ドラゴン・タトゥーの女 (2011年の映画)
『ドラゴン・タトゥーの女』(ドラゴン・タトゥーのおんな、原題:The Girl with the Dragon Tattoo)は、2011年のアメリカのミステリー映画。スティーグ・ラーソンの推理小説『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』を原作としており[4]、2009年に公開されたスウェーデン版映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』に次ぐハリウッド映画化である。
ドラゴン・タトゥーの女 | |
---|---|
The Girl with the Dragon Tattoo | |
監督 | デヴィッド・フィンチャー |
脚本 | スティーヴン・ザイリアン |
原作 | スティーグ・ラーソン |
製作 |
ソロン・スターモス オーレ・センドベリ スコット・ルーディン セアン・チャフィン |
製作総指揮 |
アンニ・ファウルビエ・フェルナンデス ミカエル・ヴァレン スティーヴン・ザイリアン |
出演者 |
ダニエル・クレイグ ルーニー・マーラ クリストファー・プラマー ステラン・スカルスガルド スティーヴン・バーコフ ロビン・ライト ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン ジョエリー・リチャードソン |
音楽 |
トレント・レズナー アッティカス・ロス |
撮影 | ジェフ・クローネンウェス |
編集 |
カーク・バクスター アンガス・ウォール |
製作会社 |
MGM オプティマム・リリーシング BBCフィルムズ ベータ・シネマ レラティビティ・メディア スコット・ルーディン・プロダクションズ イエロー・バード |
配給 |
コロンビア ピクチャーズ ソニー・ピクチャーズ・リリーシング ソニー・ピクチャーズ |
公開 |
2011年12月20日 2011年12月21日 2012年2月10日 |
上映時間 | 158分 |
製作国 |
アメリカ合衆国 スウェーデン イギリス ドイツ |
言語 | 英語 |
製作費 | $90,000,000[1] |
興行収入 |
$232,617,430[2] 12.5億円[3] |
次作 | 蜘蛛の巣を払う女 |
製作
編集2010年初め、スコット・ルーディンはコロンビア ピクチャーズの下で企画を立ち上げ[5]、4月、デヴィッド・フィンチャーが監督に決まった[6]。撮影は2010年9月にストックホルムで始まった[7]。2011年5月、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーが製作費の20%を出資し、一部地域におけるテレビ放映権を取得することが決まった[1]。
キャスト
編集役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
---|---|---|
ミカエル・ブルムクヴィスト | ダニエル・クレイグ | てらそままさき |
リスベット・サランデル | ルーニー・マーラ | 東條加那子 |
ヘンリック・ヴァンゲル | クリストファー・プラマー | 稲垣隆史 |
マルティン・ヴァンゲル | ステラン・スカルスガルド | 土師孝也 |
ディルク・フルーデ | スティーヴン・バーコフ | 浦山迅 |
エリカ・ベルジェ | ロビン・ライト | 佐々木優子 |
ニルス・ビュルマン | ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン | 北川勝博 |
アニタ・ヴァンゲル | ジョエリー・リチャードソン | 田中敦子 |
セシリア・ヴァンゲル | ジェラルディン・ジェームズ | 宮寺智子 |
ドラガン・アルマンスキー | ゴラン・ヴィシュニック | 田中正彦 |
グスタフ・モレル警部補 | ドナルド・サムター 若年期: デヴィッド・デンシック |
小島敏彦 |
ハンス=エリック・ヴェンネルストレム | ウルフ・フリバーグ | 河本邦弘 |
ホルゲル・パルムグレン | ベント・C・W・カールソン | |
プレイグ | トニー・ウェイ | 遠藤純一 |
ハラルド・ヴァンゲル | ペル・マイヤーバーグ | 塚田正昭 |
ペニラ・ブルムクヴィスト | ジョセフィン・スプランド | 羽飼まり |
アンナ・ニーグレン | エヴァ・フリトヨフソン | |
ハリエット・ヴァンゲル | モア・ガーペンダル | 坂井恭子 |
若年のヘンリック・ヴァンゲル | ジュリアン・サンズ | |
ビルエル・ヴァンゲル | マーティン・ジャーヴィス | |
イザベラ・ヴァンゲル | インガ・ランドグレー | 谷育子 |
グンナン・ニルソン | マッツ・アンデルソン | |
リヴ | アーリー・ジョバー | 行成とあ |
グレーゲル | アラステア・ダンカン | 伊藤和晃 |
イサクソン刑事 | アラン・デイル | 麦人 |
ミルドレッド | レナ・ストロンダール | 水野ゆふ |
リンドグレーン | アン=リー・ノルバーグ | 原島梢 |
