テティス級哨戒艦
艦級概観
艦種 哨戒艦 / フリゲート
前級 アグドレク級カッター英語版
次級 クヌート・ラスムッセン級哨戒艦
性能諸元
排水量 満載: 3.500t
全長 112.5メートル (369 ft)
全幅 14.4メートル (47 ft)
吃水 6メートル (20 ft)
機関 CODAD方式
MAN B&W 12v28/32A-Dディーゼルエンジン (2940 kW / 3990 hp) 3基
KaMeWa 可変ピッチ式推進器 1軸
アジマススラスター(800 kW) 1基
速力 最大: 21ノット (39 km/h)
航続距離 8,500海里(15.5ノット時)
定員 60人
兵装 M/85 76mm単装速射砲 1基
スティンガー近SAM 4連装発射機 1基
爆雷投下軌条 2条
艦載機 リンクス哨戒ヘリコプター 1機
C4I 海軍戦術情報システム (リンク 11)
レーダー AWS-6 対空捜索用 1基
FR-1505 DA 対水上捜索用 1基
9LV 200 Mk.3 砲射撃指揮用 1基
ソナー CTS-36 船底装備式 1基
TSM-2640 可変深度式 1基
電子戦
対抗手段
タレス・カトラス ESM装置
タレス・スコーピオン ECM装置
ターマD-12T 対抗手段発射機 2基

テティス級哨戒艦デンマーク語: Inspektionsskibe af THETIS-klassen: Thetis class ocean patrol vessels)は、デンマーク海軍哨戒艦の艦級。4隻が建造された。一般的には哨戒艦として扱われるが、フリゲートとする場合もあり、実際、北大西洋条約機構の国際ペナント・ナンバーにおいては、フリゲートを意味する「F」の艦種記号を付与されている。

設計

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本級は、グリーンランドフェロー諸島の周辺など北氷洋において、領海警備・漁業監視捜索救難海上治安活動を前提として設計されている。このことから、船体の外殻は二重構造になっており、80cmまでの砕氷能力が付与されている。また、氷海において繋留などの甲板作業に支障を来たす恐れがあることから、前甲板はタートルバック構造とされているほか、マスト上のレドーム下方には見張室が設けられている。艦全体では375トンまでの着氷に耐えられるとされている[1][2]

装備

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センサー

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レーダーとしては、アレニア・マルコーニの対空・対水上レーダーであるAWS-6が搭載された。これはCバンドで動作する2次元レーダーで、捜索モードでの最大探知距離は200キロメートル、ポップアップ突入してくるミサイルに対しては20キロメートルで探知できるとされているとされていた。またこれとは別に、古野電気製の航海レーダーも搭載された[2][3]

ソナーとしては、C-TechのCTS-36 RDNソナーを船底装備式に、またトムソン・マルコーニ・ソナーのTSM-2640「サーモン」を可変深度式に搭載する。CTS-36は民生用の魚群探知機から派生して開発されており、設計上36-39キロヘルツ、実運用上は33キロヘルツと高周波で動作する障害物探知ソナーで、音源音圧220デシベル、スケール上の最大探知距離は4,000メートルであった。一方、TSM-2640は送受波器を24本のステーブに整列しており、動作周波数は12キロヘルツと中周波、音源音圧217デシベル、最大探知距離は11キロメートルとされていた[3]

武器システム

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本級は、スタンダード・フレックス・コンセプトを適用されたことで知られており、スタンフレックス・シリーズSF-3000と呼ばれる設計を採用している。スタンフレックス・モジュール用のスロットは、前甲板に1つ、中部甲板に2つ設けられている。通常、兵装モジュールとしては前甲板のスロットに搭載するオート・メラーラスーパー・ラピッドM/85 76mm単装速射砲を搭載した艦砲モジュールのみを搭載しているが、必要に応じて中部甲板のスロットにも兵装モジュールを搭載することができ、これによって本級はフリゲートとして遜色ないレベルの兵装を行なうことができる。デンマーク海軍は、スタンフレックスの兵装モジュールとして、ハープーン艦対艦ミサイルシースパロー個艦防空ミサイルMk.48 mod.3 VLS)などを保有している[1][2]

配備

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同型艦
# 艦名 進水 就役 退役
F357 テティス
HDMS Thetis
1989年7月14日 1991年7月1日
F358 トリトン
HDMS Triton
1990年3月16日 1991年12月2日
F359 ヴァエデレン
HDMS Vædderen
1990年12月21日 1992年6月9日
F360 ヴィズヤーネン
HDMS Hvidbjørnen
1991年10月11日 1992年11月30日

参考文献

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  1. ^ a b John Pike (2011年7月11日). “Thetis / Stanflex 3000” (英語). 2011年10月16日閲覧。
  2. ^ a b c Eric Wertheim (2007). Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World: Their Ships, Aircraft, and Systems. Naval Institute Press. ISBN 9781591149552. https://books.google.co.jp/books?id=TJunjRvplU4C 
  3. ^ a b Norman Friedman (2006). The Naval Institute guide to world naval weapon systems. Naval Institute Press. ISBN 9781557502629. https://books.google.co.jp/books?id=4S3h8j_NEmkC 

関連項目

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