Category‐ノート:産業遺産/過去ログ1

最新のコメント:15 年前 | トピック:価値判断の介在 | 投稿者:Sumaru

未使用化について 編集

歴史のある機械や産業都市に関する記事はウィキペディア上にいくつか存在しますが、その中で何が「産業遺産」に含まれ、何が「産業遺産」に含まれないのか、いったいどこに線引きの基準があるのか明確になっていません。そのため、本カテゴリは未使用化し、Category:ウィキプロジェクト 文化遺産保護制度の下に置きます。線引きの基準が明確になれば復活させてください。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年5月17日 (土) 06:27 (UTC)

カテゴリを作成した者ですが、世界遺産については産業遺産の記事にあるようにICOMOSなどによる検証可能性を満たすリストが存在します。それとヨーロッパ産業遺産の道や日本の近代化遺産などを傘下におさめるものとして企図しました。カテゴリに説明をほとんど付けなかった私に問題はありますが、議論の提起なしにいきなり未使用化というのはさすがにどうかと思います。--Sumaru 2008年5月18日 (日) 01:40 (UTC)微加筆--Sumaru 2008年5月18日 (日) 01:43 (UTC)
告知でしたら2008年4月9日 (水) 14:21 に{{ウィキプロジェクト文化遺産保護制度カテゴリ}}を貼りました。どうぞ、歴史のある機械や産業都市に関する記事の中で、何が「産業遺産」に含まれ、何が「産業遺産」に含まれないのか、いったいどこに線引きの基準があるのか、お示しください。ご提案は歓迎いたします。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年5月18日 (日) 03:35 (UTC)
そのテンプレの存在は存じておりましたが、「産業遺産カテゴリの未使用化」はどこで提案されていたのでしょうか。具体的にどのような「再編」が想定されているのかもわからない状況では、告知があっても議論のしようがありません。
線引きですが、
で十分ではないでしょうか。--Sumaru 2008年5月18日 (日) 04:03 (UTC)
Category:産業遺産の未使用化を含む具体的な再編案でしたらWikipedia:ウィキプロジェクト 文化遺産保護制度ノートでお示ししている通りです。これが最終案ではありませんので、変更のご提案がおありでしたら歓迎いたします。
線引きにつきましては、
  • 個々の物件が、公的機関の指定・認定制度において、認定されているか否かは線引きすることは可能なのですが、
  • 様々な指定・認定制度の中で、どれが「産業遺産」に該当する制度で、どれは「産業遺産」に該当する制度ではないのかについては、線引きすることは困難であると思います。
例えば、登録有形文化財登録記念物近代化産業遺産鉄道記念物未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選土木学会選奨土木遺産機械遺産北海道遺産などは、どれも産業に関連する指定・認定制度であるように思えるのですが、どれは「産業遺産」に該当し、どれは「産業遺産」に該当しないのか、線引きはどこにあるのでしょうか。線引きについて案をお持ちでしたらご提案は歓迎いたします。
なお近代化遺産につきましては、文部科学省において文化財のタイプとして漠然と示しているだけであって、「××は近代化遺産に該当する」という形で指定を行っているわけではありません。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年5月18日 (日) 05:03 (UTC)
(段下げ戻します)>Category:産業遺産の未使用化を含む具体的な再編案でしたらWikipedia:ウィキプロジェクト 文化遺産保護制度ノートでお示ししている通りです。
しばらく前にそのリストは拝見しましたが、産業遺産がないのは再編途中の脱漏だろうと思い込んでいました。その時点で疑問をぶつけなかった私にも落ち度はありますし、包括的な再編のなかで個別カテゴリについて細々と説明を示すわけにはいかなかったのだろうということは分かるのですが、もう少し分かりやすく提案していただければという気がしないでもありません。
さて、未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選なんてものまであったとは認識していませんでしたので、なるほど奥の深い問題なのだなあと認識を改めました。ただ、近代化遺産ヨーロッパ産業遺産の道については日本ユネスコ発行の『世界遺産年報2008』に掲載された清水慶一氏の記事にて「産業遺産」と位置づけられています。清水氏は国立科学博物館産業技術史資料情報センター主幹とのことで、専門家と見てよいのでしょうし、信頼できる情報源に含まれるとみてよいでしょう。
「線引き」は結局のところ信頼できる情報源で「産業遺産」とカテゴライズされていれば含めるし、未確認なら含めない、で良いのではないでしょうか。私の認識が浅く、ボーダーライン(?)上の認定制度がそんなに多いとは思っていなかったので上記の提案は不備がありました(上記『年報』の記事を念頭においていたので、認定制度自体が産業遺産に含まれるかどうかが争点になるとは想定していなかったのです)。ただ、Wikipedia:検証可能性はウィキペディアの公式な方針の一つですから、とにかく線引きの基準は信頼できる情報源に求めるほかはないと思うのですが。
他方で、余計な編集合戦を防ぐ意味では未使用かもありかなとは思い直してますが、その場合むしろあと腐れなく削除してしまわないと、カテを貼った・剥がしたという瑣末な編集合戦が起こる元になりかねないのではないかとも思っています。--Sumaru 2008年5月18日 (日) 09:43 (UTC)
ご提案の「線引き」に関して若干の疑問がございます。
  1. 近代化産業遺産」や「鉄道記念物」は産業遺産に該当しそうに見えますが、清水(2008)などの文献上で「産業遺産である」と位置づけられていることが確認できない以上はCategory:産業遺産には含めない、一方「近代化遺産」は戦争遺跡などの産業遺産とは呼びにくいものも含む概念なのですが、清水(2008)で「産業遺産である」と位置づけられている以上はCategory:産業遺産に含める、という理解でよろしいでしょうか。
  2. 「近代化」には産業の発展の他に民主主義の普及、身分制度の撤廃、基礎科学の進歩、公衆衛生の改善などの面がありますので、「近代化遺産」の一部門が「産業遺産」であると考えるのが自然であるように思えるのですが、ご提案によれば「産業遺産」の一部門が「近代化遺産」になるという理解でよろしいでしょうか。
--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年5月20日 (火) 13:58 (UTC)
1.については、仰るとおりです(近代化産業遺産については経済産業省の文書で「幕末~戦前の産業遺産(近代化産業遺産)を取りまとめの対象とする」とありますから問題ないと思いますが)。上の方で「貼った・剥がしたの編集合戦」に言及したのは正にこの点で、直感的に含まれてよいはずのものを含めようとする方が現れる可能性はあるだろうと懸念したからです。
なお、
>一方「近代化遺産」は戦争遺跡などの産業遺産とは呼びにくいものも含む概念なのですが
とのことで、その辺は素人の私には判断がつきませんが、たとえ専門家の見解に間違いがあろうとも、それをウィキペディアンが訂正することは認められておりません。その場合は出典を明記する形で特定の専門家(この場合は清水氏)の見解が専門家一般のものとは異なることを示すことが求められるはずです。
2.についてですが、清水氏は「文化庁は、文化財の新しい概念として、日本の近代化に貢献した産業・交通・土木の遺産を『近代化遺産』と定義した」「日本の場合、産業遺産の大半は、明治以降の近代化に貢献しているので、近代化遺産はおおまかに言って『日本の産業遺産』を指していると考えてよいだろう」(『世界遺産年報2008』日経ナショナルジオグラフィック社、p.25)と述べてますので、おおむね「「産業遺産」の一部門が「近代化遺産」になる」ということではないでしょうか。
なお、上記清水氏の文章や全国近代化産業活用連絡協議会による近代化遺産の定義などを読む限りでは、「民主主義の普及、身分制度の撤廃」などをあまり積極的に評価しているようには思えません(一応「学校」などの登録がそれに当たるといえるのかもしれませんが)。近代化の定義としては仰るとおりでしょうけれど、「近代化遺産」の選定にあたって民主主義の普及や身分制度の撤廃なども評価の対象になるというのはどのような出典に基づくご見解でしょうか。--Sumaru 2008年5月21日 (水) 03:49 (UTC)

近代化遺産と産業遺産の関係 編集

カテゴリそのものの存廃から近代化遺産の位置づけに話が移っているので、節分けしました。--Sumaru 2008年6月1日 (日) 04:55 (UTC)

