FOMA SO905iCSフォーマ・エスオー きゅうまるごアイ シーエス)は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現・ソニーモバイルコミュニケーションズ)によって開発された、NTTドコモ第三世代携帯電話FOMA端末である。

NTTドコモ FOMA SO905iCS
キャリア NTTドコモ
製造 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ
発売日 2008年2月15日
概要
OS Symbian OS v9.3 + MOAP(S)
CPU SH-Mobile G2
音声通信方式 3GFOMAW-CDMA
2GGSM
(3G:800MHz1.7GHz2GHz)
(2G:900MHz、1800Mhz、1900MHz)
データ通信方式 3GFOMAHSDPA
形状 スライド形
サイズ 約113 × 50 × 24 mm
質量 約145 g
連続通話時間 約220分(音声電話時・3G)
約230分(音声電話時・GSM)
約120分(テレビ電話時)
連続待受時間 約520時間(静止時・3G)
約290時間(静止時・GSM)
外部メモリ microSD
(2GBまで・ドコモ発表)
日本語入力 POBox Pro 2.0
赤外線通信機能 あり
Bluetooth なし
放送受信機能 なし
メインディスプレイ
方式 透過型TFT液晶
解像度 フルワイドVGA
(480×864ドット
サイズ 2.7インチ
表示色数 1677万色
サブディスプレイ
なし
メインカメラ
画素数・方式 約510万画素CMOS
機能 AF(静止)、手ブレ補正(動画、静止)
サブカメラ
画素数・方式 約32万画素CMOS
機能 -
カラーバリエーション
シルバー
ピンク
ホワイト
テンプレート / ノート
ウィキプロジェクト

概要 編集

日本で最初にソニーデジタルカメラブランドであるCyber-shotを冠して発売された携帯電話である。

511万画素で2.7インチワイドVGA液晶を採用する点ではカシオ計算機のカメラブランドEXILIMの名前を冠したauW53CAに似ているが、この機種はスライド形で、光学3倍ズーム、顔検出の「顔キメLite」の採用とカメラ機能ではかなり本格的である。尚、型番の「CS」は「Cyber-shot」ではなく「Camera Style」の意味である。

背面にはCyber-shot・Tシリーズと同様のスライド式レンズカバーがあるのが特徴である。このレンズカバーをスライドすることで簡単にカメラが起動できる。ここには「Cyber-shot」のロゴが大きく刻印されている。

Cyber-shotケータイを名乗っていることからカメラ機能はとても充実している。ソニーのデジタル一眼レフカメラα700と同様のソニー独自開発のCMOSセンサーExmorを搭載(有効画素数510万画素)し、センサーチップ内でAD変換を行う「オンチップ・カラムAD変換」と「デュアルノイズリダクション」により低ノイズ・高画質を実現した。またCyber-shot・Tシリーズと同様の折り曲げ式レンズ機構によるレンズの出ない光学ズーム(3倍)を採用した。手ブレ補正機能と被写体ブレを防ぐ「高感度」により動く被写体や夜間でもきれいに撮影でき、ISO1600の高感度を実現した。その他笑顔を検出すると自動的にシャッターを切る「スマイルシャッターLite」や最大3人までの顔を検出してピントや明るさを調節する「顔キメLite」にも対応した。

また、大きな特長とされたのが、「ブログ投稿」機能である。通常、撮影した写真をソーシャル・ネットワーキング・サービスブログなどにアップロードするには、カメラを終了した後、メーラーを起動して、添付する画像を選択するという手順が必要となる(縦位置の写真の場合は、さらに正位置への回転と保存が必要となる)が、本機能を使うことにより、メーラー画面になったときには、一連の手順がすべて完了した状態となっている。ただし、本機能用の設定ファイルを配布しているサイトは、2010年現在、「mixi」と「eyevioモバイル」のみとなっている(設定ファイルによらず、手動でサイトを登録することも可能である)。

GPSに対応し、他の905iシリーズと同様「地図アプリ」を使って位置検索などの多彩な機能が利用できる。また、この端末独自の特徴として、カメラを使って撮った写真にGPSの位置情報を付加することが出来る。付属のパソコンソフト「Picture Motion Browser」を使えば撮影場所を地図は衛星写真を使って管理出来る。

メインディスプレイは新開発のソニー製2.7インチフルワイドVGA液晶を搭載。液晶テレビBRAVIAの技術を応用したRealityMAXも搭載した。また表示色数も1,677万色となった。またサイズは小さいものの、AppleiPhone 4よりも高精細なディスプレイを持つ。

