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トロントピアソン空港のLINKトレイン

ケーブル・ライナーもしくはケーブル・ライナー・シャトル: Cable Liner、Cable Liner Shuttle)とは、ドッペルマイヤー・ケーブル・カーによって設計された空港市街地二次交通パークアンドライド、キャンパス、リゾート、遊園地などで使用される新交通システムの名称。

バーミンガム空港のエアレール・リンク。以前のリニア軌道上に設置されている。

当時世界で唯一の商業用リニアモーターカーであったバーミンガムピープルムーバを代替したことで注目された。既存のリニア軌道は新しいエアレール・リンクに転用され、ピープルムーバと代替シャトルバスを置き換えた[1]

目次

技術とシステムの特徴編集

システムの特徴として、ケーブル推進が挙げられる。これによって車両の運行し、4kmまでの距離を、毎時最大7,000人の旅客輸送が可能となっている[2]

ケーブル駆動式編集

 
ケーブル推進システムの特徴である軌道下部

ケーブル駆動式は、中央から動力を供給し、把握装置で車両とワイヤーロープの接続を行う[3]。車両はワイヤーロープの牽引で制御し[3]エンジンブレーキなどは一切搭載されない。

全自動化編集

 
制御室

システムは全て自動化され、運転手、車掌等の乗務員は添乗していない。列車制御は中央制御室からの遠隔操作により行う[4]

避難システム編集

非常時の避難は非常用ディーゼルエンジンで行う。これによって故障車両を駅まで戻せるため、非常用通路の必要としない。また旅客車だけでなく、貨車も運用可能。

車両編集

 
リンク・トレインの車両内装

駆動系は列車から隔離されており、沿線や駅ホーム内の騒音は非常に少なく、排ガス等もない。

軌道編集

 
トロント・リンクトレインの軌道

ケーブル・ライナーは自己支持形の鋼鉄製軌道を使用する。車両重量が軽量ため、軌道も軽量な走行案内用のIビーム軌道で構成される[5]。案内軌道上部は鉄骨構造で、冬季でも暖房が不要[5]。鋼製トラス軌道とコンクリート製支柱との間に鋼製のアダプターを挟むことにより、高さ調整を行って地盤沈下を補正でき[6]、軌道間隔は67メートル以上取る事が可能とされる。 

案内軌道上部は鋼製の骨組構造であり、強固な基礎を持っておらず、ホームドアは駅の基礎に設置される。

設計編集

 
マンダレー・ベイ・トラム

車両は前後双方向に走行可能。中間車は同一仕様で、両端車両は前後対称の設計となっている[7]

システム配置編集

 
バーミンガム空港のエアレール・リンク

システム構成方法は以下の4つ。

シングル・シャトル方式編集

最も単純な構成で、単線軌道上に1本の列車が往復する。乗客需要や運行頻度が少なくて済む区間に適している[8]

 
メキシコシティ空港システム

ダブル・シャトル方式編集

ダブル・シャトル方式は、最大3kmまでの距離を、高い輸送需要と運行頻度で行う[8]。この方式では、2本の列車が単線並列で運行を行う。 車両の駆動系はそれぞれ独立しており、一方の車両が故障しても、もう一方の車両は運行可能であるため、シングル・シャトル方式より信頼性が高い[8]

シャトル・バイパス方式編集

 
車両の下側

シャトル・バイパス方式は、終端駅は単線であり、中間施設で列車交換を行う[8]。交換施設は、路線のほぼ中央に配置する必要があり、中間駅の一部となることが多い。この方式は、ダブルシャトル方式と同等の輸送容量と頻度を実現可能で、駅の構成、路線長などの要件に応じて、各列車が独自のワイヤーロープを掴むか、両方の列車が同じワイヤーロープを掴むかの選択ができる [8]

ピンチド・ループ方式編集

ピンチド・ループ方式は、複線軌道内に多数の列車が循環運転を行う。この方式は、それぞれの駅間にあるワイヤーロープで構成される。全てのワイヤーロープには、それぞれ駆動装置があり[8]、列車は駅でワイヤーロープの掴み変えを行う。 掴み変えは、全列車が駅に停車中の乗客乗降時に行われる[8]。終着駅に設置されたポイントにより、一方の車線から終着駅ホームに入線後、停車中にもう一方の車線に切り替わる。この方式では、駅間距離はほぼ均等にする必要がある[8]

導入事例編集

関連項目編集

脚注編集

  1. ^ Birmingham International Airport People Mover”. Arup. 2007年11月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月11日閲覧。
  2. ^ DCC Doppelmayr Cable Car (2008). Company Presentation: Fully Automated Cable-Propelled APM Systems. DCC Doppelmayr Cable Car GmbH. p. 13. 
  3. ^ a b System Features”. 2008年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月11日閲覧。
  4. ^ DCC Doppelmayr Cable Car (2008). Automated People Mover (APM): Planner's guide. DCC Doppelmayr Cable Car GmbH. p. 39. 
  5. ^ a b DCC Doppelmayr Cable Car (2008). Automated People Mover (APM): Planner's guide. DCC Doppelmayr Cable Car GmbH. p. 35. 
  6. ^ DCC Doppelmayr Cable Car (2008). References. DCC Doppelmayr Cable Car GmbH. p. 8. 
  7. ^ DCC Doppelmayr Cable Car (2008). Automated People Mover (APM): Planner's Guide. DCC Doppelmayr Cable Car GmbH. pp. 45. 
  8. ^ a b c d e f g h Configurations”. DCC Doppelmayr Cable Car. 2008年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月11日閲覧。
  9. ^ “Doppelmayr Cable Liner at Moscow airport serves the World Cup” (プレスリリース), Doppelmayr Group, (2018年6月25日), http://newsroom.doppelmayr.com/en/doppelmayr/press/doppelmayr-cable-liner-at-moscow-airport-serves-the-world-cup/ 2018年7月22日閲覧。 

外部リンク編集