ドラケン・インターナショナル
ドラケン(英: Draken)は、アメリカ合衆国テキサス州フォートワースに本社を置く企業[1]。アメリカ国防総省向けに仮想敵機、飛行訓練、電子戦支援、統合末端攻撃統制官訓練、近接航空支援訓練、脅威シミュレーション、空中給油、研究及び試験業務等を提供している[2][1]。
種類 | 非公開会社 |
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本社所在地 |
アメリカ合衆国 テキサス州フォートワース[1] |
設立 | 2012年[1] |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 仮想敵機業務、飛行訓練業務、電子戦支援業務、統合末端攻撃統制官訓練業務、近接航空支援訓練業務等 |
代表者 | ジャレッド・アイザックマン |
外部リンク | www.drakenintl.com/ |
創業地であるフロリダ州レイクランドのレイクランド・リンダー国際空港に整備施設がある[1]ほか、ネバダ州ネリス空軍基地に営業拠点を置いている。
沿革
編集2012年、フロリダ州レイクランドでドラケン・インターナショナル(英: Draken International)の名で創業した[1]。2013年4月、レイクランド・リンダー国際空港内に約670万ドルを投資して本社と整備施設の拡張を行うと発表した[3]。
2018年6月3日、アメリカ国防総省とネリス空軍基地及びルーク空軍基地における5年間の仮想敵機業務契約(ADAIR II)を2億2,800万ドルで締結した[4]。2019年には、ブラックストーン・タクティカル・オポチュニティー(英: Blackstone Tactical Opportunities)と経営統合し、社名をドラケンに改めた[1]。同年5月1日、アメリカ海軍と最大10年間の統合末端攻撃統制官訓練業務を2億5,000万ドルで締結した[5]。
実績
編集アメリカ国防総省との契約に基づき、アメリカ空軍、アメリカ空軍州兵の各種演習においてA-4K、L-159Eを仮想敵機として運用したほか、アメリカ海兵隊の統合末端攻撃統制官訓練支援をA-4Kにて実施している。2019年には、新たにミラージュF1Mを導入した[1]。また、2016年にニューメキシコ州ホワイトサンズ・ミサイル実験場で行われた陸上自衛隊03式中距離地対空誘導弾(中SAM)の射撃演習支援も実施している[6]。
保有機材
編集保有する機体の垂直尾翼には、「赤い星」と「槌と鎌」に竜が巻き付いたイラストに「PREPRE TO PREVAIL」(拡張への準備)「DRAKEN」と書かれたマークが描かれている[1]。
名称 | 画像 | 製造国 | 保有数 | 備考 |
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チーターC/D | 南アフリカ共和国 | チーターC(9)[7] チーターD(3)[7] |
元南アフリカ空軍機[7][1] | |
ミラージュF1M | フランス | 22[8] | 元スペイン空軍機[8]で、1機は複座型のF1B[1]。元ヨルダン空軍機の導入計画もある[1]。 | |
MiG-21bis/MF/UM | ソビエト連邦 | 27[9] | 元ポーランド空軍機[10] | |
A-4K/N | アメリカ合衆国 | 13[11] | 元ニュージーランド空軍機[1][12]。1機はデジタル迷彩を施している[1]。 | |
L-39NG | チェコ | 5[13] | ||
L-159E | チェコ | 21[14] | ||
CL601-3R | カナダ | 7[15] | ||
ガルフストリーム G300 | アメリカ合衆国 | |||
サイテーション・ソヴリン | アメリカ合衆国 | |||
サイテーションジェット CJ3 | アメリカ合衆国 | |||
ホーカー 800XP | イギリス |
パイロット
編集自社パイロットとして、元アメリカ空軍、アメリカ海軍、アメリカ海兵隊パイロットを採用しており、アメリカ空軍州兵などにパートタイム勤務もしている。現役時代の経歴としては、アメリカ空軍兵器学校、アメリカ海軍戦闘機兵器学校卒業生及び教官、アグレッサーパイロット、アメリカ空軍連絡将校、前線航空管制官、サンダーバーズパイロット等が在籍する[16]。
脚注
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n Josè M.RAMOS「DRAKEN MIRAGE F1M デジタル迷彩に身を包み、アメリカで飛び続けるミラージュF1M」『航空ファン』通巻823号(2021年7月号)文林堂 P.20-23
- ^ Draken International Profile July 2013 Florida Trend
- ^ “GOV. SCOTT ANNOUNCES DRAKEN INTERNATIONAL TO EXPAND IN LAKELAND, ADD 55 JOBS”. Draken International Blog News&Press. 2019年10月20日閲覧。
- ^ “DRAKEN INTERNATIONAL WINS $280 MILLION USAF NELLIS ADAIR II CONTRACT”. Draken International Blog News&Press. 2019年10月20日閲覧。
- ^ “DRAKEN AWARDED TEN YEAR TERMINAL ATTACK CONTROLLER TRAINER (TACT) SERVICES CONTRACT”. Draken Internationl Blog News&Press. 2019年10月20日閲覧。
- ^ “CURRENT & PAST MISSIONS”. Draken International. 2019年10月20日閲覧。
- ^ a b c “Atlas Cheetah”. Draken International. 2019年10月15日閲覧。
- ^ a b “Mirage F1M”. Draken International. 2019年10月15日閲覧。
- ^ “Mikoyan MiG-21Bis”. Draken International. 2019年10月15日閲覧。
- ^ “Draken International Delivers MiG-21 Aircrafts”. Defenseworld.net (2013年10月2日). 2019年10月15日閲覧。
- ^ “Douglas A-4 Skyhawk”. Draken International. 2019年10月15日閲覧。
- ^ “Draken International – Back to the Future”. Warbirdsnews.com (2018年2月25日). 2019年10月15日閲覧。
- ^ “Aero L-39 Albatross”. Draken International. 2019年10月15日閲覧。
- ^ “AeroVodochody L-159E Honey Badger”. Draken International. 2019年10月15日閲覧。
- ^ “Transport & Support Jet”. Draken International. 2019年10月15日閲覧。
- ^ “Capt. Dale Snodgrass USN (Ret.), Chief Pilot / Deployed Operations | Draken International”. Drakenintl.com. 2013年6月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月31日閲覧。
関連項目
編集- ATAC (企業) - バージニア州に所在する同業の企業。