ハウ・ドゥ・ユー・スリープ?

ハウ・ドゥ・ユー・スリープ(眠れるかい?)」 (How Do You Sleep?) は、1971年に発表されたジョン・レノンアルバムイマジン』に収録された楽曲。

ハウ・ドゥ・ユー・スリープ?
ジョン・レノン楽曲
収録アルバム イマジン
リリース 1971年9月9日
録音 1971年
時間 5分36秒
レーベル アップル・レコード
作詞者 ジョン・レノン
作曲者 ジョン・レノン
プロデュース ジョン・レノン
オノ・ヨーコ
フィル・スペクター
その他収録アルバム
ジョン・レノン・アンソロジー
アメリカvsジョン・レノン
イマジン収録順
オー・マイ・ラヴ
(7)
ハウ・ドゥ・ユー・スリープ? ハウ?
(9)

目次

解説編集

内容はビートルズのメンバーだったポール・マッカートニーを痛烈に批判したものである。元来「ハウ・ドゥ・ユー・スリープ」という言葉は、ビートルズのメンバーの間で目の大きなポールを茶化すために使われていた。実際に「ポールは目を開いたまま寝てる」という噂が流れ、ビートルズが1963年に出演したイギリスのテレビ番組「レディ・ステディ・ゴー!」で番組MCが「寝るときも目を閉じないって本当なの?」とポール本人に直接質問するシーンがあった。

ジョンとポールは1970年4月10日のポール脱退表明、つまりビートルズの解散をきっかけとして不仲となっているが、とりわけ1971年ごろ特に険悪であり、ポールは「ポール&リンダ・マッカートニー」名義で発表したセカンドアルバム『ラム』の収録曲「3本足」や「トゥ・メニー・ピープル」でジョンはもちろんジョージ・ハリスンリンゴ・スターも暗に非難していた(「君はチャンスを掴んでいたのに自分でぶち壊しちまったな。僕にはどうすることもできない。君が勝手にぶち壊したんだから(「トゥー・メニー・ピープル」)」、「何かにつけてお説教する人間が多すぎるぜ(「トゥー・メニー・ピープル」)」、「友達だと思っていたのに僕をガッカリさせた(「3本足」)」。

これに憤慨したジョンはこの曲を書くことによってポールに反撃したわけだが、のちに「僕がポールに対して憤っていたから書いた。当てつけて書いたからあいつもそう受け取ったのさ。ただ…あいつのにだって当てつけはあるんだ。ぼかしてあるから誰も気づかないだけさ」とコメントした。

ジョンは曲中でポールがビートルズ時代に書いた「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」と「イエスタデイ」、そしてファーストソロシングル「アナザー・デイ」、さらに1969年に広まった都市伝説ポール死亡説」まで持ち出している(この曲が収録された『イマジン』にはポールのアルバム『ラム』のジャケット写真「羊と戯れるもの」のパロディであるポストカード「豚と戯れるジョン」が同封されていた)。

レコーディングには、ビートルズ末期にポールと最も不仲だったと言われるジョージも参加。また、この曲をレコーディングしている様子を記録した映像の中では、女性器を意味する卑語「cunt(「嫌な奴」、「バカな奴」の意味もある)」をもってポールを呼んでいる(「How Do You Sleep, you CUNT?」)。演奏においてもジョンは「もっと悪意を込めて演奏しろ。悪意のある曲だ」と他のメンバーに指示している場面が映像で確認できる。

作曲作業中、リンゴも同席していたが、歌詞が出来上がるにつれ、だんだんと不機嫌になり、「ジョン、もうやめておけよ」と忠告した。その場にいたOZ誌のデニスは「その内容はとても幼稚だった。恐らくリンゴが説得したのだろう。元の歌詞はレコードで聴けるものよりもはるかに下品だった」と評している。

ポールはこの曲について特に反撃はしなかった。「あの曲で“ジョンは酷い嫌な奴”とは思わないで欲しい」と発言している。

ジョンも「あれは自分自身のことを歌ったんだよ」、「ポールと俺のことにお前らは関係ない」、「曲のインスピレーションを得るために(当時の)ポールへの憎しみを題材として使っただけ。本当に憎んでいたわけじゃない」と発言している。

歌詞からの抜粋編集

「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」について
「『サージェント・ペパーズ』はお前にとって驚きだっただろうよ…」
「イエスタデイ」、「アナザー・デイ」について
「お前の傑作なんざ、「イエスタデイ」だけだ。それも消えちまった今となっては「アナザー・デイ」ってわけよ」
「ポール死亡説」について
「奴らはお前が死んだと言っていたが、そいつは正しかった…」

この他にも、

  • 「その女々しい目ん玉を見開いてよく見るがいい」
  • 「君を天才だとかなんとか祭り上げる俗物どもと暮らしてるんだろ」
  • 「かあちゃんになんか言われるたびにビクビクしちゃってさ」
  • 「かわいい顔も1、2年くらいはもつかもな。だけど、お前の才能なんざ直にみんなに暴かれるだろうよ」
  • 「お前の作る音楽は僕の耳には雑音にしか聴こえない」
  • 「お前の一番の失敗は、お前のその頭の中身だ」
  • 「長年一緒だったから、進歩したのだと思ったのに…」

など、かなり辛辣な非難が歌われている。

演奏編集

関連項目編集