トヨタ・パッソ

パッソ(PASSO)はトヨタ自動車が販売する小型ハッチバック自動車

ダイハツ工業との共同開発による車種で、企画は主にトヨタ、開発と生産は主にダイハツによって行われている。そのため、ダイハツ・ブーンとはバッジエンジニアリングによる双子車ではあるが、OEM関係にはない[1]

概要

デュエットの後継車で、発表当時はトヨタが販売する最小の乗用車であった[2]

歴史

初代(XC10型 2004年 - 2010年)

トヨタ・パッソ
KGC10/KGC15/QNC10型
後期型(2006/12-)
2006 Toyota Passo 01.jpg
後期型リア
2006 Toyota Passo 02.jpg
販売期間 2004年6月 - 2010年2月
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
エンジン 1KR-FE型 1.0L 直3 DOHC
K3-VE型 1.3L 直4 DOHC
変速機 4AT
5MT(TRD Sports Mのみ)
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:ストラット
後:トーションビーム(FF)
  3リンク(4WD)
全長 3,600-3,630mm
全幅 1,665mm
全高 1,535-1,550mm
ホイールベース 2,440mm
車両重量 900-950kg
姉妹車 ダイハツ・ブーン
製造事業(委託)者 ダイハツ工業
先代 トヨタ・デュエット
-自動車のスペック表-

初代ヴィッツより短い全長ながら室内が広くなっている。ただし、前突時にパワートレインを逃がすため、前席床面が傾斜しているなど、この数値を鵜呑みにできない部分もあり、居住性ではヴィッツに分がある。最小回転半径は一般的な軽自動車と同レベルの4.3mを実現し、取り回しの良さに優れる。また、フロアシフト、レバー式パーキングブレーキを採用しているヴィッツに対して、コラムシフト、足踏み式パーキングブレーキを採用しているため、運転席と助手席との間にバッグ等を置ける空間が生まれたほか、ダッシュボードにも、財布携帯電話などの小物を収納できるスペースがあるなど、より女性ユーザーを意識した造りとなっている(一般的に女性は服のポケットに小物を入れず、バッグに入れて持ち歩くことが多いため)。

翌年に発表された2代目ヴィッツが5ナンバーサイズぎりぎりの全幅1,695mmに拡大されたため、車幅がそれより3cm狭いパッソがトヨタ車のエントリーモデルとしての地位をヴィッツから受け継いだ形となっている。なお、ダイハツからはブーンとして発売されている。

エンジンは新開発のダイハツ製1KR-FE直列3気筒DOHC12バルブ 989 cc 自然吸気エンジン、またはダイハツ製K3-VE直列4気筒DOHC16バルブ 1,297 cc 自然吸気エンジン ( FF ) になる。