キーエリアにはSO905iに引き続き+JOGを採用し、軽快に画面をスクロールすることが出来る。また、指の移動を減らしながらも認識間違いの少ない形状・配置のキーが研究され搭載された(2008年3月9日NHK総合テレビ『未来観測 つながるテレビ@ヒューマン』の「未来観測!携帯メール "話す"よりはやく"打てる"時代になる!?」で機種名を伏せて紹介)。日本語変換には「POBox Pro 2.0」を採用した。

フルブラウザはSO905iとほぼ同等の機能を備え、ブックマークをサムネイル表示したり、サイト全体を表示して、すばやく見たい位置に移動する「PagePilot」機能も搭載する。

N905iμと同じくワンセグには非対応で、F905iSO905iと同じく音声認識には対応しない。

外部メモリーはmicroSDで最大2GBまで対応。内蔵メモリーは512MB。

対応サービス 編集

主な対応サービス
DCMXおサイフケータイ うた・ホーダイ 着うたフル着うた ミュージックプレーヤー(WMA)(AAC)
直感ゲーム[1]メガiアプリ Music&Videoチャネルビデオクリップ GSM3GローミングWORLD WING プッシュトーク
FOMAハイスピード GPS/ケータイお探し デコメール/デコメ絵文字 iチャネル
着もじ テレビ電話/キャラ電 電話帳お預かりサービス フルブラウザ
おまかせロック/バイオ認証 外部メモリーへiモードコンテンツ移行 トルカ iC通信/iCお引越しサービス
きせかえツールマチキャラ バーコードリーダ名刺リーダ 2in1[2] エリアメール
  1. ^ 「しゃべる」は非対応。
  2. ^ BモードのメールはWebメールとなる。

カメラ機能 編集

  • 有効約510万画素CMOSセンサーExmor
  • 折り曲げ式レンズ機構の光学3倍ズーム
  • 高輝度LEDフラッシュ
  • 手振れ補正+被写体ブレ補正の高感度技術
  • 3cmの接写が可能なスーパーマクロモード(国内ケータイ初搭載)
  • スマイルシャッターLite+顔キメLite
  • 360°パノラマ撮影
  • 音フォト
  • GPS位置情報自動付加機能
  • 簡単ブログ投稿機能

沿革 編集

不具合 編集

2008年3月4日に以下の不具合の修正がソフトウェア更新でなされた

  • カメラのズーム機能を使って撮影しようとすると、端末がフリーズする。

2008年3月18日に以下の不具合の修正がソフトウェア更新でなされた。

  • プリインストールされていない「きせかえツール」をご利用の場合、特定操作を行うと、メニューのカーソル表示が一部されない場合がある

2008年5月28日に以下の不具合の修正がソフトウェア更新でなされた。

  • 伝言メモに録音された音声が小さい
  • 着信してすぐに発した声が、相手に聞こえない場合がある
  • メールの自動受信が出来ない場合がある
  • iモード問合せをすると「メールがいっぱいです」と表示され、待受画面に戻る場合がある

2008年11月5日に以下の不具合の修正がソフトウェア更新でなされた。

  • スケジュールで休祝日設定をして、休祝日のアラームをオフにしても鳴動してしまう場合がある
  • ローマ数字や特殊文字をメールで送信すると、正しく表示されない場合がある

2009年6月23日に以下の不具合の修正がソフトウェア更新でなされた。

  • 電話帳に登録されている相手からのメール受信時に、設定しているメール着信音が鳴らない場合がある。
  • iメニューの検索ウィンドウで特定の記号を入力し検索すると、サイトに接続できませんとエラー表示される場合がある。
  • 海外の一部地域で、地域特性により通話や通信できない場合がある。


関連項目 編集

  • W53CA - EXILIMケータイの愛称が付いている。
  • SoftBank 910SH - 光学3倍ズームや500万画素級の画素を持つ。
  • SoftBank 920SC - ほぼ同等のカメラ機能を持つ携帯。
  • P905i - 510万画素のデジタルカメラを搭載している
  • N905i - 日本国内で現在最高画素数のカメラを搭載している。(520万画素)
  • W61S - Cyber-shotケータイの愛称が付いている同等性能の機種。こちらはワンセグBluetooth(A2DPプロファイル、SCMS-Tに対応)に対応し主にAV機能を強化している。ただし+JOGは無く、国際ローミングには非対応。
  • SO505i - 「電話機能付きデジタルカメラ」のコンセプトが評価された。SO905iCSの兄貴分的存在。

外部リンク 編集