その全国近代化産業活用連絡協議会による近代化遺産の定義に、近代化遺産の一部門が産業遺産であると書いてあるじゃないですか。そのページによれば近代化遺産に含まれるのは次の通りですね。
  • 産業関連遺産
  • 交通関連遺産
  • 土木関連遺産
  • 土地、設備、機械など
  • 学校、官公庁舎などの公共施設
  • 商店、銀行などの商業・業務施設
清水氏の見解は信頼できるかもしれませんが、個人的見解ですので、より信頼できるのは公的機関の見解ではないでしょうか。あるいは「両者とも正しい」とみて、Category:産業遺産のサブカテゴリがCategory:近代化遺産、そのまたサブカテゴリがCategory:産業遺産になるというループ構造にでもすべきでしょうか。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年5月24日 (土) 00:53 (UTC)
(段下げ戻します)>近代化遺産の一部門が産業遺産であると書いてあるじゃないですか。
それはあなたの拡大解釈ではないでしょうか。産業遺産の記事で引用したニジニータギル憲章では、産業遺産(近代化遺産ではなく)の具体例として「建物、機械、工房、工場及び製造所、鉱山及び処理精製場、倉庫や貯蔵庫、エネルギーを製造し、伝達し、消費する場所、輸送とそのすべてのインフラ、そして住宅、宗教礼拝、教育など産業に関わる社会活動のために使用される場所」が示されています(清水、前掲記事、p.16。強調は引用者による)。
以上の通り、国際産業遺産保存委員会の定義で、もともと交通や教育は産業遺産に包含されうるものと示されているのですから、あなたのような解釈は成立しづらいように思います。「近代化遺産の一部門が産業遺産である」となさるのであれば、より明示的な出典をお願い致します。また、身分制度の撤廃云々の出典も挙げていただいておりませんが。
なお、フランス語版には産業遺産のカテゴリはありますが(もっとも18世紀以降の限定)、英語版にはないようです。かわりにen:Category:Industrial archaeologyにまとめているようですので、日本語版でもCategory:産業考古学を新設して、そこにまとめて放り込むというのも一つかなとも思うようになっています。--Sumaru 2008年5月25日 (日) 02:08 (UTC)
そのニジニータギル憲章に、産業遺産の定義として「産業に関わる社会活動のために使用される場所」と書いてあるじゃないですか。産業に関わる近代化遺産は産業遺産であり、産業に関わらない近代化遺産は産業遺産ではないという当然の解釈になると思われますが。そのへんはくだんの清水氏も「近代化遺産はおおまかに言って『日本の産業遺産』を指している」と正しく指摘していますね。
近代化遺産のほうも、「わが国の近代化に貢献した遺産」とありますから、近代化に関わる産業遺産は近代化遺産であり、近代化に関わらない産業遺産は近代化遺産ではないという解釈になるでしょうね。つまり、
(A)産業遺産でもあり、近代化遺産でもある遺産 = 工場跡など
(B)産業遺産ではあるが、近代化遺産ではない遺産 = 石見銀山など
(C)産業遺産ではないが、近代化遺産ではある遺産 = 県会議事堂跡や軍事遺跡など
(D)産業遺産でもなく、近代化遺産でもない遺産 = 中世の城など
の4種類があり、「産業遺産」と「近代化遺産」に上下関係はないという理解になると思われますが。上下関係がないのにCategory:産業遺産のサブカテゴリにCategory:近代化遺産を置くなら、そのまたサブカテゴリがCategory:産業遺産になるというループ構造になってしまいます。
「近代化」には産業の発展の他に民主主義の普及、身分制度の撤廃、基礎科学の進歩、公衆衛生の改善などの面があります」の出典でしたら、教科書や辞書にいくらでも掲載されています。代表例でしたらネット上の辞書があります。Category:産業考古学の設置についてはお任せします。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年5月25日 (日) 15:38 (UTC)
どうにもはぐらかされている印象が強いのですが。
>産業に関わる近代化遺産は産業遺産であり、産業に関わらない近代化遺産は産業遺産ではないという当然の解釈になると思われますが。
文化庁による説明では
>近代化遺産とは,幕末から第2次世界大戦期までの間に建設され,我が国の近代化に貢献した産業・交通・土木に係る建造物です。普段何気なく利用している近代の駅舎や橋梁,公共施設,地場産業の発展の礎となった町工場等,我々の生活に身近な存在であり,(以下略)
とあります。あくまでも「産業・交通・土木に係る建造物」と規定されており、公共施設なども広義にその中に捉えられていることは明らかです(全近の定義はこれを敷衍したものにすぎません)。ニジニータギル憲章や清水氏の規定と何が違うのでしょうか。あなたが、ニジニータギル憲章の方では「産業に関わる」を強調し、近代化遺産の定義では「近代化に貢献した」を殊更に強調するのは単なるダブルスタンダードに思えます。少なくとも現時点での近代化遺産は「近代化に貢献した」ものの中でも「産業・交通・土木に係る建造物」を対象としているわけでしょう。
>くだんの清水氏も「近代化遺産はおおまかに言って『日本の産業遺産』を指している」と正しく指摘していますね。
それは単なる誤読です。清水氏は、産業遺産は近代以降に限られるわけではないが、「大半は、明治以降の近代化に貢献しているので、近代化遺産はおおまかに言って『日本の産業遺産』を指していると考えてよいだろう」といっているのであって、近代化遺産の範囲の広さに言及したものではありません。
>「「近代化」には産業の発展の他に民主主義の普及、身分制度の撤廃、基礎科学の進歩、公衆衛生の改善などの面があります」の出典でしたら、
誰もそんなことは聞いていません。私は
>近代化の定義としては仰るとおりでしょうけれど、「近代化遺産」の選定にあたって民主主義の普及や身分制度の撤廃なども評価の対象になるというのはどのような出典に基づくご見解でしょうか。
と聞いたのです。「近代化全般」に関わる遺産が「近代化遺産」と規定するなら、確かに仰るとおりでしょう。しかし、実際に選定されている物件で「これは産業と全くかかわりがないが、近代化を考える上で重要だ」という理由で選定されたものがあるのかどうか、それを聞いているのです(もちろん、これはリストを見てあなたが勝手に「これはそういう理由で登録されたに違いない」といった評価を下すことを求めるものではなく、当然信頼できる情報源を挙げて欲しいということです。実際、あなたが産業と関わらない物件としてあげた「県会議事堂跡」にしても、産業政策と関わったという理解はできるのであって、それが適切な例示かどうかは専門家の見解が要請されるはずです)。それがきちんと示されなければ、あなたによる「近代化遺産」の定義は、単なるあなたの個人的見解にすぎません。「近代化遺産」という言葉から受ける印象という次元でなら、あなたの定義には同意できます。しかし、実際の選定がどうかとはまた別の話です。世界遺産だって未批准国や批准していても物件を持たない国が数十単位でありますけれど、「世界」遺産を名乗っていますよね。
ついでに少し古い論文ですが、近代以降の産業遺産=近代化遺産としている論文を挙げておきます。
「さて、近年、それら明治以降に導入された近代工学技術によって作られた数々の遺物、建築物、構造物を、日本の近代化過程を示す歴史的史料価値のある産業遺産、すなわち近代化遺産として捉えることへの関心が高まりつつある。そのため、それら近代化遺産を例えば文化財に指定し、保存する取り組みが全国で見られる様になってきた」(今尚之「地域環境整備計画における産業遺産の保存・活用」小樽商科大学『商學討究』第46巻第2・3号、1996年、p.244. 強調は引用者)
一週間以上議論していますが、あなたの側のご意見はほとんど一貫して「思う」「感じられる」「私はこう理解した」ばかりで、それらを補強するような信頼できる情報源の提示は皆無です。文化財保護などについてあなたが一家言を持っている方なのだろうということは推察できますが、Wikipedia:独自研究は載せない#専門家の役割あたりをよくお読みいただいた上で議論していただけないでしょうか。--Sumaru 2008年5月26日 (月) 03:36 (UTC)
「近代化遺産」の選定にあたって民主主義の普及や身分制度の撤廃なども評価の対象になるというのはどのような出典に基づくご見解でしょうか
はて、私はこのようなことは過去に一度として申し上げたことはございませんが。
当然信頼できる情報源を挙げて欲しいということです。
信頼できる情報源でしたら、全国近代化産業活用連絡協議会による近代化遺産の定義ニジニータギル憲章などをきちんとお示ししております。
さて、次の2点は問題なく同意していただけると思います。
  1. 文部科学省および全国近代化産業活用連絡協議会は、「近代化遺産」の制度を、国際産業遺産保存委員会とはまったく関係なく、独立して制定しています。文部科学省および全国近代化産業活用連絡協議会が、「近代化遺産は、ニジニータギル憲章に準拠して制定された制度である」などと宣言したことは一度としてありません。
  2. 国際産業遺産保存委員会は、「産業遺産」の制度を、日本の文部科学省および全国近代化産業活用連絡協議会とはまったく関係なく、独立して制定しています。国際産業遺産保存委員会が、「産業遺産は、日本の近代化遺産を包含する制度である」などと宣言したことは一度としてありません。
Category:世界遺産Category:日本の世界遺産の関係との違いがおわかりになるでしょうか。制度上、Category:日本の世界遺産Category:世界遺産の一部であり、上下関係は問題なく成立します。一方、産業遺産と近代化遺産には上下関係はありません。
これら相互に無関係の産業遺産と近代化遺産をつないでいるのは、唯一くだんの清水氏の記事です。ですが清水氏も、「ニジニータギル憲章を日本において具体化したのが近代化遺産である」などとはおっしゃっていません。産業遺産と近代化遺産は似てますね、という指摘をされているに過ぎません。
Category:文化遺産保護制度の下に例えばCategory:産業・近現代遺産保護制度を作り、産業遺産近代化遺産を並列して置くならありうる選択でしょう。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年5月31日 (土) 02:00 (UTC)
>はて、私はこのようなことは過去に一度として申し上げたことはございませんが。
あなたはこういっていました。
>「近代化」には産業の発展の他に民主主義の普及、身分制度の撤廃、基礎科学の進歩、公衆衛生の改善などの面がありますので、「近代化遺産」の一部門が「産業遺産」であると考えるのが自然であるように思えるのですが、
これは普通に読めば、近代化遺産は近代化全般を扱っているから産業遺産はその一部という意味に読めます。そうでないのだとしたら、何の関係もないものを持ち出して議論を撹乱したとしか読めません。民主主義の普及だのが関係があるのなら出典を示して欲しいと申し上げているのです。
>信頼できる情報源でしたら、全国近代化産業活用連絡協議会による近代化遺産の定義ニジニータギル憲章などをきちんとお示ししております。
とのことですが、いずれも私が挙げた典拠の揚げ足取りをしているに過ぎませんし、あなたが勝手に「こう読んだ」という読み方を提示しているに過ぎず、また、その読み方についてのこちらの疑問に全くお答えになっていません。
>国際産業遺産保存委員会が、「産業遺産は、日本の近代化遺産を包含する制度である」などと宣言したことは一度としてありません。
ニジニータギル憲章の中には、産業遺産の保護は各国の法整備がなされるべきといった条項があるので、日本の近代化遺産の制度を包含していないと言い切れるのでしょうか。「一度としてありません」と完全否定する根拠となった文献の提示を求めます
>これら相互に無関係の産業遺産と近代化遺産をつないでいるのは、唯一くだんの清水氏の記事です。
上では今氏の論文も挙げました。また、次のような論文もあります。
特に産業革命以降、問屋制家内工業からマニュファクチュア、工場制手工業の段階に至った時点の「産業遺産」をもって、「近代化遺産」として、再定義されている。」(井上敏・野尻亘「産業考古学と産業遺産」p.5. 強調は引用者)
清水氏、今氏、井上・野尻両氏は共通して、「産業遺産のうち近代のものが近代化遺産」としています。むしろ逆に産業遺産と近代化遺産が「相互に無関係」だとする信頼できる情報源を挙げてください実はあなたの書き込みと競合する形で全く別の提案をしようとしていたのですが、改めてあなたの論拠を尋ねることにしました--Sumaru 2008年5月31日 (土) 02:39 (UTC)
(追記)近代化遺産についての定義は以下の通りです。
  • 近代化遺産とは,幕末から第2次世界大戦期までの間に建設され,我が国の近代化に貢献した産業・交通・土木に係る建造物です。普段何気なく利用している近代の駅舎や橋梁,公共施設,地場産業の発展の礎となった町工場等,我々の生活に身近な存在であり,(以下略)文化庁による説明. 強調は引用者)
  • 幕末期から第二次世界大戦期までの間に、近代的手法によって建設され、わが国の近代化に貢献した産業、交通、土木に関係する遺産のことで、建造物と一体となって価値を形成している土地、設備、機械なども含まれます。全国近代化産業活用連絡協議会による近代化遺産の定義. 強調は引用者)
  • 文化庁は、文化財の新しい概念として、日本の近代化に貢献した産業・交通・土木の遺産を『近代化遺産』と定義した(清水慶一、既出.強調は引用者)
  • 「近代化遺産」は、近代化を担った各種の建造物や工作物を意味し、土木・交通・産業遺産の三種がある。(伊東孝『日本の近代化遺産』岩波新書、2000年、p.i. 強調は引用者)
  • 近代化遺産という言葉は、一九九〇年(平成二)から文化庁がその全国総合調査を始めるにあたり造語したもので、正確には、幕末期から第二次世界大戦期の間に建設され、我が国の近代化に貢献し、近代的手法で作られた産業・交通・土木にかかわる建造物などをさす。(北河大次郎、後藤治 編著『図説・日本の近代化遺産』河出書房新社、2007年、p.6. 強調は引用者)
などとあります。いずれの定義も産業・交通・土木の三種で一致します。
そして、ここでの「産業」「土木」「交通」の三種は、いずれも広い意味での産業遺産に包含することが出来ます。北河・後藤 [2007] の近代化遺産の分類では、「産業」はほぼ製造業と鉱業が対象、「土木」は水道施設、疏水、堰堤、兵器廠など、「交通」は橋梁、鉄道、駅舎などになります(伊東 [2000] では「交通」「土木」の2つは「土木遺産」に一括されています。伊東氏は狭義の産業遺産とまとめて全体を位置づけるときは、「産業土木遺産」を使っています)。ICOMOSによる世界遺産中の産業遺産リストには、ポン・デュ・ガールリドー運河ゼメリング鉄道チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅などが含まれており、日本の近代化遺産分類でいう「交通」「土木」も包含していることが明らかです。TICCIHによる定義については既に見ました。また、私は未読ですが、日本国内でも産業考古学会『日本の産業遺産300選』では土木や交通も「産業遺産」に含めていたようです(目次は例えばここにあります)。
また重ねて申し上げますが、清水氏、今氏、井上・野尻両氏は共通して、「産業遺産のうち近代のものが近代化遺産」としています。
以上からすれば、近代化遺産が広い意味での産業遺産に包含されると見て特段の問題はないと思います。
なお、議論活性化のためWikipedia:コメント依頼に掲出しました。--Sumaru 2008年6月1日 (日) 04:55 (UTC)

