月には、SBI証券のFX取引規模は、売買代金で約4兆6678億円に達した。このうち約84%に当たる3兆9055億円が、スタートしてわずか1か月半のSBILMが提供する「SBIFXα」の取引だった。SBIグループのFX月間売買代金はその後も増加し続け、2009年7月には5兆2633億円に達した。

参考文献 編集