キャプテン・マーベル (マー・ベル)

キャプテン・マーベルCaptain Marvel)、またはマー・ベルMar-Vell)は、 マーベル・コミックが発行するアメリカン・コミックスに登場するキャラクターである。スタン・リージーン・コーランによって創造され、1967年12月の『マーベル・スーパーヒーローズ」第12号で初登場した。彼は、マーベル・ユニバースにおいて“キャプテン・マーベル”の名を冠した最初のキャラクターとなった[1]

Captain Marvel
出版の情報
出版者マーベル・コミック
初登場マーベル・スーパーヒーローズ」第12号(1967年12月)
クリエイタースタン・リー
ジーン・コーラン
作中の情報
フルネームマー・ベル
種族クリー(ミュータント)
所属チームディフェンダーズ
アベンジャーズ[2]
リージョン・オブ・ザ・アンリビング
著名な別名ウォルター・ローソン
能力
  • 超人的な怪力、スピード、敏捷性、耐久性、反射神経、持久力
  • 太陽エネルギーの吸収、操作、投射
  • 再生治癒因子
  • 宇宙意識
  • 飛行
  • ネガ・バンドの使用

マー・ベルはアメリカン・コミックスのシルバーエイジにデビューし、セルフタイトルのシリーズや『Marvel Spotlight』シリーズの第2巻を含む多くの後続作品に登場したが、1982年に彼の死を迎えると、キャロル・ダンバースが現代において主にフィーチャーされるキャプテン・マーベルとなった[3]

発行履歴

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キャラクター経歴

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その他のバージョン

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MCU版

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マーベル・シネマティック・ユニバース』(MCU)では、壮年女性のキャラクターになっており、地球に来訪してウェンディ・ローソンWendy Lawson)と名乗っている。映画『キャプテン・マーベル』では、アネット・ベニングが演じ、『ホワット・イフ...?』シーズン2第2話では、ケリー・トンバジアンが声をあてた。日本語吹替は榊原良子が担当した。

本項では、“アース616”(正史の宇宙)におけるマー・ベルを主軸として表記するが、現在のところ、原作コミックのように“キャプテン・マーベル”のヒーロー名はあてがわれていない。

キャラクター像

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クリー人”の女性科学者。かつて“クリー/スクラル戦争”で“スクラル人”を迫害してきたことを恥じて“クリー帝国”から脱走。地球に密かに来訪して、前述の偽名で地球人に成りすまし、自らのラボに匿ったスクラル人たちを遠い安住の地へと導くと共に戦争を終わらせるための一環としてアメリカ空軍NASAによる“ペガサス計画”に参加。当計画のテストパイロットとなったキャロル・ダンヴァースマリア・ランボーと計画に携わって、彼女たちの恩師同然の存在となった。

機知に富み、情け深い人柄であったが、後述の経緯により、現代においては故人である。

『ホワット・イフ...?』版

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ウェンディ・ローソン[マー・ベル](Wendy Lawson[Mar-Vell])
アース616とは異なる宇宙の一つに存在するマー・ベルの“変異体”。

技能

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ペガサス計画において、テッセラクト/スペース・ストーンのパワーを宿した“ライトスピード・エンジン”や、これを搭載した航空機の開発に成功するなど、クリー人の科学者として非常に優れた技術力を有していた。

各作品における描写

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キャプテン・マーベル
MCU初登場の本作では、ヴァース(キャロル)の夢やフラッシュバックの中に印象強く現れる謎の女性として描写される。
物語本編の6年前(1989年)に、キャロルと共にライトスピード・エンジンを搭載したテスト機の実験飛行を成功させ、スクラル人たちが待つラボにそのまま向かおうとしたが、“スターフォース”の襲撃を受け、テスト機が撃墜されたために失敗。キャロルに自身の素性と目的を打ち明け、巻き込んでしまったことを謝罪し、エンジンを破壊しようとしたものの、ヨン・ロッグに撃たれて致命傷を負い、キャロルにスクラル人の未来を託して息を引き取った。
スターフォースの襲撃を確認しなかったアメリカ空軍とNASAにより、失敗と見なされた実験飛行の結果と共に、キャロルの消息不明を含むマー・ベルの死は、無断のテスト飛行中に墜落・死亡したとされて、その資料は黒塗りにされてペガサス計画の施設の記録室に隠蔽された。
ホワット・イフ...?』シーズン2第2話
ウェンディ・ローソン[マー・ベル]の変異体が登場。

その他のメディア

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脚注

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注釈

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参考

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  1. ^ Blumberg, Arnold T. (2019年4月6日). “Know Your Captain Marvel from Your Captain Mar-Vell” (英語). IGN. 2023年2月12日閲覧。
  2. ^ The Top 50 Avengers”. IGN (2012年4月30日). 2016年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年7月28日閲覧。
  3. ^ Is the original Captain Marvel being resurrected? Marvel is still making us guess” (英語). gamesradar (2021年8月27日). 2022年10月8日閲覧。

参考文献

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  • 『マーベル・アベンジャーズキャラクター事典』玄光社、2022年。ISBN 978-4768316528