カテゴリの今後についての案 編集

近代化遺産に関連して、ここしばらく色々読み漁っていますが、その中で自分の認識にも修正すべき点があったことに気付きましたので、それを踏まえて以下の三案を提示します(なお、代替カテゴリを立てないままの未使用化→削除、を容認する余地のある意見表明を過去に一度しましたが撤回します)。

専門家によって、個別の物件のどれを入れるかの評価が分かれていることは現にあります。ただ、その場合でもWikipedia:カテゴリの方針#カテゴリの定義に基づけば下位に当たる「関連キーワード」も入れてよいわけですから、専門家によっては含むと見なされる物件は、そのカテゴリの関連キーワードと見なすのには十分でしょう(どの専門家の分類が一番説得力に富むかを検証することは、ウィキペディアの守備範囲外です)。

ここは日本語版であって日本版ではないとはしばしば言われることですし、国際的なICOMOSやTICCIHの分類に沿って案1で進めてよいようにも思います。ただ、その一方で、日本では「近代土木遺産」という分類もあって日本語文献でもしばしば用いられているようですし、また土木学会選奨土木遺産という記事が現にありますから、案2のほうが親切かもしれないとも思います。

なお、ミッキーマウスのぬいぐるみさんが掲げている「Category:文化遺産保護制度の下に例えばCategory:産業・近現代遺産保護制度を作り、産業遺産近代化遺産を並列して置く」というご提案については、「産業遺産と近代化遺産は相互に無関係」という、清水氏、今氏、井上・野尻両氏ら専門家の見解と明らかに対立する前提に関しての信頼できる情報源が挙げられなければ、検討のしようがありません。--Sumaru 2008年6月1日 (日) 04:55 (UTC)

