オオバアサガラ

エゴノキ科の種

オオバアサガラ(大葉麻殻、学名Pterostyrax hispidus)は、エゴノキ科アサガラ属落葉小高木[2][3][4]

オオバアサガラ
Pterostyrax hispida 4.JPG
福島県浜通り地方 2017年6月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
: ツツジ目 Ericales
: エゴノキ科 Styracaceae
: アサガラ属 Pterostyrax
: オオバアサガラ P. hispidus
学名
Pterostyrax hispidus Siebold & Zucc.[1]
シノニム
  • Decavenia hispida (Siebold & Zucc.) Koidz.[1]
  • Decavenia japonica Koidz.[1]
  • Decavenia micrantha (Siebold & Zucc.) Koidz.[1]
  • Halesia hispida (Siebold & Zucc.) N.E.Br.[1]
  • Pterostyrax micranthus Siebold & Zucc.[1]
和名
オオバアサガラ(大葉麻殻)[2][3]

特徴編集

は直立し、分かれして、樹高は8-10mになる。樹皮は淡黒色を帯び、浅く縦に裂け目ができる。冬芽の表面には星状毛が密生する。若い枝は折れやすく、ほとんど無毛で皮は糸状にはがれる。は互生し、葉身は楕円形、やや倒卵状楕円形または長楕円形から卵状長楕円形で、長さ10-20cm、幅5-8cm、先は急鋭頭から鋭尖頭、基部は鋭形またはやや円形、縁には腺状の細かい鋸歯がある。葉質は薄く、裏面は灰白色で微細な星状毛におおわれ、特に葉脈沿いに白長毛があり、主脈と8-12対の側脈が隆起する。葉柄は長さ5-22mmになる[2][3][4]

花期は6月。枝の先端に垂れ下がった円錐花序をつけ、花序は長さ13-20cmになり、下向きに白色のを多数つける。花柄はごく短い。は鐘形で5裂し、萼裂片は三角形になる。花冠は長さ6-7mmで基部まで5深裂し、離生した花弁は長楕円形で星状毛がある。雄蕊は10個あって花冠より長く、花糸の内側に長毛が生える。雌蕊は1個で雄蕊より少し長く、先端部以外に長毛がある。果実は狭倒卵形の核果となり、宿存する萼に包まれ、長さ約7mmで10稜があり、淡褐色の長毛が密生し、先端に長い嘴状の花柱が残存する[2][3][4]

分布と生育環境編集

日本では、本州、四国、九州(中北部と対馬)に分布し、山地の谷沿いに生育する[2][3][4]。国外では、中国大陸中部に分布する[2][4]

名前の由来編集

和名オオバアサガラは「大葉麻殻」の意で、葉が大きいアサガラのこと。アサガラとは「麻殻」の意で、樹木の材質がもろく折れやすい皮をはいだ麻の茎「おがら」のようであることからによる[3]

種小名 hispidus は、「剛毛のある」の意味[3]

利用編集

材がやわらかいのでマッチの軸木などに利用される。材に淡黄白色の美しい絞り模様があるため、床柱などの装飾用に使用されることがある[2]

ギャラリー編集

脚注編集

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  1. ^ a b c d e f Pterostyrax hispidus, The Plant List
  2. ^ a b c d e f g 『樹に咲く花(合弁花・単子葉・裸子植物) 山溪ハンディ図鑑5』pp.194-197
  3. ^ a b c d e f g 『新牧野日本植物圖鑑』p.566-567, p.1330
  4. ^ a b c d e 『改訂新版 日本の野生植物 4』pp.216-217

参考文献編集

  • 茂木透、崎尾均他『樹に咲く花(合弁花・単子葉・裸子植物) 山溪ハンディ図鑑5』、2001年、山と溪谷社
  • 牧野富太郎原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
  • 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 4』、2017年、平凡社
  • The Plant List