トランスミッションは全てコラムシフトの4速ATとなる(カスタマイズカーTRD Sports Mは、フロアシフト4速ATと5速MTになる)。

年表

2004年6月7日
初代パッソ発売。通称「プチトヨタ」。型式は 1.0L・2WD車がKGC10型、1.0L・4WD車がKGC15型、1.3L車がQNC10型となる。発売開始1か月間の受注台数は月販目標(7,000台)の約3.5倍を超える約2万5,000台となり、好調な立ち上がりを見せた。
2004年12月13日
1.3L車にスポーティーな外内装を採用した「Racy(レーシー)」を追加。
2005年4月27日
「1.0X」をベースに、ディスチャージヘッドランプ、電動格納式リモコンカラードドアミラー、運転席シート上下アジャスター、プラズマクラスター、ルーフアンテナ(可倒式)を装備し、グレーの専用シート表皮を採用。ボディカラーにブラックマイカメタリックを追加設定した特別仕様車「X HID Limited」を発売。
2005年12月5日
一部改良。ボディカラーのブラックマイカメタリックを拡大設定した他、キーフリーシステムの電子カードキーの防水化、フロントシートのヘッドレストのデザイン変更、ディスチャージヘッドランプにはオートレベリング機能、ハロゲンヘッドランプにはマニュアルレベリング機能をそれぞれ追加した。特別仕様車の「X HID Limited」には、車内を清潔に保つプラズマクラスターシャープ登録商標)を追加するなど、改良を行った。
2006年6月5日
「1.0X」をベースに、オートレベリング機能付ディスチャージヘッドランプとSRSサイドエアバッグ(運転席・助手席)&SRSカーテンシールドエアバッグ(前後席)を装備し、「予防安全」と「衝突安全」の視点から安全装備を充実した特別仕様車「X Advanced Edition」を発売。
2006年12月25日
マイナーチェンジ。フロントバンパー・グリル及びリアコンビネーションランプ(「Racy」を除く)のデザインを変更し、ボディカラーを3色追加。また、電動格納式リモコンカラードドアミラーを「X」にも設定を拡大し、「F Package」と「Racy」にはサイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラーを標準装備。内装もシート表皮やインパネデザインを変更すると共に、「F Package」にはセンターアームレスト付フロントベンチシートを採用、「G」・「G F Package」・「Racy」にはスイッチ照明を追加したほか、「F Package」のオーディオにはメモリー機能内蔵でCDから最大約11時間録音ができるミュージックサーバー(CD・FM/AMラジオ・メモリー機能付)を設定。また、1.0L・2WD車は燃費向上により「平成22年度燃費基準+20%」を達成し、2009年4月から施行された「環境対応車 普及促進税制」にも適合。スポーティグレードの「Racy」には新たに1.0Lを設定した。特別仕様車の「X Advanced Edition」には、車内を清潔に保つプラズマクラスター(シャープの登録商標)を追加した。
2008年2月19日
特別仕様車「X プチトマコレクション」・「G プチトマコレクション」を発売。1.0X・1.0Gをベースに、「F Package」の装備に加え、外装にプチトマトをイメージしたステッカーをバックドア、フューエルリッドに装着し、ホワイトホイールキャップを採用。内装にはシート表皮・フロアマットにプチトマト柄をあしらえ、レッドセンタークラスター&ホワイトダイヤルを採用するなど、「プチトマト」の可愛らしい世界を表現した仕様である。
2008年11月
仕様変更。「X」・「G」のボディカラーに「シャンパンゴールドメタリック」を追加。
2008年12月25日
7人乗り仕様の派生車「パッソセッテ」を発売。
2009年4月28日
「X」をベースに、フロントベンチシート(センターアームレスト付)、運転席シート上下アジャスター(シートリフター)、助手席シートアンダートレイ&バックポケット(ティッシュポケット付)、クッションパッド(ファブリック)を装備しながらも、オーディオレス仕様としたことで2WD車で税込100万円の価格設定とした特別仕様車「X irodori」を発売。ボディカラーは特別色のラベンダーメタリックオパールを含む全11色を設定し、内装色にダークグレー/グレージュ、ダークグレー/グレーの2色、シート色もダークグレー、クリームの2色を用意した。


2代目(XC30型 2010年 - )

トヨタ・パッソ
KGC30/KGC35/NGC30型
パッソ
2nd Totota Passo 1.JPG
パッソ +Hana
PASSO +Hana.jpg
リヤ(+Hana)
エンブレムの書体の違いに注目
PASSO +Hana REAR.jpg
販売期間 2010年2月 -
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
エンジン 1KR-FE型 1.0L 直3 DOHC
1NR-FE型 1.3L 直4 DOHC
変速機 CVT
駆動方式 FF/4WD(1.0Lのみ)
サスペンション 前:ストラット
後:トーションビーム(FF)
  トレーリングリンク(4WD)
全長 3,640-3,650mm
全幅 1,665mm
全高 1,535mm
ホイールベース 2,440mm
車両重量 910-970kg
姉妹車 ダイハツ・ブーン
製造事業(委託)者 ダイハツ工業
-自動車のスペック表-

発売から約5年半の時を経て、初のフルモデルチェンジを実施。商品企画の段階から女性スタッフが中心となって、女性目線でのクルマ造りに取り組んだ。初代パッソはモデル末期でも月に平均5000台以上売れた人気車であったため基本的にはキープコンセプトで2代目も造られており、初代とプラットフォームもホイールベースもほぼ同じであり、またエントリーモデルということもありこのクラスでは年々拡大傾向にあった車幅も先代と同じ寸法に据え置かれている。月間販売目標は6500台と発表されている。

今回は気取らないシンプルなデザインの中に安心感や親しみやすさを追及したノーマルタイプの「パッソ」と専用フロントバンパーやシャンパン塗装のアウトサイドドアハンドルやドアミラー、専用書体エンブレム、クリアタイプのリヤコンビネーションレンズなどを採用し、上質感を追求した「パッソ+Hana(プラス ハナ)」の2つのタイプを用意した。ボディカラーには「ウグイスメタリック(ブーン、bB等、他車での名称は「ライトグリーンメタリック」)」や「キナコメタリック(ブーンでの名称は「パウダリーベージュメタリック」)」「ユキ(ブーンやムーヴタント等、他車での名称は「ホワイト」)」「アズキマイカ(bBでの名称は「ダークレッドマイカ」)」など親しみ感溢れる名称を設定。内装色は2タイプで異なり、「パッソ」はベージュ系の「キナリ」を、「パッソ+Hana」はブラウン系の「チョコ」をそれぞれ採用。また、「パッソ+Hana」にはフロントベンチシートを採用している。室内にはパナソニック電工製の「ナノイードライブシャワー」を装備(販売店装着オプション、全グレードで装備可能)。