まず、「近代化遺産」という用語には、
  1. ばくせんと多くの人が「近代化遺産」と呼んでいる過去の遺物
  2. 文部科学省が定義している「近代化遺産」
という二重の意味があります。
「産業遺産」という用語にも、
  1. ばくせんと多くの人が「産業遺産」と呼んでいる過去の遺物
  2. 国際産業遺産保存委員会が定義している「産業遺産」
という二重の意味があります。用語が二重・三重の意味を持つことは文化遺産の分野ではよくあることで、文化財史跡名勝などの用語でも同様であり、それぞれの記事の冒頭部分でしっかりと説明されています。まず、この点は混同しないようお願いします。
「文部科学省が定義している近代化遺産」は「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」とが無関係であることを証明しろ、とのことですが、全国近代化産業活用連絡協議会による近代化遺産の定義や、ニジニータギル憲章という、これ以上ない信頼できる情報源をお示ししています。そもそも「ない」ことを証明するのは不可能であり、「ある」ことを証明する義務は「ある」ことを主張する側にありますのでよろしくお願いします。「文部科学省が定義している近代化遺産は、ニジニータギル憲章に準拠して制定された制度である」などと書かれた文献を見つけてくれば、証明したことになるのではないでしょうか。
「ばくせんと多くの人が近代化遺産と呼んでいる過去の遺物」と「ばくせんと多くの人が産業遺産と呼んでいる過去の遺物」との関係でしたら、境界があいまいで、人によって言葉の定義もばらばらですから、関係があるとかないとか、どちらが上か下かといった議論自体あまり意味はないかと思います。ウィキペディアにもCategory:社会Category:歴史などの「ばくぜんと何かのキーワードに関連するものを含むカテゴリ」がありますが、「ぼくの小学校の授業では歴史は社会科の一部だ、だからCategory:歴史Category:社会のサブカテゴリだ」などと主張するのはナンセンスかと思います(しかもこの場合は文部省検定の教科書という極めて信頼できる情報源があります)。
で、Category:産業遺産・土木遺産という「ばくせんと多くの人が”産業遺産””土木遺産”と呼んでいるものを含むカテゴリ」の作成についてですが、次の2点から反対です。
  1. 清水氏ほかが「近代化遺産は産業遺産の一つである」と述べていることを根拠としてCategory:近代化遺産Category:産業遺産・土木遺産のサブカテゴリとするのでしたら、全く同様に文部科学省は「産業遺産・土木遺産は近代化遺産の一つである」と極めて信頼できる情報源において述べているのですから、Category:産業遺産・土木遺産Category:近代化遺産のサブカテゴリとなります。よってCategory:産業遺産・土木遺産Category:近代化遺産Category:産業遺産・土木遺産Category:近代化遺産という無限ループ構造となります。これではまずいのでどちらかの見解を優先することにするのでしたら、個人の見解より政府の見解を優先すべきでしょうね。
  2. 「何らかの情報源に『Aはなんとか遺産だ』と書かれていればAを『Category:なんとか遺産』に含める」とするのでしたら、産業遺産だけを特別扱いする理由もないので歴史遺産軍事遺産芸術遺産など何でもありとなり、収拾がつかなくなります。
なお、「信頼できる情報源に『Aは○○である』と書かれていればAを『Category:○○』に含めてよい」という理屈は必ずしも成り立ちません。そんな理屈が無条件にまかり通るのでしたら、政府関係のサイトという信頼できる情報源に「清純派女優」と書かれている加藤あい、吉永小百合、沢口靖子はCategory:清純派女優に含めて良いことになります。これへの反対意見に対する反論は、どなたかの理屈に倣えば加藤あい、吉永小百合、沢口靖子が清純派女優でないことを証明しろ、ということになりますか。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月7日 (土) 02:16 (UTC)
>まず、この点は混同しないようお願いします。
概念を混同するべきでないという点は、どうぞ御自分に言い聞かせてください。
で、そもそも
>まず、「近代化遺産」という用語には、
  1. ばくせんと多くの人が「近代化遺産」と呼んでいる過去の遺物
  2. 文部科学省が定義している「近代化遺産」
という二重の意味があります。
とのことですが、果たしてそうでしょうか。上で見たように専門家はいずれも文化庁の定義を踏襲しています(土木学会『土木用語大辞典』技報堂、1999年、でも同じです)。「多くの人」という割には、その実例を一つも挙げようとしないのはなぜでしょうか。そのような二重の意味が「ある」というのなら、その論拠を挙げてください。「ある」と「ない」では「ある」側に立証責任があるのでしたよね。
なお、仮に「多くの人」の実例があるとして、それは百科事典として、文化庁や専門家の間で一致している定義と等価に扱う価値のある主張といえるのでしょうか。
>「産業遺産」という用語にも、
  1. ばくせんと多くの人が「産業遺産」と呼んでいる過去の遺物
  2. 国際産業遺産保存委員会が定義している「産業遺産」
という二重の意味があります。
そうでしょうか。産業遺産の定義が専門家によって一様でないというのは確かにその通りですし、私が上で挙げた諸論者も認めています。しかし、それらとTICCIHの定義は截然と二分化できるものでしょうか。むしろ多様な定義を包含しうる一例がTICCIHのものだと私は理解していますし、だからこそすぐ上でもICOMOS, TICCIH, 日本の産業考古学会などの見解を併記したのです。
二重の意味があるというのであれば、TICCIHのあのかなり広くとった定義(「歴史的、技術的、社会的、建築学的、あるいは科学的価値のある産業文化の遺物」)から、明らかに外れている専門家の定義の例を具体的に挙げてください。「ある」と「ない」では「ある」側に立証責任があるのでしたよね。
>「文部科学省が定義している近代化遺産」は「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」とが無関係であることを証明しろ、とのことですが、
そのようなことは申しておりません。検証可能性を満たさないあなた個人の証明とやらには興味がありませんし、ここでの議論に何ら資するものでもありません。あなたの主張の裏付けになる文献があるのなら挙げてほしいと申し上げているのです。「ある」と「ない」では「ある」側に立証責任があるのでしたよね。文献に基づかない単なる思い込みの主張だというのなら、立証責任をこちらになすり付けるようなことをしないで、その旨を明言してください。
だいたい
>「文部科学省が定義している近代化遺産は、ニジニータギル憲章に準拠して制定された制度である」などと書かれた文献を見つけてくれば、証明したことになるのではないでしょうか。
などと本気で仰っているのですか?(上でもそんなことを仰っていましたが、私は筆が滑っただけだろうと好意的に解釈し、あえてスルーしていたのですが…)
近代化遺産という語が造られたのは1990年、憲章の発表は2003年です。「文部科学省が定義している近代化遺産は、ニジニータギル憲章に準拠して制定された制度である」などということは時系列的にありえませんし、そんな馬鹿げたことを言う専門家がいるはずもありません。最初からないと分かっているものを見つけて来いとは、一体、無理難題をふっかけているのはどちらでしょうか。
ちなみにTICCIHは2005年7月に日本で大会を開き、6つのセッションの1つで、日本の産業観光の事例について討議したらしいですね([1]p.6)。日本の場合、産業観光の話は近代化遺産に関連して出てくることがあるようですが(伊東[2000]第8章、日本ナショナルトラスト『日本近代化遺産を歩く』pp.150-151etc.)、果たしてその討議で本当に無関係だという話になったのでしょうか。それを確認できる文献があるのでしたら、どうぞお示しください。「ある」と「ない」では「ある」側に立証責任があるのでしたよね。
>「ばくせんと多くの人が近代化遺産と呼んでいる過去の遺物」と「ばくせんと多くの人が産業遺産と呼んでいる過去の遺物」との関係でしたら、境界があいまいで、人によって言葉の定義もばらばらですから、関係があるとかないとか、どちらが上か下かといった議論自体あまり意味はないかと思います。
「ばくぜんと」云々の定義は両方ともあなたが勝手に言っていることです。私は専門家の見解しかあげていません。ですから、あなたが勝手に想定した議論に「余り意味はない」というのは仰るとおりですし、分かっているのなら最初から持ち出さないで下さい(苦笑)。
上に挙げた通り、私の認識している範囲では、専門家たちは、近代化遺産は文化庁の定義を踏襲し、かつそれは広い意味での産業遺産(あるいは産業土木遺産)に含まれるとしています。少なくともそこにブレはありません。
「境界があいまい」だとかがあなたの個人的見解でなく、そう言っている専門家がいるのでしたら、誰が何という文献で言っているのか、示してください。「ある」と「ない」では「ある」側に立証責任があるのでしたよね。
>全く同様に文部科学省は「産業遺産・土木遺産は近代化遺産の一つである」と極めて信頼できる情報源において述べているのですから、
述べていません。文化庁の定義には「近代化遺産とは,幕末から第2次世界大戦期までの間に建設され,我が国の近代化に貢献した産業・交通・土木に係る建造物です」とあります。この文章の主語は「近代化遺産とは」、一文節での述語は「建造物です」、述語にかかる修飾語は「幕末から第2次世界大戦期までの間に建設され(た)」、「我が国の近代化に貢献した」、「産業・交通・土木に係る」の3つです。勝手に「我が国の近代化に貢献した」などをカットしないでください。かなり上の方で述べたことを繰り返しますが、少なくとも現時点での近代化遺産は「近代化に貢献した」ものの中でも「産業・交通・土木に係る建造物」を対象としているはずです。産業・土木遺産全体などは対象になっていません。
あなた自身、「近代化に関わらない産業遺産は近代化遺産ではないという解釈になるでしょうね」と仰っていたでしょうに。ご自分の都合に合わせて「解釈」がなし崩しにコロコロ変わるのは、あなたの「解釈」が場当たり的で当てにならないことを自ら証明してはいませんか?
要するに無限ループ云々は誰も言っていないことをあなたが勝手に夢想しているに過ぎません。というか、人に概念を混同するなと言っておいて、御自分の提案はこれですか?仮に「近代化遺産」のなかで、「近代化に貢献した産業遺産」を細分化するのであれば、Category:産業遺産_(近代化遺産)とするか、Category:近代産業遺産とでもすべきでしょう。
後者は文化庁歴史的建造物調査研究会・日本産業遺産研究会『建物の見方・しらべ方 近代産業遺産』ぎょうせい、1998年、などの文化庁による用例があります。これについては、補強となる他のいくつかの用例も確認していますが、煩瑣になるので省きます。ただ、そこまで細分化すること自体に私は賛成しかねますが。
問題性を認識せずにループ云々を繰り返し主張しておられるのだとしたら、カテゴリの大幅な再編を企図しているらしい方の認識として余りにも杜撰というほかありませんし、百も承知の上で煙に巻こうとしているのであれば、誠意という点で深刻な疑問を感じざるをえません。
なお、「歴史遺産」「芸術遺産」等については存じませんが、一定数の関連記事があり、かつWikipedia:検証可能性を満たせるのであれば、やればいいのではないでしょうか。いずれにしても、それらは別途扱う問題であるはずで、目の前の議論に対しまともな論拠も提示しないまま論点を拡散させようという姿勢には、強い不信感を抱かざるをえません。
で、蛇足ですが、
>どなたかの理屈に倣えば加藤あい、吉永小百合、沢口靖子が清純派女優でないことを証明しろ、ということになりますか。
なりません。日本政府はいつから女優の専門的評論機関になったのでしょうね(苦笑)。Wikipedia:信頼できる情報源を曲解しているとしか思えないそのような主張は、ウィキペディアではそもそも相手にする必要のないものでしょう。
少なくとも、wikipedia:独自研究は載せないなどに基づき、専門家の見解をいろいろ挙げて議論をしている私の立場とは何の関係もない話です。「どなたか」って一体誰でしょうね。
この議論と関係のない政府関係のサイトを眺めて、この議論と関係のない妙な例を捏ね繰り回す暇があるのでしたら、その時間をウィキペディアの各種方針文書や、産業遺産・近代化遺産関連の文献を読むことに充てていただいた上で、信頼できる二次資料を挙げつつの議論をお願い致します。
(参考)「一般に、ウィキペディアの記事は一次情報源に基づくべきではなく、むしろ一次情報源となる資料を注意深く扱った、信頼できる二次情報源に頼るべきです。」(Wikipedia:信頼できる情報源より。強調は引用者)--Sumaru 2008年6月8日 (日) 02:04 (UTC)

(案1)に賛成いたします。各国の文化財保護制度の枠に収まらない事象ですので、「文化遺産保護制度」のカテゴリは外してもかまわないんじゃないでしょうか。単純に産業考古学に還元できることでもないと思います。Category:産業遺産の存続を希望します。--Greenland4 2008年6月9日 (月) 20:21 (UTC)


「産業遺産」「近代化遺産」の用語が「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」「文部科学省が定義している近代化遺産」以外のばくぜんとした意味で用いられる実例でしたら、検索すればいくらでも出てくるじゃないですか[2][3]。新井直樹『近代化遺産を活用した観光振興とまちづくり』からの引用もつけておきましょうか。

「近代化遺産」と言う言葉が使われ始めたのは、わが国では最近のことであり、一元化された定義はなされていない
「近代化遺産」と同様の意味で「近代化産業遺産」、「産業遺産」と言う言葉が使われている場合もある

はい、以上、「ある」ことを証明しました。

「文部科学省が定義している近代化遺産」と「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」との関係については、後からできた制度が前からの制度を包含する場合もあるのですから、既に述べているように「産業遺産は、日本の近代化遺産を包含する形で作られた制度である」などと書かれた文献を見つけてくれば、「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」と「文部科学省が定義している近代化遺産」とが上下関係にあることを証明したことになるかと思います。期待していますので頑張ってください。

清純派女優うんぬんについては、「日本国政府の資料は信頼できない」という反論は、他にも映画評論家の書いた文章などの出典がありますから、本質的な反論になってないと思いますが。Sumaru様のご意見に基づけば、専門家が一人でも「Aは産業遺産である」と述べたらAはCategory:産業遺産に含まれるのですから、専門家が一人でも「Aは清純派女優である」と述べたらAはCategory:清純派女優に含まれることになりそうですね。これまでWikipedia:カテゴリの方針は常識だろうと思って説明を省いていましたが、どうやらご存じないようですので説明します。

Wikipedia:カテゴリの方針#カテゴリの内容
次のような内容は不適切です。
中立的な視点での分類が難しく、個々の記事の分類に異論の出る余地が大きいもの
「著名人」「正統派アイドル」など。中でも価値判断の入るものはきわめて不適当です。「世界的な科学者」など。

例えば、「Aは老舗である」と書いてある信頼できる情報源でしたら山ほど確認できますがCategory:老舗Wikipedia:削除依頼/老舗関連で削除されています。同様に、「Aは清純派女優である」「Aは産業遺産である」と文献に書いてあったとしても、「価値判断が介在するカテゴリは不適切である」という公式方針に抵触するので、Category:清純派女優Category:産業遺産はカテゴリとして不適切です。

「Aは清純派女優である」「Aは産業遺産である」という価値判断を出典明記のうえで記事に記載するのは問題ありません。あくまでカテゴリは駄目だということです。また、「日本国政府によって認定されている」という客観的属性に立脚しているCategory:日本国認定近代化産業遺産などのカテゴリも問題ありません。そういう意味では、清水(2008)に掲載されていることは客観的事実ですから、Category:清水(2008)掲載産業遺産なら有用性はともかく定義は可能です。あるいは、価値判断が介在しないCategory:産業遺跡なら許容されそうですが、この場合はカテゴリの境界がばくぜんとしているので運用は難しいかもしれません。

さて、ひとさまを荒らしの生まれ変わり呼ばわりした上でコメント依頼にかけるそうですから、これまでの主張をまとめておきたいと思います。「Sumaru様の主張」のところはどうぞご自由に加筆修正してください。どちらの主張が妥当かは他の執筆者の皆さんが判断してくださるでしょう。

Sumaru様の主張 編集

(混乱回避のため消去--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月21日 (土) 00:27 (UTC)

