アドミラル・ラーザリェフ (ミサイル巡洋艦)

アドミラル・ラーザリェフロシア語: Адмирал Лазарев)は、ロシア海軍の保有していたキーロフ級ミサイル巡洋艦の2番艦。太平洋艦隊所属。ソビエト連邦時代の艦名はフルンゼロシア語: Фрунзе)である。

アドミラル・ラーザリェフ
「フルンゼ」時代(1986年)
「フルンゼ」時代(1986年)
基本情報
建造所 バルチック造船所
運用者  ソビエト連邦海軍
 ロシア海軍
艦種 重原子力ミサイル巡洋艦
級名 キーロフ級ミサイル巡洋艦
艦歴
起工 1978年7月27日
進水 1981年5月26日
就役 1984年10月31日
除籍後 2021年より解体開始
要目
基準排水量 24,300 t
満載排水量 24,500 t
全長 251 m
最大幅 28.5 m
吃水 10.3 m
機関 CONAS方式
主機 KN-3型加圧水型原子炉×2基
KVG-2型補助ボイラー×2缶
GTZA-653型蒸気タービン×2基
出力 140,000 hp
推進器 5翔式スクリュープロペラ×2軸
速力 31 kt(原子炉使用時)
14 kt(補助ボイラー使用時)
乗員 728名
兵装 AK-130 130mm連装砲×1基
AK-630M 30mmCIWS×8基
S-300F SAM 8連装VLS×12基96セル
オサーM短SAM連装発射機×2基
(9M33ミサイル40発)
P-700 SSM VLS×20セル
RBU-6000 12連装対潜ロケット砲×1基
RBU-10006連装対潜ロケット砲×2基
5連装533mm魚雷発射管×2基
搭載機 Ka-27PL 哨戒ヘリコプター×2機
Ka-25RTs 誘導ヘリコプター×1機
レーダー MR-600 3次元式
MR-710M 3次元式
ソナー MG-355 統合式
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艦歴 編集

バルチック造船所にて建造され、1985年から1987年にかけて太平洋艦隊に配備された[1]

1993年に小事故を起こす。原子炉が緊急停止され、再起動には艦隊司令官の許可が必要だった。しかし、太平洋艦隊司令部では不祥事が相次ぎ、司令官を初めとする司令部要員が頻繁に交代しており、本艦のことを気に掛ける余裕が無く、再起動命令が出されないまま時間が過ぎた。原子炉が停止後、D.ヘンドラーが同基地にいた本艦を視察し「この艦の原子炉は蒸気発生器が老朽化し、原子炉の再起動手順を知っている専門家が居ないため、原子炉を再起動出来ない」などという結論を下した。その後1996年に退役、保管される[2]

2002年12月6日にも小規模の火災を起こしたものの、すぐに鎮火した。2004年、ボリショイ・カーメニズヴェズダ造船所に回航して最低限の修理を行った後、2005年、再びストレロークに戻され、係留された。2014年12月には係留保管を続けるために浮きドックで船体修復作業が実施された[3]。その後2021年4月に解体が開始された[4]

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ Kirov class”. www.ww2.dk. 2023年12月1日閲覧。
  2. ^ "Адмирал Лазарев"”. flot.com. 2023年12月1日閲覧。
  3. ^ Крейсер "Адмирал Лазарев" подготовили к стоянке на ТОФ” (ロシア語). Mil.Press Flot Prom (2014年12月17日). 2021年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月3日閲覧。
  4. ^ Атомный крейсер "Адмирал Лазарев" отправили на утилизацию.”. Interfax.ru. 2022年4月16日閲覧。