パトラノモドン (Patranomodon) は、古生代ペルム紀中期に生息していた単弓類絶滅した獣弓目 - 異歯亜目に属する。頭蓋などの保存状態の比較的良好な化石南アフリカエオディキノドン帯(約2億5,600万年前)から発見されている[1]

パトラノモドン
パトラノモドン
パトラノモドン頭部復元想像図
地質時代
ペルム紀中期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 四肢動物上綱 Tetrapoda
: 単弓綱 Synapsida
: 獣弓目 Therapsida
亜目 : 異歯亜目 Anomodontia
: パトラノモドン属 Patranomodon
学名
Patranomodon
1990
  • パトラノモドン・ナイアフリ

形態 編集

発見された標本は頭骨と前肢、胴体の一部であったため詳細は分かっていないが、体長30cm程の小型の生物であったと推定されている。後のディキノドン下目に存在する二次口蓋は無く、顎関節も単純で、スライド機能を持たない開閉するだけの蝶番状の構造であった。これらの構造はヴェニューコヴィア科ドロマサウルス下目に比べても祖先的であり、異歯亜目としては最初期の生物であると推定される。しかし、頬骨弓口蓋水準よりも高い位置にあり、後方上向きに傾いている点などは、後のディキノドン類などとも共通する特徴である。[1]

食性 編集

の特徴から、食性は恐らく昆虫食であったと推定されている。[2]

系統 編集

脚注・出典 編集

  1. ^ a b 『哺乳類型爬虫類 : ヒトの知られざる祖先』 139頁
  2. ^ 『哺乳類型爬虫類 : ヒトの知られざる祖先』 141頁

参考文献 編集

  • 金子隆一『哺乳類型爬虫類 : ヒトの知られざる祖先』朝日新聞社〈朝日選書〉、1998年、139-145頁。ISBN 4-02-259709-7