高橋貞子 (作家)
日本の作家、民話収集家、民話研究家
高橋 貞子(たかはし さだこ、1926年〈大正15年〉8月27日[1] - 2017年〈平成29年〉5月または6月[2])は、日本の作家、民話収集家[3]。岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉乙茂出身[4]。岩手県立盛岡高等女学校(現・岩手県立盛岡第二高等学校)卒業。岩手県庁地方課勤務。日本口承文藝学会[5]・日本民話の会[6]・岩泉民間伝承研究会 会員[7]。
高橋 貞子 (たかはし さだこ) | |
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誕生 |
1926年8月27日 岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉乙茂 |
死没 |
2017年5月または6月(90歳没) 岩手県下閉伊郡岩泉町 |
職業 | 作家、民話収集家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 岩手県立盛岡高等女学校(現・岩手県立盛岡第二高等学校)卒業 |
活動期間 | 1977年 - 2009年 |
ジャンル | 民話、昔話 |
代表作 |
『岩泉の昔ばなし』(2001年) 『絹滴』(2001年) 『桐は実に』(2001年) 『座敷わらしを見た人びと』(2003年) |
主な受賞歴 |
岩手県教育委員会文化表彰(1994年) 岩泉町町勢功労者表彰(1995年) 文部大臣表彰地域文化功労者(1999年) 岩泉町合併50周年文化功労者表彰(2006年) |
デビュー作 | 『火っこをたんもうれ』(1977年) |
配偶者 | あり |
経歴
編集1926年8月27日、岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉乙茂に生まれる。1944年3月、岩手県立盛岡高等女学校卒業。同年4月より岩手県庁地方課勤務[1]。
幼少時に両親や祖父母から多くの昔話を聞いて育つ。母親として子宝に恵まれたことを機に、幼少時に聞いた昔話や、周囲の人々からの昔話の採集を始める[8]。
岩手県庁勤務時代、郷土史家・平野直の薦めで昔話集『火っこをたんもうれ』(1977年)を出版[8]。さらにIBC岩手放送のラジオ番組で昔話の語りを始めたことで、視聴者からさらに昔話が集まり始める[8]。以来、長年にわたって岩泉町の民話の聞き書きを続けてきた[9]。
民話の伝承と普及に努めた功績を評価され、1994年に岩手県教育委員会文化表彰、1995年に岩泉町町勢功労者表彰、1999年に文部大臣表彰 地域文化功労者[7]、2006年に岩泉町合併50周年文化功労者表彰を受けている[4]。代表的な著書には『岩泉の昔ばなし』、『座敷わらしを見た人びと』、歌集『絹滴』、句集『桐は実に』などがある[7]。
著作
編集- 『火っこをたんもうれ―岩泉の昔ばなし』平野直 監修、熊谷印刷出版部、1977年3月、JP番号 20652421
- 『まわりまわりのめんどすこ―続・岩泉の昔ばなし』平野直 監修、熊谷印刷出版部、1978年12月、JP番号 91013675
- 「巫女の行びらき」『岩手民俗第四号』岩手民俗の会 1983年(昭和58年)10月
- 「岩泉の水―河童のはなし」『いわいずみふるさとノート 1986』岩泉民間伝承研究会 編、1986年7月、JP番号 95019890
- 『昔なむし―岩泉の昔ばなし』 熊谷印刷出版部、1991年10月 ISBN 978-4-87720065-7
- 『河童を見た人びと』岩田書院、1996年6月 ISBN 978-4-900697-54-6
- 『河童を見た人びと』増補新版、岩田書院、2003年6月 ISBN 978-4-87294-287-3
- 1996年に刊行された旧版に34話を増補し、文字を大きくして刊行。
- 『白蕪っ子 : 岩泉の昔ばなし』熊谷印刷出版部、2001年4月、JP番号 20217011
- 『絹滴 : 歌集』2001年7月、JP番号 20176535
- 『桐は実に : 句集』鷹俳句叢書:第188篇、2001年12月、JP番号 20232029
- 『座敷わらしを見た人びと』 岩田書院、2003年6月 ISBN 978-4-87294-281-1
- 『人類誕生 : 詩集』白ゆり印刷、2004年5月、JP番号 20589475
- 『安家紫根染―もうひとつの紫根染の記録』 岩泉ものがたり聞き書きノート其の1、熊谷印刷出版部、2007年1月、JP番号 21177775
- 『山神を見た人びと―岩手岩泉物語』石井正己 監修、岩田書院、2009年3月 ISBN 978-4-87294-548-5
共著
編集- 高橋貞子・水木しげる・荒俣宏・多田克己・湯本豪一・村上健司・東雲騎人・野口さとこ・寺田克也・中川翔子他『DISCOVER妖怪 日本妖怪大百科 VOL.05 座敷わらしと座敷の妖怪』講談社コミッククリエイト編、講談社〈KODANSHA Officisil File Magazine〉2008年1月25日 ISBN 978-4-06-370035-0
- 高橋貞子 担当部分「座敷わらしの住む家」(特集メイン記事)
評価
編集- 口承文芸研究27号(2004年3月発刊)に『座敷わらしを見た人びと』の記事が掲載された[11]。
- 岩泉地方で五十戸を越える旧家の座敷わらしの証言集として、説明も多岐に渡り「資料的価値のある書」と評価した。
脚注
編集- ^ a b 『山神を見た人びと 岩手岩泉物語』「BOOK著者紹介情報」より
- ^ 「おめでた おくやみ」(PDF)『広報いわいずみ』第883号、岩手県岩泉町役場政策推進課、2017年7月1日、15頁、2022年3月8日閲覧。
- ^ “今年は、氷渡洞で“生活研究グループの集い”を開催しました”. いわてアグリベンチャーネット. 岩手県農林水産部 (2006年9月11日). 2013年11月5日閲覧。
- ^ a b 高橋貞子『山神を見た人びと 岩手岩泉物語』岩田書院、2009年3月、237頁。ISBN 978-4-87294-548-5。
- ^ 日本口承文芸学会ホームページ - 2022年3月6日閲覧
- ^ 日本民話の会ホームページ - 2022年3月6日閲覧
- ^ a b c 高橋貞子『河童を見た人びと』(増補新版)岩田書院、2003年6月、283頁。ISBN 978-4-87294-287-3。
- ^ a b c 「対談 20年ぶりの再会 岩見ヒサ×高橋貞子」『ら・ほん・て』1号、岩泉舎よしせん、2013年3月、11-14頁、全国書誌番号:01033723。
- ^ “岩泉の昔ばなしの豊かな世界”. 宮沢賢治の宇宙. 2013年11月4日閲覧。
- ^ 岩手日報(2003.11.8) pdf 岩田書院 - 2022年3月6日閲覧
- ^ 口承文芸研究27号 岩田書院 - 2022年3月6日閲覧