ミッキーマウスのぬいぐるみの主張 編集

  • 「産業遺産」は、境界がばくぜんとしていて、人によって定義もばらばらな用語である(「宝物」「文化遺産」などの用語と同じである)。「国際産業遺産保存委員会が定義している『産業遺産』」というものは確かにあるが、それは唯一の明確な定義とはいえない。「世界遺産」といえばユネスコの世界遺産のことを指すのとは状況が違う。
  • 「近代化遺産」も、境界がばくぜんとしていて、人によって定義もばらばらな用語である。「文部科学省が定義している『近代化遺産』」というものは確かにあるが、それは唯一の明確な定義とはいえない。
  • 従って、文献中に「産業遺産は・・・」「近代化遺産は・・・」という言葉が出てきたとしても、それは「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」「文部科学省が定義している近代化遺産」を指しているとは限らない。文献中に「世界遺産は・・・」という言葉が出てくれば、それは即ちユネスコの世界遺産を指しているのとは状況が違う。
  • 清水(2008)は「近代化遺産はおおまかに言って『日本の産業遺産』を指している」と述べているが、これは、「文部科学省が定義している近代化遺産」と「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」は似ている、ということを指摘しているに過ぎない。「『国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産』と『文部科学省が定義している近代化遺産』とは上下関係にある」などとは一言も言っていない。
  • 他にも、「近代化遺産は国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産に準拠して制定された制度である」だとか「産業遺産は日本の文部科学省が定義している近代化遺産を包含する制度である」などと書かれている文献は一件も確認できない。
  • 従って、「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」と「文部科学省が定義している近代化遺産」とは、どちらが上とも、どちらが下とも言えない。「文化財」と「無形文化財」とが上下関係にあるのとは状況が違う。なお、清水(2008)も指摘している通り両者が似ていることは確かなので、Category:産業・近現代遺産保護制度(仮称)といったカテゴリに並列して置くのは許されるだろう。
  • Category:産業遺産というカテゴリは、価値があるものとないものとを区別するという価値判断が介在するので、Wikipedia:カテゴリの方針#カテゴリの内容にある通りカテゴリとして不適切である。この種のカテゴリはWikipedia:削除依頼/老舗関連などでも削除されている。
  • さらに、Category:産業遺産には次のような問題点がある。
    • Category:産業遺産Category:近代化遺産は、ともに人によって定義がばらばらであり、意味も似ているため、関係を明確にすることができない。どこかの専門家が「近代化遺産は産業遺産の一部である」と述べたそうであるが、他方で文化庁文化財部参事官付文化財調査官の北河氏という専門家の人が「産業遺産は近代化遺産の一部である」と述べていたり川崎市のウェブサイトに「産業遺産は近代化遺産に含まれる」と書かれていたりするなど、ばらばらである。どこかの専門家が「近代化遺産は産業遺産の一部である」と述べたことを根拠にCategory:近代化遺産Category:産業遺産のサブカテゴリとするのであれば、別の専門家は「産業遺産は近代化遺産の一部である」と述べているのだからCategory:産業遺産Category:近代化遺産のサブカテゴリとせねばならない。よってCategory:産業遺産→Category:近代化遺産→Category:産業遺産→Category:近代化遺産という無限ループとなる。
    • 「何らかの文献に『Aは何々遺産である』と書かれていればAを『Category:何々遺産』に含める」というルールとするなら、産業遺産だけを特別扱いする理由もないので、Category:歴史遺産Category:軍事遺産Category:芸術遺産など何でもありとなり、収拾がつかなくなる。
  • Category:産業・近代化遺産のようにまとめてしまうのも手だが、価値判断が介在している問題は変わらない。価値判断が介在しないCategory:産業遺跡なら許容されそうだ。ただし運用は難しそうだ。

--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月11日 (水) 14:32 (UTC)

ミッキーマウスのぬいぐるみ氏が理解したSumaruの主張 編集

元の節名は「Sumaru様の主張」でしたが、内容が余りにもひどい歪曲のため、節名を変更しました。--Sumaru 2008年6月12日 (木) 14:47 (UTC)

  • 「産業遺産」は、唯一の明確な定義を持つ用語である。その唯一の明確な定義とは、国際産業遺産保存委員会が示している定義である。これは、「世界遺産」といえばユネスコの世界遺産のことを指すのと同様である。
    • (sumaru本人による反論)前回の私の書き込みで「産業遺産の定義が専門家によって一様でないというのは確かにその通りですし、私が上で挙げた諸論者も認めています。しかし、それらとTICCIHの定義は截然と二分化できるものでしょうか。むしろ多様な定義を包含しうる一例がTICCIHのものだと私は理解していますし、だからこそすぐ上でもICOMOS, TICCIH, 日本の産業考古学会などの見解を併記したのです。」と書いたことと明らかに矛盾しており、論外です。
  • 「近代化遺産」も、唯一の明確な定義を持つ用語である。その唯一の明確な定義とは、文部科学省が示している定義である。
    • (sumaru本人による反論)「近代化遺産」は文化庁の造語であり、専門家はその定義に従っているという例を2008年6月1日 (日) 04:55の書き込みで示しています。その上で、前回の書き込みにおいて「仮に「多くの人」の実例があるとして、それは百科事典として、文化庁や専門家の間で一致している定義と等価に扱う価値のある主張といえるのでしょうか」と問うています。他の定義がありえないのではなくWikipedia:信頼できる情報源などに照らして、他の定義を扱う価値があるのか、という話をしています。ご自分に都合のよい場面では「より信頼できるのは公的機関の見解ではないでしょうか」「これではまずいのでどちらかの見解を優先することにするのでしたら、個人の見解より政府の見解を優先すべきでしょうね」などと仰っていたのに、文化庁の造語である「近代化遺産」について、ほかの定義をする人がいるので定義が定まっていない、などと過去のご自分の発言との矛盾もお構いなしに主張し出すのは、批判のための批判としか思えません。
  • 従って、文献中に「産業遺産は・・・」「近代化遺産は・・・」という言葉が出てくれば、それは即ち「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」「文部科学省が定義している近代化遺産」のことを指している。これは、文献中に「世界遺産は・・・」という言葉が出てくれば、それは即ちユネスコの世界遺産のことを指しているのと同様である。
    • (sumaru本人による反論)上2項に反論したとおり、「従って」で繋がるこの段は私の主張と全く関係がありません。
  • 清水(2008)は「近代化遺産はおおまかに言って『日本の産業遺産』を指している」と述べている。これは、「文化財」と「無形文化財」とが上下関係にあるのと同じく、「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」と「文部科学省が定義している近代化遺産」とが上下関係にあるということを述べているのである。
    • (sumaru本人による反論)清水氏はTICCIHの定義は例として出しているに過ぎず、絶対視してません。ゆえに「「国際産業遺産保存委員会が定義している産業遺産」と「文部科学省が定義している近代化遺産」とが上下関係にあるということを述べている」などということはありえませんし、当然私もそんな馬鹿げた要約をしたことはありません。清水氏は、産業遺産という概念は、文化庁の造語した近代化遺産の概念を包含すると述べているのです。多分、ミッキーマウスのぬいぐるみさんは当該文献をお読みになっていないのでしょうが、この話は各国の産業遺産についての現状についての話のなかで出ています。この点からも彼の「似ている」と述べたに過ぎない、という理解は明らかに曲解であるといえます。
  • このように、「産業遺産」という用語は唯一の明確な定義を持つので、Category:産業遺産というカテゴリは問題なく成り立つ。また、「近代化遺産」は「産業遺産」の下位概念であると清水(2008)が述べているので、近代化遺産Category:産業遺産に含まれる。
    • (sumaru本人による反論)前半は第1項での反論と重複するので省きます。後半は、私が#近代化遺産と産業遺産の関係の最後の書き込みで、清水氏、今氏、井上・野尻両氏、日本の産業考古学会、TICCIH、ICOMOSの定義や分類を列挙したことを矮小化し、「たった一人が言っていることを絶対視している」という誤った印象を与える不当な要約です。

(注記)「sumaru本人による反論」の部分は、私が2008年6月12日 (木) 14:47 (UTC)に付け加えたものです。3週間以上議論をしてきた挙句に、ここまで主張を歪曲されてしまうと、まともに議論をする気があるのかと落胆してしまいます。--Sumaru 2008年6月12日 (木) 14:47 (UTC)

Greenland4の意見とミッキーマウスのぬいぐるみさんに対するSumaruさんの反論 編集

曖昧さ回避が必要であるというのであれば、Sumaruさんが掲げてくださった「『ICOMOSによる世界遺産中の産業遺産リスト』に含まれる産業遺産」と定義して、Category:世界遺産のサブカテゴリにしたらどうでしょうか。「文化遺産」とか「古都」という言葉も曖昧といえば曖昧、それでもカテゴリ名称(あるいはその一部)として成り立っているところをみれば、その程度の折り合いをつけてもいいと思いますが。これは、各国の文化財保護制度を越える話題だと思いますので、「文化遺産保護制度」のなかで論じるのは適切ではないと思います。「歴史」や「世界遺産」のプロジェクトに呼びかけて、そこで話し合ったらどうでしょう。このカテゴリは経済史に関心の深い読者には、またとない有用なカテゴリになると思います。また、Category:近代化遺産と無理に結びつける必要もないと思います。それは、日本の文化財保護制度の一環なので、そこにカテゴライズしたらいいでしょう。--Greenland4 2008年6月12日 (木) 13:49 (UTC)

