XFLは、WWF(現在のWWE)とNBCが出資し、2001年にのみ運営されたのち、2020年に復活したアメリカンフットボールのプロリーグ。WWFの代表者として知られるビンス・マクマホンによって設立された。以下は、断りのない限り2020年のXFLについて述べる。

概説編集

2018年1月にはビンス・マクマホンが2020年度の復活を発表した。運営は、ビンスが資金を拠出し設立した、アルファ・エンターテインメントが行う。レギュラーシーズンはスーパーボウルの1週間後の2月から4月まで行われる予定であった。

2019年には競争相手となりえるアライアンス・オブ・アメリカン・フットボールが開始されたが、1シーズンももたずに中止された。

だが2020年3月13日、新型コロナウイルスの流行により、レギュラーシーズンの半分の5週を経過したところでレギュラーシーズンを打ち切り、2021年に再びシーズンを開催する予定であることが発表された[1]。しかし2020年4月10日、ほぼすべての従業員は解雇され、2021年シーズンの予定は撤回された[2]。三日後、負債の適切な返済のために破産法の適用が申請された[3]。2020年4月21日、コミッショナーを務めていたオリバー・ラック英語版アンドリュー・ラックの父親)は、マクマホンを不当解雇であると訴えた[4]

ドラフト編集

2019年10月15,16日に行われた初ドラフトでは、ドラフト順は抽選によってきめられた。ドラフトの前、リーグ機構によって各チームにQBが一人ずつ分配された。他の選手は次のグループごとに指名された。

  • オフェンシブ・スキル・ポジション : QB, RB, WR, TE - 10ラウンド
  • オフェンシブ・ラインメン : OT, G, C - 10ラウンド
  • ディフェンシブ・フロントセブン : DE, DT, LB - 10ラウンド
  • ディフェンシブ・バック : CB, S - 10ラウンド
  • オープン : すべてのポジションおよびスペシャル・チーム - 30ラウンド

各チームは計71選手を獲得した[5]

2019年11月22日、サプリメンタル・ドラフトが開催されてさらに66選手が選択された[6]

その後、シーズン開始までに各チーム52選手までにカットされた。

シーズンとプレーオフ編集

レギュラーシーズンは同一カンファレンス内の3チームと2試合ずつを本拠地と相手本拠地で対決し、別カンファレンス内の4チームとは1試合ずつ対決し、その半分は本拠地、残りは相手本拠地で行う。各チームは10週間で10試合を行う。毎週土曜日に2試合、日曜日に2試合を行う。だが前述のとおり、2020年シーズンはレギュラーシーズンの半分で打ち切られた。

レギュラーシーズン終了後、各カンファレンス内で1位と2位が戦う準決勝を行い、その勝者同士が決勝を行う予定であった[7]

参加チームと勝敗表編集

チーム名 ホームスタジアム
ウェスタン・カンファレンス
ヒューストン・ラフネックス (Houston Roughnecks)[8] HOU TDECU・スタジアム 5 0
ダラス・レネゲイズ (Dallas Renegades)[9] DAL グローブライフ・パーク・イン・アーリントン 2 3
シアトル・ドラゴンズ (Seattle Dragons)[10] SEA センチュリーリンク・フィールド 1 4
ロサンゼルス・ワイルドキャッツ (Los Angeles Wildcats)[11] LA ディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク 2 3
イースタン・カンファレンス
セントルイス・バトルホークス (St.Louis Battlehawks)[12] STL ドーム・アット・アメリカズ・センター 3 2
DC・ディフェンダーズ (Washington DC Defenders)[13] DC アウディ・フィールド 3 2
ニューヨーク・ガーディアンズ (New York Guardians)[14] NY メットライフ・スタジアム 3 2
タンパベイ・バイパーズ (Tampa Bay Vipers)[15] TB レイモンド・ジェームス・スタジアム 1 4
各チーム共通のファームチーム
Team 9 グローブライフ・パーク・イン・アーリントン

2020年シーズン試合結果編集

Week 日付※ ホームチーム スコア ビジターチーム 備考
1 2月8日 HOU 37 - 17 LA [16]
DC 31 - 19 SEA [17]
2月9日 NY 23 - 3 TB [18]
DAL 9 - 15 STL [19]
2 2月15日 DC 27 - 0 NY [20]
SEA 17 - 9 TB [21]
2月16日 LA 18 - 25 DAL [22]
HOU 28 - 24 STL [23]
3 2月22日 TB 27 - 34 HOU [24]
SEA 12 - 24 DAL [25]
2月23日 STL 29 - 9 NY [26]
LA 39 - 9 DC [27]
4 2月29日 NY 17 - 14 LA
STL 23 - 16 SEA
3月1日 DAL 20 - 27 HOU
TB 25 - 0 DC
5 3月7日 HOU 32 - 23 SEA
DAL 12 - 30 NY
3月8日 DC 15 - 6 STL
LA 41 - 34 TB
以降は打ち切り