トリニティ | レオ・ビル | 樋口智透 |
ミリアム・ウー | エロディ・ユン | |
アニカ・ジャンニーニ | エンベス・デイヴィッツ | 山像かおり |
- 日本版予告編ナレーション:来宮良子他
クレイグは2010年7月に3部作全てでブルムクヴィスト役を演じる契約を結んだ[8]。その後、2010年8月にマーラの出演が決定した[9]。
あらすじ
編集記者ミカエル・ブルムクヴィストは大物実業家ヴェンネルストレムの武器密売をスクープし、名誉毀損で訴えられ裁判で敗訴し全財産を失う。失意のミカエルに、別の大物実業家から電話がかかってくる。一族の謎を解明して欲しいとの依頼で、見返りに裁判判決を逆転させるような証拠を渡すという。謎とは、40年前に行方不明になった16歳の少女のことであり、一族の誰かに殺されたという。
依頼を引き受けたミカエルは、猟奇連続殺人に関わる一族の秘密を知ることになる。ミカエルは、彼に興味を持ったドラゴンの刺青をしたフリーの天才女ハッカーであるリスベットとともに捜査を進め、すべての謎と事件を解決していく。
公開
編集2011年5月28日、トレント・レズナーとカレンOによる「移民の歌」のカバーが全編に用いられた年齢制限付きの短い予告編の盗撮映像がオンラインに流出した[10]。
受賞
編集- 第84回アカデミー賞で編集賞を受賞。
- ドイツの大手金融サービス会社アリアンツ・グループから、「2011年最もリスクの高い映画賞」を受賞。 - 映画製作中には、車やバイクの追跡シーンや、銃や拷問器具を使った戦闘シーンなどが多く、保険専門家に冷や汗をかかせたという[11]。
ソフト化
編集日本ではソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりBlu-ray Disc、DVDが2012年6月13日に発売された。
出典
編集- ^ a b Fritz, Ben (2011年5月17日). “MGM to co-finance Sony's 'Girl With the Dragon Tattoo'” (英語). ロサンゼルス・タイムズ. 2011年5月29日閲覧。
- ^ “The Girl with the Dragon Tattoo”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年7月14日閲覧。
- ^ 2012年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ “「ドラゴン・タトゥーの女」続編製作が延期”. 映画.com (株式会社エイガ・ドット・コム). (2012年8月24日) 2020年9月3日閲覧。
- ^ Siegel, Tatiana (2010年3月14日). “Fincher to make 'Sacrifice'” (英語). バラエティ. リード・ビジネス・インフォメーション. 2011年5月28日閲覧。
- ^ Harris, Scott (2010年4月1日). “David Fincher Inks Deal For 'Dragon Tattoo'” (英語). Moviefone. AOL. 2011年5月28日閲覧。
- ^ Thompson, Anne (2010年10月8日). “Fincher Calls Girl with Dragon Tattoo Swedish Noir, Adds Cast, as Filming Begins in Stockholm” (英語). Thompson on Hollywood. indieWIRE. 2011年5月28日閲覧。
- ^ Fleming, Mike (2010年7月26日). “Daniel Craig Closes Deal For 'The Girl With The Dragon Tattoo'” (英語). Deadline New York. Mail.com Media. 2011年5月28日閲覧。
- ^ Ditzian, Eric (2010年8月16日). “Rooney Mara Lands Lead In 'Girl With The Dragon Tattoo'” (英語). MTV. 2011年5月28日閲覧。
- ^ Breznican, Anthony (2011年5月28日). “RED BAND TRAILER: 'The Girl With the Dragon Tattoo' teaser -- nudity, bloodshed, and self-mockery” (英語). Inside Movies. エンターテインメント・ウィークリー. 2011年5月29日閲覧。
- ^ “"The Girl with the Dragon Tattoo" is the riskiest film of 2011”. Allianz (2012年2月13日). 2020年9月3日閲覧。
参考文献
編集- アダム・ネイマン『デヴィッド・フィンチャー マインドゲーム』井原慶一郎訳、ポン・ジュノ序文、DU BOOKS、2023年2月