とりあえず世界遺産の中の産業遺産に限定してしまうのもいいかもしれませんね。今年の世界遺産委員会ICOMOSの総会で、産業遺産についての正式なガイドラインが制定されるようですし。それ以上広く取るかどうかは時間を置いて別途議論、というのは、私とミッキーマウスのぬいぐるみさんとの、お互いのクールダウンのためには良いのかもしれません。
(以下長くなりますが、全てミッキーマウスのぬいぐるみさんのご意見に対する反論です)
近代化遺産についてですが、既に私は
>なお、仮に「多くの人」の実例があるとして、それは百科事典として、文化庁や専門家の間で一致している定義と等価に扱う価値のある主張といえるのでしょうか。
と尋ねていますが、これにお答えいただけませんか。
新井直樹『近代化遺産を活用した観光振興とまちづくり』からの引用にしても、恣意的に過ぎます。
あなたは
>「近代化遺産」と言う言葉が使われ始めたのは、わが国では最近のことであり、一元化された定義はなされていない
>「近代化遺産」と同様の意味で「近代化産業遺産」、「産業遺産」と言う言葉が使われている場合もある
と引用していますが、上半分の直後にはこうあります。
>「近代化遺産」に関するいくつかの文献から定義をまとめてみると、「幕末、明治時代から戦前に至る日本資本主義の黎明期において、わが国の近代化、経済発展に貢献した各種の建造物や工作物を意味し、土木、交通、産業遺産の三種類がある。これには、施設に関係する設備・機械・備品類などもふくまれ、従来の指定物件と違って単体としてではなく、システムとして保存するのが特徴になっている」とされている。(p.203)
見ての通り、実質的に文化庁や他の専門家の定義を踏襲しており、通俗的な用法のブレは相手にしていません。
下半分は正確にはこうです。
>「近代化遺産」と同様の意味で「近代化産業遺産」、「産業遺産」と言う言葉が使われている場合もあるが、本稿では重要文化財の種別等、わが国で一般的に多く用いられている「近代化遺産」とする。(p.217, n.1)
さて、この方が産業遺産と近代化遺産の境界が曖昧と考えているかと言えばそうではありません。
>こうした影響を受けて、1970 年代から西欧諸国を中心として、現代に至る近代化の過程で残された地域の「近代化遺産」の保全とともに、観光や公共、商業施設として現代に蘇らせて再活用する動きが広がった。その後、「近代化遺産」に該当する土木・交通・産業遺産も数多く世界遺産に登録され、国や地域を代表する観光資源として再整備され、地域の振興を図る取り組みが、西欧各地で活発となった。(p.205)
これを素直に読めば、あなたが仰っていたように「近代化に関わらない産業遺産は近代化遺産ではない」はずです。結局のところ、新井氏の論文は「近代化遺産の定義については、通俗的な理解がどうあれ、文化庁の定義を踏襲する」という他の専門家と軌を一にするものでしかないと思います。
ついでに、あなたは気付かなかったのかもしれませんが、「文化庁文化財部参事官付文化財調査官の北河氏という専門家の人」は上で引用した北河・後藤 [2007] の編著者と同一です。あなたのリンク先を見ても、「近代化に貢献した」を前提にして物を言っていますから、あなたの引用はかなり恣意的なものでしかありません。
>既に述べているように「産業遺産は、日本の近代化遺産を包含する形で作られた制度である」などと書かれた文献を見つけてくれば、
私は「産業遺産」は産業考古学上の一概念だと理解していますが、「制度」というのは一体何を想定しているのでしょうか(たとえば、「ヨーロッパ産業遺産の道は産業遺産保存のための国際的な制度である」というように、特定の制度に即した話なら理解できますが)。「産業遺産(そのもの)は○○という制度である」という専門家の見解の例を先に示していただけませんか。でなければ、形を変えて無理難題を吹っかけているようにしか見えません。
そもそも、貴方も仰るとおり、ないと証明するのは困難であるにもかかわらず、「一切ありません」と断言したのはあなたです。だからこそ、どういう文献を根拠にしてそんな風に断言できるのですか?と訊いているのです。その問いをはぐらかしたまま、懲りずに立証責任をこちらになすりつけるような真似は大概にしていただけないでしょうか。
>Wikipedia:カテゴリの方針は常識だろうと思って説明を省いていましたが、どうやらご存じないようですので説明します。
当然存じています(Wikipedia:カテゴリの方針は上の方で引用していますし、リンク先を読まずに内部リンクを貼るような真似は私はしません)。上で、「未使用化→削除」を支持する可能性を撤回するまでに2週間かかっていたのは、あなたに指摘されるまでもなく、「中立的な視点での分類が難しく、個々の記事の分類に異論の出る余地が大きいもの」に該当するのではないかと考えていたからです。ですが、いろいろ調べる中で、これはクリアできるのではないかと判断し、撤回しました(言い換えれば、私が色々調べ出す前にここに論点が絞られていれば、削除に同意せざるをえなかったでしょうね)。これについては項を改めます。
ちなみにコメント依頼についてですが、ご本人の会話ページで誤解のないように言い直したとおり、荒らし扱いなどは一切していませんし、二次文献がきちんと挙げられればコメント依頼の必要はないと考えています。で、ようやく二次文献を挙げてくださったことですし、とりあえずは見合わせます。しかし、その引用の仕方が著者の同一性保持権を侵害しかねない恣意的なものであることは明らかに問題だと思います。今後も続くようであれば、議論相手である私の主張を大幅に歪曲していることと併せ、別途検討せざるを得ないことを申し添えておきます。--Sumaru 2008年6月12日 (木) 14:47 (UTC)冒頭一箇所を訂正--Sumaru 2008年6月13日 (金) 04:02 (UTC)

価値判断の介在 編集

ミッキーマウスのぬいぐるみさんの主張はほとんど批判のための批判のレベルになりつつあると思います。一例を挙げると無限ループ云々については、前回の書き込みで反論したことに全く向き合っておられません。また、(余りにも馬鹿馬鹿しいので前回例示しませんでしたが)もしこのカテゴリを使用することになれば、石見銀山は確実に入ることになります(これが産業遺産であることはICOMOSやTICCIHも認めています)。で、「産業遺産は近代化遺産の一部」と主張する人が、「だから石見銀山は近代化遺産だ」と主張することがありえるでしょうか。ここで、「広義の産業遺産」と「狭義の産業遺産」(=「近代化に貢献した産業遺産」)を峻別する必要があるのは自明です。ミッキーマウスのぬいぐるみさんの主張はカテゴリの字面だけを見て、その中に何が入ることになるのかを全く考慮していない主張としか思えません。要するに無限ループを明示的に避けたければ、Category:産業遺産の定義文に、全時代的な広義の産業遺産であることを明記すればよいだけの話でしょう。

さて、しかしながら、「価値判断の介在」についてはそれらと明らかに異質な論点のため、項を改めて論じるべきだと思いました。

産業遺産の定義が専門家によって一様ではないというのは事実です。当然、そこに含まれるものに幅が出てくるのは事実でしょう。ですが、その中で既存の保存制度など(ヨーロッパ産業遺産の道、近代化産業遺産、土木学会選奨土木遺産)や権威ある分類(ICOMOSによるリスト)から外れるもので、産業遺産として専門家に扱われる価値のあるものがどれだけあるか、また、その中でウィキペディア日本語版で記事が立てられるものがどれだけあるかというと、それほど多くないのではないかと思います。

なぜそう判断できるかといえば、産業遺産の定義のブレというのは「広く取るか狭く取るか」という次元のもので、対立する見解が存在している類のものではないからです。となれば、重複している領域での評価は専門家の間でそれほどぶれないだろうと考えられます。

具体例としては、加藤康子『産業遺産』日本経済新聞社、1999年の巻末では、世界遺産中の産業遺産の例として20件が挙げられていますが、のちにICOMOSが発表したリストに含まれていないのはこのうち5件にすぎません(そのうち3件は古田陽久『世界遺産ガイド 文化遺産編・2006年改訂版』の産業遺産リストでは扱われています)。また、同書でイギリスの産業遺産の例として挙げられているのは6件ですが、後にそのうち3件は世界遺産になっています。このように、何を産業遺産とするかは専門家の間で大体の一致を見るのではないか、だからこそ、各専門家が産業遺産と位置づけているものも関連用語としてカテゴラズすることに問題はないと判断しました。仮に、明らかにこれは違うだろうというものが含まれてしまった場合、それは個別に議論すればすむことだろうと思いました。

ただ、これについては、ミッキーマウスのぬいぐるみさんの指摘に対し譲歩し、上記#カテゴリの今後についての案の付帯条項を、改めて以下の2案のいずれかに修正することを提案し直します。

  • (案A)前述の通り、Wikipedia:検証可能性を満たす専門家の文献で産業遺産として挙げられているものも関連用語として入れる。
  • (案B)公的な保護制度(ヨーロッパ産業遺産の道、近代化産業遺産など)と学術団体が産業遺産と位置づけたもの(ICOMOSのリスト、産業考古学会『日本の産業遺産300選』、土木学会選奨土木遺産など)のみ扱い、研究者個人の研究しか出典のないものは扱わない。

私は案Aで問題はないと思っていましたが、それでは不適切だというのであれば、案Bで構わないと思います。どちらにしても「何をサブカテゴリに含めるのか」(=サブカテゴリに含まれる保護制度は何か)という話にもどることになりますが、これは単に専門家が位置づけているもの、で問題ないでしょう。個別の物件と違い、保護制度等の位置づけについて専門家の見解が割れることは、あまりないだろうと思います(近代化遺産にしても、「(全時代的な)産業遺産」と「近代化に貢献した産業遺産」とを混同しているミッキーマウスのぬいぐるみさんが誤読や恣意的な引用をしているだけで、専門家の見解にはぶれが見られません)。

なお、以上の提案はGreenland4さんの提案を受け入れることで合意された場合には、ペンディングとすることを付記しておきます。--Sumaru 2008年6月12日 (木) 14:47 (UTC)