また、フロントピラーの形状を見直して細く見せ、ヒップポイントを10mm上げてベルトラインを低く設定したことでより良好な視界を確保した。また、最小回転半径4.3m(13インチタイヤ装着時)と取り回しの良さを継承した他、助手席リバース連動ドアミラー(1.0X L Package、1.3G)やバックモニター(1.0 V Packageを除く全グレードでメーカーオプション)も設定し、運転のしやすさにも配慮された。

エンジンも1.3L車はDUAL VVT-iを搭載した1NR-FE型に変更(1.0L車は従来どおり1KR-FE型)。全グレードのトランスミッションをCVTに変更したことで燃費が向上され、1.0L・2WD車は「平成22年度燃費基準+25%」および「平成27年度燃費基準」を同時にクリア。1.3L車も「平成22年度燃費基準+15%」を達成したため、先代の1.0L・2WD車に加え、1.3L車も環境対応車 普及促進税制に適合。1.0L・2WD車は自動車取得税・自動車重量税の減税額が75%に引き上げられた。また、エンジン出力やブレーキを自動制御するVSCと発進・加速時の駆動時の空転を抑え、適切な稼動力を確保し、アクセル操作を容易にするTRCを組み合わせたVSC&TRCも設定された(1.0 XV Packageを除く全グレードでメーカーオプションにより装備可能)。

グレード体系は「1.0X」・「1.3G」・「1.0/1.3+Hana」の3グレードだが、「1.0X」には一部装備を省略・簡略化したオーディオレス仕様の「V Package」(2WDのみ)とキーフリーシステムなどを装備した上級仕様の「L Package」を設定。「1.0+Hana」にもオーディオレス仕様の「C Package」(2WDのみ)を設定した。また、先代に存在していたスポーティーグレードの「1.0Racy」および「1.3Racy」、カスタマイズカーの「TRD Sports M」はそれぞれ廃止された。

年表

2010年2月15日
フルモデルチェンジして同日より販売開始。ただし、大規模リコール問題を受けて発表会は自粛となった。
2010年5月
1.0L 1KR-FE車が、低速加速時やバック時などにエンジンストップするおそれがあるとして、自主回収を発表。原因は燃費改善のためのアイドリング時のエンジン回転数を下げたためと発表されている[3]
2010年9月29日
「1.0X」をベースに、前席にベンチシート(センターアームレスト・アクティブヘッドレスト付)を採用すると共に、イモビライザー機能付キーフリーシステム、リアワイパー、助手席シートアンダートレイ、運転席シート上下アジャスター、6:4分割可倒リアシート(リクライニング機構付)を装備し、使い勝手の良さを高めた特別仕様車「1.0X Yururi(ユルリ)」を発売。ボディカラーは「+Hana」専用の「アズキマイカ」を含む9色を設定。同時に「+Hana(Cパッケージを含む)」にイモビライザー機能付キーフリーシステムのオプション設定を追加した。
2011年5月20日
トヨタカローラ店チャネル創立50周年を記念した特別仕様車「1.0+Hana Apricot Collection」を発表(同年6月8日販売開始)。「1.0+Hana」をベースに、アームレストポケット付フロントセンターアームレスト、ドアトリムオーナメント、パワーウインドウスイッチベース、買い物フックに専用アプリコットカラー(淡いオレンジ系)加飾を、インサイドドアハンドルとレジスターリングに専用チョコカラー加飾をそれぞれ施し、チョコモノトーンシート・アプリコットカラーパイピング入り専用シート表皮を採用。さらに、キーフリーシステムと盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)を装備し、おしゃれでかわいいだけでなく、機能面も充実させた。

取り扱いディーラー

車名の由来

派生車種

初代(XC10型)

脚注

  1. ^ 型式に共通性がないことや、製造事業者はパッソがトヨタ自動車名義、ブーンがダイハツ工業名義になるのはこのため。トヨタ側はダイハツに生産を委託するという形を取る。
  2. ^ 2008年11月に登場したiQが最小となった。
  3. ^ トヨタ、パッソを無料で自主改修”. MSN産経ニュース (2010年5月20日). 2011年1月10日閲覧。
  4. ^ パッソの車名の由来は何ですか?
  5. ^ パッソ | 特別仕様車 1.0X Yururi

関連項目

外部リンク