※日付は現地時間 日程参照:XFL.com

ルール編集

2020年のXFLは、NFLと比べて主に次のようなルールの差異がある。負傷のリスクを減らしながら接触プレイを増やし、かつ攻撃のバリエーションを増やし、ゲーム時間が短縮されるよう工夫されている。

  • キックオフ
    • 負傷が多いためにNFLではタッチバックが増えるように誘導されつつあるが、リターンによる接触プレーを増やしながら負傷を減らすように工夫されている。
    • キックオフはキッキングチームのエンドの30ヤードライン(NFLでは35ヤードライン)から行われるが、キッカー以外のキッキングチームの選手は相手エンドの35ヤードラインに並び、レシーバー以外のレシービングチームの選手はわずか5ヤード離れた自エンドの30ヤードラインに並ぶ。両チームともハッシュマークの外側に左右それぞれ3人ずつを配置しなくてはならない。
    • ボールがフィールド外に出た場合、相手エンドの20ヤードラインに届かなかった場合はキッキングチームの45ヤードラインから相手チームの攻撃が始まる。
    • レシービングチームの選手がボールに触れるまで、あるいはボールがグラウンドに着地してから3秒が経過するまではキッキングチームの選手は動けない。
    • ボールがバウンドせずに相手エンドのエンドゾーンに入るか超えた場合は相手エンドの35ヤードから攻撃が始まるメジャータッチバックとなる。ボールがバウンドしてエンドゾーンに入った場合は相手エンドの15ヤードから攻撃が始まるマイナータッチバックとなる。
    • キッキングチームは、NFLと同じオンサイド・キックをリクエストできる。レシービングチームが触れるまで10ヤード以上進まなくてはならないが、着地点が20ヤードを越えてはならない。
  • パント
    • 4thダウン・ギャンブルが増えるよう誘導されている。またタッチバックが減りリターンが増えるよう誘導されている。
    • パントされるまで、キッキングチームの選手もレシービングチームの選手もスクリメージ・ラインを越えてはならない。
    • ボールが相手チームの35ヤード以内でフィールド外に出た場合は相手エンドの35ヤードから攻撃が始まるメジャータッチバックとなる。
    • ボールがバウンドせずに相手エンドのエンドゾーンに入るか超えた場合は相手エンドの35ヤードから攻撃が始まるメジャータッチバックとなる。
  • ポイント・アフター・タッチダウン
    • 成功確率が極めて高く接触プレイの少ないキックは廃止され、攻撃側は3つの選択肢を与えられる。
    • 2ヤードラインからの攻撃を選びタッチダウンした場合は1ポイントが与えられる。
    • 5ヤードからの攻撃では2ポイントが与えられる。
    • 10ヤードからの攻撃では3ポイントが与えられる。
    • 守備側がターンオーバーによりタッチダウンを得た場合は、上記の得点が加算される。
  • ダブル・フォワード・パス
    • 1度目のフォワード・パスがスクリメージ・ラインを越えない限り、2度目のフォワード・パスが許され、攻撃のバリエーションが増やされている。
  • オーバータイム
    • オーバータイムの短縮のため、サッカーのペナルティ・キックと同様に、5ヤードラインから始まる2ポイントのポイント・アフター・タッチダウン攻撃を交互に5回繰り返す。5回が終わって同点である場合は1回ずつ差がつくまで繰り返す。。
  • クロック
    • ゲームクロック、プレイクロックの両方でゲーム時間の短縮が図られている。
    • 2ミニッツウォーニング以前は、ゲームクロックは止まらない。ただし、パス不成功の場合、ボールがフィールドを出た場合、そしてスパイクによりゲームクロックは止まり、ボールがスクリメージ・ラインに置かれるとゲームクロックは動き始める。
    • 2ミニッツウォーニング以降は、あらゆる攻撃後にゲームクロックが止まる。フィールド内でプレイが終了した場合、ボールがスクリメージ・ラインに置かれてプレイクロックが5秒差し引かれるとゲームクロックは動き始める。ただしフィールド外にボールが出た場合及びパス失敗の場合は、スナップまでゲームクロックが止まる。
    • ボールがスクリメージ・ラインに置かれるとプレイクロックが25秒からカウントダウンされ始める(NFLでは前の攻撃が終わるとプレイクロックは40秒からカウントダウンされる)。
    • タイムアウトはハーフごとに2回ずつ与えられる(NFLでは3回)。
  • 審判
    • 8人の審判に加えてボール位置を判断するだけのボール・ジャッジがおかれる
    • コーチはインスタント・リプレイ・レビューをリクエストできず、上部からモニターするスカイ・ジャッジがレビューを開始する。
    • フラッグに値しないファウルを犯した選手は1プレイだけフィールド外に出される(タップ・ペナルティ)
  • その他
    • コイントスは行われず、ホームチームが前半後半いずれかのキックを選べる。
    • ハーフタイムは10分(NFLでは12分)