世界遺産の産業遺跡について
Greenland4様が提案されている「Category:産業遺産を『ICOMOSによる世界遺産中の産業遺産リスト』に含まれる産業遺産と定義して、Category:世界遺産のサブカテゴリにする」という案につきましては、私の意見は次の通りです。
  1. カテゴリの定義は明確であり、この点では全く問題ない。
  2. カテゴリ名は「Category:世界遺産の産業遺跡」とする必要がある。
  3. カテゴリを作成する必然性の点からは疑問。ただしWikipedia:ウィキプロジェクト 世界遺産で判断してもらえば良い。
まずカテゴリの定義という点では、ICOMOSが公表しているWorld Heritage Industrial Sitesというリストがあり、これに掲載されている物件をカテゴライズすれば良いのですから全く問題ありません。
次に、カテゴリ名は「Category:世界遺産の産業遺跡」とする必要があります。これが正式名称であり、第一、使われている用語は「産業遺跡」であり「産業遺産」ではありません。
最後にカテゴリを作成する必然性の点ですが、そもそも世界遺産には「自然遺産」「文化遺産」「複合遺産」「危機遺産」という基本的なジャンルがありますが、Category:世界遺産内にはこれらに対応するカテゴリは作られていません。さらにUNESCOは「近代遺産」「文化的景観」「都市遺産」「世界遺産の森林」「地学世界遺産」などの分類も公表していますが、これらに対応するカテゴリも作られていません。これらのUNESCOの公式分類が全部無視されているのに、ICOMOSレベルでしかない分類を導入するのは順序が逆です。ただしこの点はWikipedia:ウィキプロジェクト 世界遺産で判断してもらえば良いと思います。
なおCategory:文化遺産なるカテゴリは存在しません。定義自体に価値判断が介在しているためカテゴリ名として避けています。
産業遺産と近代化遺産の上下関係
Sumaru様が書かれていた、無限ループ云々については、前回の書き込みで反論したことに全く向き合っておられません。とは何のことだろうと考えてみましたが、あなた自身、「近代化に関わらない産業遺産は近代化遺産ではないという解釈になるでしょうね」と仰っていたでしょうに。ご自分の都合に合わせて「解釈」がなし崩しにコロコロ変わるのは、あなたの「解釈」が場当たり的で当てにならないことを自ら証明してはいませんか?の部分でしょうか。
私は一貫して「産業遺産とは、産業に関わる文化遺産をばくぜんと指す用語である」「近代化遺産とは、近代化に関わる文化遺産をばくぜんと指す用語である」と述べています。コロコロ変わるとは何のことなのかさっぱりわかりません。
私の主張を別の角度からまとめます。
  • 「産業遺産は近代化遺産の一部である」という人も、「近代化遺産は産業遺産の一部である」という人も、「産業遺産と近代化遺産はおおむね同じである」という人もおり、ばらばらである。
  • 従って、「産業遺産」と「近代化遺産」とは、どちらが上とも、どちらが下とも言えない。
  • 次の4種類があるはずである。
  1. 多くの人がばくぜんと産業遺産でもあり、近代化遺産でもあると考えるもの(○産業○近代化)
  2. 多くの人がばくぜんと産業遺産ではあるが、近代化遺産ではないと考えるもの(○産業×近代化)
  3. 多くの人がばくぜんと産業遺産ではないが、近代化遺産ではあると考えるもの(×産業○近代化)
  4. 多くの人がばくぜんと産業遺産でもなく、近代化遺産でもないと考えるもの(×産業×近代化)
これに対するSumaru様の主張は次の通りでよろしいでしょうか。
  • 「産業遺産」も「近代化遺産」も、具体的な定義は人によってばらばらであるが、全ての専門家が「近代化遺産は産業遺産の一部である」と述べており、この点では一致している(「文化財」と「無形文化財」とが上下関係にあるのと同じである)。
  • 従って、ある遺産が「近代化遺産」に含まれれば自動的に「産業遺産」に含まれるのだから、「×産業○近代化」なるものは存在しない。
ということは、専門家の中に「産業遺産は近代化遺産の一部である」のような逆のことを述べている人もいることを提示すれば、このSumaru様の主張が間違いであることを証明できるわけですね。
はい、文化庁文化財部参事官付文化財調査官の北河氏という専門家の人が「産業遺産は近代化遺産の一部である」と述べていたり川崎市のウェブサイトに「産業遺産は近代化遺産に含まれる」と書かれていたりすることを提示しました。これによりSumaru様の主張が間違いであることが証明されました。
あと、
(余りにも馬鹿馬鹿しいので前回例示しませんでしたが)もしこのカテゴリを使用することになれば、石見銀山は確実に入ることになります(これが産業遺産であることはICOMOSやTICCIHも認めています)。で、「産業遺産は近代化遺産の一部」と主張する人が、「だから石見銀山は近代化遺産だ」と主張することがありえるでしょうか。ここで、「広義の産業遺産」と「狭義の産業遺産」(=「近代化に貢献した産業遺産」)を峻別する必要があるのは自明です。ミッキーマウスのぬいぐるみさんの主張はカテゴリの字面だけを見て、その中に何が入ることになるのかを全く考慮していない主張としか思えません。
少なくとも、石見銀山は『島根県近代化遺産調査報告書』には掲載されているようですね(『石見銀山遺跡調査ノート1』)。石見銀山は「○産業×近代化」に該当すると思いますが、「近代化遺産」の定義はばくぜんとしていて人によってばらばらですから、中には近代化遺産に含まれると考える人もいるというのが事実かと思います。
「そうは言っても、多くの人は石見銀山は近代化遺産ではないと考えているのだから、Category:近代化遺産に含まれるのはおかしい」とおっしゃるのでしたら、私も同感です。多くの人が産業遺産ではないと考えている戦争遺跡のようなものがCategory:産業遺産に含まれるのと同じくらいおかしいと思います。
なお、産業遺産であることはICOMOSやTICCIHも認めていますとはWorld Heritage Industrial Sitesに掲載されていることを指すのでしたら、使われている用語は「産業遺跡」であり「産業遺産」ではありませんのであしからず。
価値判断の介在
Category:産業遺産Wikipedia:カテゴリの方針に違反しているのは、「定義が専門家によって一様ではないから」ではなく、定義自体に「価値があるもの」という価値判断が介在しているからです。定義が一様でなくてもCategory:億万長者の例のように何らかの線引きを定めれば解決できないこともありませんが、定義自体に価値判断が介在している問題は解決不能です。
定義に価値判断が介在しないCategory:産業遺跡なら許容されるでしょう。あるいは「公的機関によって指定等がされている」という客観的属性に着目すればCategory:公的機関指定等産業遺産となりますか。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月21日 (土) 00:27 (UTC)
本日は時間がないのでまとまった意見は明日寄せさせていただきますが、1点だけ。世界遺産におけるCultural Heritageは、Monument, group of Buildings, Site に分類されるのですから、この場合、site は heritage に内包されています。どんな場合でも「遺産」と「遺跡」では遺跡のほうが範囲が広い、というわけではありません(この辺りは日本語と英語の指し示す範囲の違いにもよるのでしょうが)。伊東氏の文献でも、産業遺産のなかに遺跡も含まれる、という記述はあったはずです(今、本自体が見つからないので間違っていたら後日訂正します)。--Sumaru 2008年6月21日 (土) 02:49 (UTC)

お二人の意見を拝聴して、Sumaruさんの(案A)が最も適切だと考えました。また、名称も「産業遺産」が適切だと思います。ネット検索などによれば「産業遺産」の方が通称として流布しているようですので。

価値判断に関しては、「残すべき」とか「残すべきでない」という判断以前に「残ったもの」が「遺跡」であり、「考古遺跡」であるのと同様、いわゆる「スクラップアンドビルド」をまぬがれて「残ったもの」(プラス「現役で働いていないもの」)が「産業遺産」でいいと思います。もともと、「産業遺産」というのは、「産業化」がもはや歴史になってしまった地域において見直されている物件であり、なぜ、見直されているかといえば、経済史的ないし技術史的観点からみて、過去の復原に供するからなのではないでしょうか。こういう事象に対応できないようでは百科事典とはいえないと思います。

「価値があるもの」という言葉に引っかかりを覚える向きがあるとすれば、そこは定義文から外すことで対応したらいいと思います。ただ、この場合「価値があるもの」というのは「まったく価値がないとは断定できないもの」という程度の意味ではないかと思っていました。

価値判断の介入ということを現実に即して考えれば、各国の文化財保護制度や世界遺産登録などによって保護措置をとるかどうか、という段になってはじめて価値判断が介入してくるわけであり、当初は学術的な動機や関心からスタートしているわけです。最終的には予算なり、それを支える世論なりの財政的あるいは政治的要素がからんで制度化されるわけですが、このように、法的、制度的な枠組みというのは当初から存在するものではなく、あくまで最終段階のものだと考えます。そこのあたりは、本末転倒にならないよう注意したいところです。なので、「産業遺産」に関しては文化財保護制度の枠組みではなく、経済史的、技術史的な関心のなかで検討していくのが適切ではないかと考えます。

「近代化遺産」との関連は考える必要がないと思います。「近代化」とは何かということがあまり検討されないまま、日本では文化財保護制度の一環としてスタートしてしまっており、社会的にも文化財保護制度の一環として周知されています。そのようなものとして扱うのが適切でしょう。--Greenland4 2008年6月21日 (土) 03:14 (UTC)

Greenland4様の提案される「産業に関連する過去の遺物を(価値の有無にかかわらず)含むカテゴリ」はあっても良いと思いますが、そのようなものを指す概念が「産業遺跡」ですからカテゴリ名はCategory:産業遺跡とする必要があります。「産業遺跡」と「産業遺産」とは異なる概念なのですから、検索エンジンのヒット件数を比較しても意味がありません。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月21日 (土) 07:54 (UTC)

ミッキーマウスのぬいぐるみさんのお許しが出ましたので、さっそくカテゴリを運営いたしましょう。お許しいただき、ありがとうございました。名称については、「Category:産業遺産」でよいと思います。「産業遺産」と「産業遺跡」の違いがもし価値判断の介入の有無であるというのであれば、ミッキーマウスのぬいぐるみさんのおっしゃるとおり、カテゴリ名称は「産業遺跡」とすべきだと思いますが、たぶんそうではないと思います。もし、価値判断の介入の有無をもって「産業遺産」と「産業遺跡」とが区別されるのだという見解があるのであれば、出典をお願いします。私はそうではなく、産業に関連する遺物遺構遺跡をひっくるめて、周囲との土地利用や原材料の搬入、製品の搬出なども含めた包括的なシステムというような意味合いで「遺産」を使っているのではないかと思います。「残すべき」という価値観は、後からついてきた理屈なんじゃないでしょうか。--Greenland4 2008年6月21日 (土) 10:26 (UTC)

「産業遺産」の概念に価値判断が介在しているという出典でしたら、例えば国際産業遺産保存委員会(TICCIH)のニジニータギル憲章にも書いてあります。
産業遺産は、歴史的、技術的、社会的、建築学的、あるいは科学的価値のある産業文化の遺物から成る。
--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月21日 (土) 22:33 (UTC)

私は「価値判断の介入の有無をもって『産業遺産』と『産業遺跡』とが区別されるのだという見解があったら」と申し上げたのです。上記の出典は残念ながら、それを満たしていません。ミッキーマウスのぬいぐるみさんは先に「『産業遺跡』と『産業遺産』とは異なる概念」だとおっしゃいました。どのように違うのか、ミッキーマウスのぬいぐるみさんの御判断では、それが価値判断の介入の有無によるということなので、その根拠をお示しください、ということです。--Greenland4 2008年6月22日 (日) 00:37 (UTC)

