葵タワー

静岡市に所在する再開発ビル
静岡市美術館から転送)

葵タワー(あおいタワー)は、静岡市葵区紺屋町にある超高層ビル複合型商業施設

葵タワー
葵タワー
地図
情報
用途 商業施設、業務施設、公共公益施設(美術館)宴会場
構造設計者 株式会社アール・アイ・エー
施工 竹中木内鈴与共同企業体
構造形式 鉄骨鉄筋コンクリート造
敷地面積 4,923.89 m²
建築面積 4,364.51 m²
延床面積 40,793.44 m²
階数 地下2階+地上25階
高さ 125m
着工 2006年5月
竣工 2010年3月
所在地 静岡市葵区紺屋町17番地の1
座標 北緯34度58分21.3秒 東経138度23分11.4秒 / 北緯34.972583度 東経138.386500度 / 34.972583; 138.386500座標: 北緯34度58分21.3秒 東経138度23分11.4秒 / 北緯34.972583度 東経138.386500度 / 34.972583; 138.386500
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概要 編集

紺屋町再開発事業によって建設された再開発ビル。JR静岡駅北口の斜め向かいに位置する。静岡市内で最も高いビル。設計は株式会社アール・アイ・エー。施工は竹中木内鈴与共同企業体。

複合棟は地上25階地下2階建て(125m)で、2010年4月にオープンした。オフィスや書店、飲食店などが入居。同年5月に静岡市美術館(英語表記:Shizuoka City Museum of Art)がオープンした。隣棟に地上10階地下1階建ての駐車場「稲森パーキング本社」が複合棟に先行して2008年9月に完成。複合棟と連結しているため駐車場として利用できる。

基幹テナントとして戸田書店静岡本店が地下1階から地下2階の一部に入居していたが、書店業界の不振やコロナ・ショックにより、2020年7月26日に閉店した[1][2][3]。後継テナントとして2021年6月から日本リージャスホールディングス(東京)が「リージャス静岡葵タワービジネスセンター」を開設することになった[3]

持ち分の一部を2021年6月に東海道リート投資法人が取得している。

沿革 編集

これ以前の経緯は静岡駅前紺屋町地区再開発組合ホームページを参照。

  • 2006年5月 - 静岡駅前紺屋町地区市街地再開発組合の設立が認可される。同年6月から工事に着手。
  • 2008年9月 - 駐車場棟が完成。
  • 2010年
    • 3月 - 複合棟が完成。
    • 4月1日 - 「静岡市美術館」を除いてオープン。地下1階 - 地上2階に「戸田書店静岡本店」が入店。
    • 5月1日 - 「静岡市美術館」がオープン。
    • 10月1日 - 「静岡市美術館」で本格展示開始。展示空間が、2011年度グッドデザイン賞受賞[4]

静岡市美術館 編集

葵タワーの3階にある。財団法人静岡市文化振興財団が管理。展示室の広さは3室計約1,100m2、天井高4.1 - 4.5mと、国宝重要文化財等、国指定文化財の展示も可能な構造である。デザインや工芸作品等、幅広いジャンルの展示を行っている。収蔵品を持たない美術館であり、特定のジャンルに縛られない幅広い企画展・イベントの開催が本美術館の大きな特徴となっている。

ロゴ 編集

ロゴマークには「5年後、こうなってほしい美術館」というメッセージが込められており、世界的にも有名な、静岡を象徴する富士山をモチーフに据え、二つの円を重ねて「人をつなぐ美術館」「地域を世界に発信する美術館」という意味を込めた。富士山をモチーフに、二つの円を重ねることで、「美術館を中心とした人の輪の広がり」、「地域と世界を結ぶイメージ」を表す。作成者は柿木原政広。 なお、このロゴは世界三大広告賞のひとつであるOne Showの銀賞を受賞している[5]

基本方針 編集

基本方針として以下の4つが定められている[6]

  • しずおかの歴史や風土、伝統的文化を継承しながら、新しい「しずおか文化」を創造し、世界に向けて発信します。
  • 美術を主軸にデザインや工芸等、幅広いジャンルの展示をバランスよく実施します。
  • 街にひらかれた「芸術文化の交流拠点」を目指します。
  • 子どもからお年寄りまで、みんなが集う、“いきいきした美術館”を目指します。

館内施設 編集

展示室

3室計約1,100m2、天井高4.1 - 4.5m

交流ゾーン

展示室とほぼ同じ広さがあり、コンサートやトークイベント、上映会など多彩な企画が開催されている。

  • エントランスホール
  • カフェ・ミュージアムショップ
  • インフォメーション
  • 多目的室
  • ワークショップ室

ミュージアムショップでは、常時200点ほどの商品を扱っている。美術関連の本、デザイン性の高い文具や和小物、玩具などのさまざまなグッズや、県内メーカーが手掛けた木製品や和布のブックカバー、富士山型のコースターなどを集めたコーナーもあり、大学生等の注目を集めている[7]

開館時間 編集

午前10時から午後7時まで。休館日は月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始。

来場者数 編集

  • 初年度の来場者数は295,000人であり、前身の静岡アートギャラリー(年間50,000人)の6倍近くとなった。
  • 1企画展あたりの来場者数は3万人前後であり、静岡市外からの来場者が45%を占めた[8]

フロア構成と主なテナント 編集

複合棟
  • B1階 - 2階 : 商業フロア
  • 3階 : 静岡市美術館
  • 4階 - 6階、24階 : 結婚式場(グランディエール ブケトーカイ
  • 7階 - 23階 : オフィスフロア
  • 25階 : スカイレストラン(ヴォーシエル)
駐車場棟

葵タワーと稲森パーキング本社が隣接

  • 稲森パーキング本社のB1階、1階、2階、6階、9階が葵タワーと連絡通路で繋がっている

近隣の商業施設 編集

脚注 編集

  1. ^ 戸田書店静岡本店、閉店へ 5月中旬にも|静岡新聞アットエス”. @S[アットエス]. 2021年2月25日閲覧。
  2. ^ 戸田書店静岡本店 7月26日閉店|静岡新聞アットエス”. @S[アットエス]. 2021年2月25日閲覧。
  3. ^ a b 戸田書店静岡本店跡 賃貸オフィス開設決定 6月にも”. 静岡新聞. 2021年5月19日閲覧。
  4. ^ 受賞対象名-美術館 [静岡市美術館] - GOOD DESIGN AWARD
  5. ^ “静岡市美術館ロゴ:世界3大広告賞「ワン・ショウ」銀賞に喜ぶ関係者”. 毎日jp (毎日新聞社). (2011年7月13日). オリジナルの2011年7月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110717053059/mainichi.jp/area/shizuoka/news/20110713ddlk22040095000c.html 
  6. ^ 公式ホームページから引用
  7. ^ “おしゃれ雑貨に学生が注目 静岡市美術館ショップ人気”. 静岡新聞 (静岡新聞社). (2011年3月25日). http://www.at-s.com/news/detail/100013774.html [リンク切れ]
  8. ^ “静岡市美術館:駅前ビルにオープン1周年 田中豊稲館長に聞く”. 毎日jp (毎日新聞社). (2011年9月16日). http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20110916ddlk22040096000c.html [リンク切れ]

外部リンク 編集

※いずれも本項の参考資料として使用。