ハイウェイ・スター (曲)
「ハイウェイ・スター」(英題:Highway Star)は、イギリスのハードロック・バンド、ディープ・パープルの楽曲。
「ハイウェイ・スター」 | ||||||||
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ディープ・パープルの楽曲 | ||||||||
収録アルバム | 『マシン・ヘッド』 | |||||||
リリース | 1972年3月 | |||||||
録音 | 1971年 - 1972年 | |||||||
ジャンル | ハードロック、ロック | |||||||
時間 | 6分08秒 | |||||||
レーベル | ![]() ![]() | |||||||
作詞者 | イアン・ギラン | |||||||
作曲者 | リッチー・ブラックモア ロジャー・グローヴァー ジョン・ロード イアン・ペイス | |||||||
プロデュース | ディープ・パープル、サイモン・ロビンソン | |||||||
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概要 編集
メンバーのロジャー・グローヴァーによれば、1971年にディープ・パープルがポーツマスへ向かうバスの中で、リッチー・ブラックモアがアコースティック・ギターでGのコードをおさえ、イアン・ギランが即興で歌詞を付けて、この曲が生まれたという[1]。
1972年にリリースされたアルバム『マシン・ヘッド』に収録された。このアルバムは1971年12月にスイスのレマン湖に臨むモントルーのモントルー・カジノのステージで、ローリング・ストーンズのモービル・ユニットを借りて録音される予定であった。しかしその直前の12月4日に、カジノがフランク・ザッパ率いるザ・マザーズ・オブ・インヴェンションのコンサートで全焼してしまったので、彼等はホテルの廊下で録音したという逸話が残っている(詳細は『マシン・ヘッド#アクシデント』参照)。
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「紫の炎」「ブラック・ナイト」などと並ぶ、ディープ・パープルの代表曲となり、ライヴではオープニング・ナンバーに、第三期にはアンコールでよく披露された。
詳細 編集
ブラックモアとジョン・ロードは、クラシック音楽の影響を非常に強く受けていた。彼らはこの楽曲の中盤部分でもJ.S.バッハのコード進行を使用している。またガーディアンはライブ盤『メイド・イン・ジャパン』でのブラックモアのギター・プレイを絶賛し、イントロのコードからギター・ソロまで「バッハとジミ・ヘンドリクスの融合」による新しいクラシックを創造したとの記事を掲載した[2]。また、1974年のディープ・パープル第三期の曲「Burn」でも、バッハのコード進行が引用されている。
ブラックモアのギター・フレーズは、ギタリスト向けのギター・テクニックが多く含まれ、この楽曲にもそれが見られる。ハードロック、ヘヴィメタルの教則本では、この楽曲が掲載されることが多い。コンサートでは、キーボードとギターの各「ソロ」はほぼ即興で行われる。
カバー 編集
ポイント・ブランク、フェイス・ノー・モア、メタル・チャーチ、チキンフット、タイプ・オー・ネガティヴ、バックチェリー、ストライパー、布袋寅泰[3]など、多くのロック・ミュージシャンにカバーされてきた。また、シンプソンズなどのアニメでも、この曲のカバーが部分的に収録されている。日本語直訳ロックの王様が「高速道路の星」という曲名でカバーし、メドレー「深紫伝説」に一部を組み込んだほか[4]、アルバム『王様の恩返し』に曲全体を直訳した「高速道路の星(完全版)」を収録している[5]。
中でも栗コーダーカルテットによるカバーは一線を画した異色なもので、ウクレレやリコーダーの音色を中心としたインストゥルメンタル曲となっている。
NHKのテレビ番組『ディープピープル』のタイトル表示の際に、2011年まで使用された。また、スズキ・ワゴンR RR-DIのCM曲にも使用されている。
脚注 編集
- ^ Roger Glover Interview at stevemorse.com
- ^ “Ritchie Blackmore – 10 of the best”. The Guardian. 2015年7月29日閲覧。
- ^ “布袋寅泰、AL先行配信でディープ・パープル「Highway Star」をカヴァー”. BARKS. 2023年8月8日閲覧。
- ^ Ōsama* – 深紫伝説 (Fukamurasaki densetsu) - Discogs
- ^ Ōsama* – 王様の恩返し (Ōsama no ongaeshi) - Discogs