Category:産業遺跡というカテゴリ名に問題があるのでしたら、提案を取り下げると共にお詫びいたします。ニジニータギル憲章に出てくる概念であるCategory:産業文化の遺物で良いと思います。
産業遺産は(中略)価値のある産業文化の遺物から成る。
--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月22日 (日) 01:02 (UTC)

はやばやの返信ありがとうございます。

ミッキーマウスのぬいぐるみ さんは、「『産業に関連する過去の遺物を(価値の有無にかかわらず)含むカテゴリ』はあっても良いと思いますが、そのようなものを指す概念が『産業遺跡』です」とおっしゃいました。これについても、出典はないのでしょうか。Category:産業文化の遺物より構成されるものが「産業遺産」だという定義があるのなら、なおのこと、「産業文化の遺物」では不適切ということになりはしないでしょうか。

産業遺産は(中略)価値のある産業文化の遺物から成る

ということですので、構成物と全体を取り違えることになって、タービンや紡績機など個々の遺物のことをさすものと誤認される可能性が高くなってしまわないか心配です。--Greenland4 2008年6月22日 (日) 01:15 (UTC)

「産業遺跡」という提案は取り下げました。重ね重ねお詫び申し上げます。価値判断が介在しない語句であるなら、私としては他の語句でも一向にかまいません。ニジニータギル憲章に出てくる概念であるCategory:産業文化の遺物から成るもので良いと思います。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月22日 (日) 01:47 (UTC)

話が堂々巡りになっているようで、申し訳ありません。「産業文化の遺物から成るもの」とは要するに「産業遺産」ですね。であるなら、「産業遺産」で一向にかまわないのではないでしょうか。「遺跡」は「過去の痕跡」、「遺産」は「過去の所産」なのであり、両者に根本的なたいした違いがあるわけではありません。「遺跡」が「遺産」になったから急に「価値」が出てくるわけでもないでしょう。ミッキーマウスのぬいぐるみさんは、さかんにニジニータギル憲章を引用なさっており、国際産業遺産保存委員会の定義に依拠しておられます。であるなら、そこで用いられている「産業遺産」がカテゴリ名称として最も適切なのではないでしょうか。そこで「価値のある」という語を含んでいるのはむしろ当然すぎるくらい当然なのであり、「価値がない」ものを前提に、学術研究を本来のなりわいとしている専門家が、保存運動という(多くの場合タックス・ペイヤーの支持を必要とする)社会的活動をするわけにはいかないという事情を反映しているにすぎません。実際には、価値があるかないかを論ずる以前に、とにかく産業化が遠い過去になってしまったにもかかわらず残ったものが「産業遺産」なわけです。ただ、それだけでは制度化に結びついた保存活動になりませんから、そのなかで特に価値があって保存措置を講ずべきものがこれだけあるよ、という主張があって、その主張の具体化が産業遺産の個々のリストアップなわけです。このリストアップによって、産業革命当時の技術のあり方や経済のしくみがこんなにも明瞭にわかって、資料としても、教材としても、とても重要なんだよということを、個々の物件について説明、説得しているわけです。これは、文化財保護制度のはじまりの段階でもほぼ同じようなプロセスを踏んでいるわけで、とにかく「(社会的に)価値あるものだ」ということを社会に訴えていくわけですね。史跡における黒板勝美博士、天然記念物における三好学博士、みんなそうです。文言の言葉尻だけでなく、その背景も考えたいところです。いずれにしましてもミッキーマウスのぬいぐるみさんのお許しが出たことには心から感謝いたします。わたしは、「産業文化の遺物から成るもの」ではなく「産業遺産」が適切ではないかと思いますが、ミッキーマウスのぬいぐるみさんがどうしても「Category:産業文化の遺物から成るもの」でなくては許さないということであれば、それに従いたいと思います。--Greenland4 2008年6月22日 (日) 03:15 (UTC)微修正--Greenland4 2008年6月22日 (日) 04:16 (UTC)

対応が遅れ、申し訳ございません。#話を本題に戻しましょうの節でコメントさせていただきます。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月29日 (日) 13:40 (UTC)

Sumaru様のコメント 編集

話がずいぶん進んでいるので、少し前の話から扱いますが。
>Category:産業遺産Wikipedia:カテゴリの方針に違反しているのは、「定義が専門家によって一様ではないから」ではなく、定義自体に「価値があるもの」という価値判断が介在しているからです。
それはミッキーマウスのぬいぐるみさんの曲解に過ぎません。価値あるものとないものを切り分ける定義自体が駄目だというのなら、Category:世界遺産だって、「世界遺産委員会によって顕著で普遍的な価値があると認められた物件」をカテゴライズしているのですから、カテゴリとして認められなくなります(苦笑)。
Wikipedia:カテゴリの方針で認められていないのは、「中立的な視点での分類が難しく、個々の記事の分類に異論の出る余地が大きいもの」です。そして、ウィキペディアにおけるWikipedia:中立的な観点とは「ウィキペディアの方針としての「偏りのない記述」が意味するところは「論争の種になるような立場を主張することなく、単に記述する」というものです」。産業遺産であれば、カテゴリに入るかどうかをウィキペディアンが判断するのではなく、外部の専門家によって産業遺産と認められているものをそのまま紹介すればいいということです(「ばくぜんと多くの人が」というのはWikipedia:検証可能性を満たさないので論外です)。だから私は案Aや案Bのように、外部の基準を線引きとしてはどうか、と改めて提案したのです。要するに「価値判断が介在しているカテゴリだからダメ」という、改名提案の前提自体が誤っているのです。
ついでにいうならCategory:公的機関指定等産業遺産だのCategory:産業文化の遺物から成るものだのという改名案も理解に苦しみます。そのような改名をすべきというのならCategory:億万長者Category:10億ドル以上の資産保有者とでもしなければ機能しないはずでしょうに(苦笑)。--Sumaru 2008年6月22日 (日) 02:27 (UTC)論点をはっきりさせるための追記と修正--Sumaru 2008年6月22日 (日) 02:48 (UTC)
(追記)また土曜日辺りにコメントがあるのだろうと思い、そのときになおも「価値判断が含まれないカテゴリ」に固執するようであれば、以下の点をお尋ねしようと思ってました。ですが、コメントがありませんでしたので、議論が徒に長期化するのを防ぐために先に尋ねておきます。ご自身の提案を撤回なさる場合には、以下の問いに答えていただく必要はありません。
気になっているのは「線引き」です。ミッキーマウスのぬいぐるみさんは
>価値判断が介在しないCategory:産業遺跡なら許容されそうだ。ただし運用は難しそうだ。
と述べていました。そして、その後、Category:産業遺跡(及びそれの代替カテゴリ)の線引きについて、ご本人は何もコメントしていません。もともとこのCategory:産業遺産が未使用化となったのは、「いったいどこに線引きの基準があるのか明確になっていません」という彼の認識にあったわけです。専門家が産業遺産として扱っていない「産業文化の遺物からなるもの」を、どのような信頼できる情報源に基づけばカテゴライズできると認識しておられるのか、見当がつきません。「産業に関する遺物だとウィキペディアンが判断すれば勝手に加えてよい」となれば、中立性が担保されませんからWikipedia:カテゴリの方針に抵触します。専門家が「これは産業遺産とは呼べないし、価値がないが、れっきとした『産業文化の遺物からなるもの』だ」などという位置づけでもって具体的な遺跡や遺構を論じている文献があるとも思えません(「扱う価値がないものを扱う」というのはそれ自体が矛盾です)。
ですから、その点についての見通しが明らかにされなければ、カテゴリ名を変えたところで、結局議論が振り出しに戻るだけで、カテゴリの運用開始には結びつかないように思います。
ですから、「価値判断の含まれないカテゴリ」にこだわるのであれば、少なくとも
  • 定義自体に「価値があるもの」という価値判断が介在している」カテゴリは認められないなどとWikipedia:カテゴリの方針のどこに書いてあるのか
  • 専門家が扱う価値なしと見ているものまで含む場合に、具体的な線引きをどうすべきと考えておられるのか
の2点には明瞭にお答えいただきたいと思います。--Sumaru 2008年6月29日 (日) 06:37 (UTC)
1. 「定義自体に「価値があるもの」という価値判断が介在している」カテゴリは認められないなどとWikipedia:カテゴリの方針のどこに書いてあるのか
何度も言うとおりWikipedia:カテゴリの方針#カテゴリの内容に書いてあります。
価値判断の入るものはきわめて不適当です。
Category:産業遺産は、価値判断は入っているが、中立的な視点での分類が可能なのだ」なる主張をされているようですが、冗談としか思えないのでスルーしていましたが、何を産業遺産とするかが専門家の間でばらばらなのは明白です。
  • 具体例としては、加藤康子『産業遺産』日本経済新聞社、1999年の巻末では、世界遺産中の産業遺産の例として20件が挙げられていますが、のちにICOMOSが発表したリストに含まれているのはこのうち15件に過ぎません。従って5件については、加藤が「産業遺産である」と述べているのにICOMOSは「産業遺産ではない」とみていることになります。
  • 他にも例えば日本の産業遺産 ヴィジュアル・データベースというサイトには多数の日本国内の産業遺産が網羅されていますが、Sumaru様が産業遺産であると称揚されている石見銀山は入っていません。
2. 専門家が扱う価値なしと見ているものまで含む場合に、具体的な線引きをどうすべきと考えておられるのか
線引きが難しいことを理由とするカテゴリの削除にも私は特に反対はしませんが。--ミッキーマウスのぬいぐるみ 2008年6月29日 (日) 10:53 (UTC)
>何度も言うとおりWikipedia:カテゴリの方針#カテゴリの内容に書いてあります。
ですから、それはあなたの誤読です。あなたは「価値判断の入るものはきわめて不適当です。」と引用していますが、その直前に「なかでも」とあるのを省かないで下さい(どうしてあなたは何でもかんでもご自分に都合のよい字面だけを引っこ抜くような恣意的な引用をなさるのでしょうね)。何の「なかでも」なのかといえば、「中立的な視点での分類が難しく、個々の記事の分類に異論の出る余地が大きいもの」のなかでも、ということです。
要するにWikipedia:中立的な観点に背くようなウィキペディアン個人の「価値判断のはいるもの」はダメだとされているに過ぎません。価値があるものを分けるカテゴリがダメだなどとはどこにも書いてありません。専門家の見解にばらつきがあろうと、それをそのまま紹介することに問題はないはずです。--Sumaru 2008年6月30日 (月) 12:33 (UTC)
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