チボリTivoli、티볼리 )は、 韓国KGモビリティ(旧・サンヨン自動車)が製造・販売するBセグメント-CセグメントクロスオーバーSUVである。

サンヨン(当時)の世界戦略モデルとしてありとあらゆる地域で「チボリ」として販売されるが、中国市場のみ、商標上の都合により「TIVOLAN(チボラン)」の名で販売される。

当項では、2016年に追加されたロングバージョンのチボリ エアTivoli Air티볼리 에어)についても併記する。

概要 編集

コードネーム「X100」の名で、コランドCの下に位置するコンパクトSUVとして42ヶ月の期間と3.500億ウォンをかけて開発された[1]マヒンドラ傘下となった後に開発された最初の車種でもある。

エクステリアは双龍車のデザイン哲学である「軽快」「雄壮」「躍動」のうち、「軽快」のコンセプトに基づいてデザインされた。

2011年フランクフルトモーターショー2012年ジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトカー「XIV-1」、ならびに2012年モンディアル・ド・ロトモビル(パリサロン)で発表された「e-XIV」を源流とし、2014年のモンディアル・ド・ロトモビルで発表されたコンセプトカー、「XIV-エア」「XIV-アドベンチャー」はいずれもチボリのデザインスタディモデルである。

インドにおいては2019年2月より、親会社のマヒンドラにて内外装の意匠の一部を変更し、「XUV300」の車名で販売される[2]

歴史 編集

初代(X100型、2015年 - ) 編集

KGモビリティ・チボリ/チボリ エア
 
チボリ フロント
 
チボリ リヤ
 
チボリ エア
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア クロスオーバーSUV
駆動方式 FF4WD
パワートレイン
エンジン e-XGi160 直4 1.6Lガソリン
e-X GDi 直4 1.5L直噴ターボガソリン
e-XDi160 LET 直4 1.6Lディーゼル
変速機 6速MT、6速AT
フロント:ストラット
リヤ:トーションビーム(2WD)、マルチリンク(4WD)
フロント:ストラット
リヤ:トーションビーム(2WD)、マルチリンク(4WD)
車両寸法
ホイールベース 2,600mm
全長 4,195mm(チボリ)
4,440mm(チボリ エア)
全幅 1,795mm
全高 1,590mm-1,635mm
テンプレートを表示
  • 2014年11月25日、予告スケッチが公開され、車名を「チボリ」とすることを発表した[3]。 
  • 2014年12月26日、公式画像を発表[4]
  • 2015年1月13日、発表・発売開始。エンジンは「e-XGi 160」と呼ばれる新開発の1.6Lガソリンを採用し、6MT(TXのみ)もしくはアイシン・エィ・ダブリュ6ATと組み合わせた。 外板の71.4%にポスコ製の高張力鋼を使用し、このうち約40%が中空高張力鋼である。 エアバッグについては前席はもちろん、サイド、カーテン、ニ―まで含む7点式(TX、VXは6点式)を採用するとともに、車体姿勢制御装置(ESP)とタイヤ空気圧監視システム(TPMS)がすべてのグレードに標準装備して安全性への配慮に備えた。エクステリアは前後レンズにLEDをふんだんに使用することで、高級感とスポーティ性の両立を図っている。「スマートステア」と呼ばれるパワーステアリングを3モード(「ノーマル」「コンフォート」「スポーツ」)にセッティング出来るデバイスも備え、「スーパービジョンクラスタ」と名付けられたメーターは照明は全6色を備え、気分に応じて自由自在に切り替えられる。韓国国内におけるライバルはルノーサムスン・QM3(日本名:ルノー・キャプチャー)、シボレー・トラックスMINIカントリーマン(日本名:MINIクロスオーバー)などである。
  • 2015年7月6日、ディーゼルモデルと4WDモデルを追加。ディーゼルモデルに搭載されるエンジンは「e-XDi 160 LET(Low End Torque)」と呼ばれるロープレッシャー型ターボディーゼルであり、街中での扱いやすさを重視したセッティングとなっている。トランスミッションはアイシン製6ATのみで、6MTの設定は無い。同時に、新設定の4WDは「スマート4WD」と呼ばれるスタンバイ式を採用し、ガソリンエンジンのみと組み合わされる。また、リヤの足回りもトーションビームからマルチリンクに変更される。
  • 2015年9月のフランクフルトモーターショー、ならびに2016年3月のジュネーブモーターショーではロング仕様の「チボリ XLV」が発表され、その後、3月30日に韓国で「チボリ エア」の名で発表、販売を開始した(エンジンは「e-XDi 160 LET」ディーゼルのみ)。チボリ比で単に全長を245mm延長しただけではなく、Cピラー以降の造形を新設計とし、ルーフレールを装着する関係で全高も若干増している半面、ホイールベースについては不変である。尚、延長分はそのままリヤオーバーハングに充てられ、カーゴスペースの増大に貢献している。尚、「チボリ エア」は海外市場では「Exciting Lifestyle Vehicle」の頭文字をとった「XLV」の名で販売される。
  • 2017年7月16日、標準仕様をマイナーチェンジし、車名を「TIVOLI ARMOUR(チボリ アーマー)」に変更。同時に、「VX」をベースとしたスポーツ仕様のトップモデル「Gear edition」を追加。
  • 2019年9月、韓国国内において、チボリエアの販売を終了。海外向け「XLV」の生産は継続する。同時に、チボリアーマーをチボリに戻し、ガソリンエンジンを1.6Lからコランドと同じ1.5L直噴ターボに変更。
  • 2020年10月7日、「チボリ エア」を改良した上で1年1か月ぶりに韓国市場で復活。パワーユニットはチボリ同様に1.5L直噴ターボ+アイシン製6ATのみとなる。

車名の由来 編集

イタリアの保養地「ティヴォリ」とデンマークの公園である「チボリ公園」に由来し、「新しいスタイルと性能でドライバーにインスピレーションと楽しみを提供する」ことを示している。

また、メーカー自身で「TIVOLI」を「I LOV IT」(I LOVE IT)と逆に記して、親しみを持たせようとしている[5]

脚注 編集

外部リンク 編集

  • TIVOLI雙龍自動車 公式サイト(韓国語)
  • TIVOLI AIR雙龍自動車 公式サイト(韓国語)