VV60LF
アライアンスTW製の路面電車用付随車
VV60LFは、チェコで路面電車車両の製造を手掛けるコンソーシアムのアライアンスTWが製造した路面電車用車両。車内が低床構造となっている超低床電車である[1][2]。
VV60LF | |
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基本情報 | |
製造所 | アライアンスTW |
製造年 | 2003年 - 2006年 |
製造数 | 6両 |
運用終了 | 2016年(ブルノ市電) |
投入先 | ブルノ市電、オストラヴァ市電 |
主要諸元 | |
編成 | 最短2両編成 |
軌間 | 1,435 mm |
設計最高速度 | 70 km/h |
車両定員 |
68人(着席26人)(ブルノ市電) 78人(着席30人)(オストラヴァ市電) |
車両重量 | 8.5 t |
全長 | 10,360 mm |
全幅 | 2,500 mm |
全高 | 3,200 mm |
固定軸距 | 1,300 mm |
台車中心間距離 | 7,500 mm |
制動装置 | 油圧式ディスクブレーキ、電磁吸着ブレーキ |
備考 | 主要数値は[1][2][3]に基づく。 |
概要・運用
編集運転台や主電動機を持たない付随車で、営業運転の際には1 - 2両の電動車と編成を組む。車内の60%が床上高さ350 mmの低床構造となっており、乗降扉は車体右側の低床部分に2箇所設置されている。車内には固定式クロスシートに加えて車椅子やベビーカーが設置可能なフリースペースが存在する。車体の両端、3人掛けの座席の下部には回転軸を備えた標準的なボギー台車があり、油圧式ディスクブレーキと非常用の電磁吸着ブレーキが装備されている[1][2]。
2003年から製造が行われ、翌2004年以降2006年までにブルノ市電に4両、オストラヴァ市電に2両が導入された。これらの車両は導入都市によって乗降扉の形状や車内レイアウトに差異が存在した[注釈 1]。その後、ブルノ市電に導入された車両は故障の頻発や運用コストの高さを理由に2016年に運用から離脱しており、2019年の時点で営業運転に使用されているのはオストラヴァ市電の2両のみである[2][4][3][5]。
関連項目
編集脚注
編集注釈
編集- ^ ブルノ市電向けの車両にはフリースペースが2箇所、オストラヴァ市電向けの車両には1箇所設置された。そのためブルノ市電向けの車両の方が着席定員は少ない。
出典
編集- ^ a b c “TRAMTRAILER VV60LF” (英語). Krnovské opravny a strojírny s.r.o.. 2020年2月9日閲覧。
- ^ a b c d “Tram trailer vehicles VV60LF” (英語). VKV Praha s.r.o.. 2020年2月9日閲覧。
- ^ a b c “Vario LF3” (チェコ語). Dopravní podnik Ostrava (2019年4月4日). 2020年2月9日閲覧。
- ^ “Pokusy s vlečnými vozy v Brně končí. Z tramvají budou odpočívárny a sklady” (チェコ語). Lidovky.cz (2016年6月8日). 2020年2月9日閲覧。
- ^ a b Libor Hinčica (2019年7月11日). “JEDINOU ČESKOU TRAMVAJ T3R.EV S DESIGNEM „PELIKÁN“ ČEKÁ PŘESTAVBA” (チェコ語). Československý Dopravák. 2020年2月9日閲覧。
- ^ Rosťa Jančar (2006年11月20日). “Nejmodernější tramvaje jezdí v Ostravě. Podívejte se na obrázky” (チェコ語). iDNES.cz. 2020年2月9日閲覧。