2001年シーズン編集

概要編集

NFLのシーズンオフを利用し、2月からメジャーリーグ開幕直前の3月まで行われた。

NFLより過激かつエンターテイメント性の高い演出や、スカイカム(好評だったため、後にNFLでも採用)や選手や審判にカメラをつけてより迫力のある絵作りで開幕当初こそ高視聴率をマークしたが、試合のレベルの低さ(シーズン後半には大幅に解消したが)などにより、観客動員数の減少等、興行面での失敗が明白となり、わずか1シーズンで終了、解散した。

日本人選手としては唯一、関西学院大学OBの山田晋三がメンフィス・マニアックスでラインバッカーとしてプレーした。

勝敗表編集

イースタンディビジョン
オーランド・レイジ(Orlando Rage) 8 2
シカゴ・エンフォーサーズ(Chicago Enforcers) 5 5
ニューヨーク/ニュージャージー・ヒットメン(New York/New Jersey Hitmen) 4 6
バーミンガム・サンダーボルツ(Birmingham Thunderbolts) 2 8
ウェスタンディビジョン
ロサンゼルス・エクストリーム(Los Angeles Xtreme) 7 3
サンフランシスコ・ディーモンズ(San Francisco Demons) 5 5
メンフィス・マニアックス(Memphis Maniax) 5 5
ラスベガス・アウトローズ(Las Vegas Outlaws) 4 6

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ XFL 2020: Coronavirus forces start-up league to suspend play, but players can sign with NFL teams before FA” (英語). CBSSports.com. 2020年3月13日閲覧。
  2. ^ XFL suspends operations, lays off employees and has no plans for 2021 season”. EPSN (2020年4月10日). 2020年4月10日閲覧。
  3. ^ “XFL Files for Bankruptcy, Up for Sale”. (2020年4月13日). https://www.hollywoodreporter.com/live-feed/vince-mcmahons-xfl-files-bankruptcy-up-sale-1290073 2020年4月13日閲覧。 
  4. ^ Mike Florio (2020年4月21日). “Oliver Luck sues Vince McMahon”. NBCスポーツ. 2020年6月23日閲覧。
  5. ^ “XFL Gets Social with Player Draft”. (2019年10月7日). https://www.xfl.com/articles/xfl-gets-social-with-player-draft 2019年10月7日閲覧。 
  6. ^ Seifert, Kevin (2019年10月7日). “XFL teams to pick 71 players each in first draft”. ESPN.com. 2019年10月7日閲覧。
  7. ^ “WWEマクマホン会長 アメフトXFL復活を発表”. 日刊スポーツ. (2018年1月26日). https://www.nikkansports.com/battle/news/201801260000377.html 2018年1月26日閲覧。 
  8. ^ XFL.com:Houston
  9. ^ XFL.com:Dallas
  10. ^ XFL.com:Seattle
  11. ^ XFL.com:Los Angeles
  12. ^ XFL.com:St.Louis
  13. ^ XFL.com:Washington D.C.
  14. ^ XFL.com:New York
  15. ^ XFL.com:Tampa Bay
  16. ^ RECAP: ROUGHNECKS 37, WILDCATS 17 XFL.com
  17. ^ HIGHLIGHTS: SEATTLE DRAGONS VS. DC DEFENDERS XFL.com
  18. ^ RECAP: GUARDIANS 23, VIPERS 3 XFL.com
  19. ^ RECAP: BATTLEHAWKS 15, RENEGADES 9 XFL.com
  20. ^ RECAP: DC DEFENDERS 27, NEW YORK GUARDIANS 0 XFL.com
  21. ^ RECAP: SEATTLE DRAGONS 17, TAMPA BAY VIPERS 9 XFL.com
  22. ^ RECAP: DALLAS RENEGADES 25, LOS ANGELES WILDCATS 18 XFL.com
  23. ^ RECAP: HOUSTON ROUGHNECKS 28, ST. LOUIS BATTLEHAWKS 24 XFL.com
  24. ^ TOP MOMENTS: HOUSTON ROUGHNECKS 34, TAMPA BAY VIPERS 27 XFL.com
  25. ^ RECAP: DALLAS RENEGADES 24, SEATTLE DRAGONS 12 XFL.com
  26. ^ TOP MOMENTS: ST. LOUIS BATTLEHAWKS 29, NEW YORK GUARDIANS 9 XFL.com
  27. ^ TOP MOMENTS: LOS ANGELES WILDCATS 39, DC DEFENDERS 9 XFL.com

外部リンク編集