ヴェニューコヴィア科 (Venyukoviidae) は、古生代ペルム紀中期に生息していた単弓類絶滅した分類群。単弓綱 - 獣弓目 - 異歯亜目に属する。ヴェニューコヴィア、スミニアなど少数のによって構成される小さな分類群である。

ヴェニューコヴィア科
ヴェニューコヴィア
ヴェニューコヴィア復元想像図
地質時代
ペルム紀中期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 四肢動物上綱 Tetrapoda
: 単弓綱 Synapsida
: 獣弓目 Therapsida
亜目 : 異歯亜目 Anomodontia
上科 : ヴェニューコヴィア上科 Venyukoviamorpha
: ヴェニューコヴィア科 Venyukoviidae
学名
Venyukoviidae

形態 編集

この科に共通する形質としては、頭蓋は肥厚し、頭頂孔の周囲に堤状の盛り上がりが見られる。また、方形骨[1]が下方に伸び、同時に下顎との関節も下がっている。涙骨は大きく伸長している。[2]こうした頭骨の比率の変化は、ディキノドン類に至る中間段階を示している[3]歯列犬歯が拡大すると同時にそれ以降の頬歯が縮小している。を収めた顎骨は高さがあり、がっちりしている。また、盤竜類などに見られる鉤状骨は無い。しかし、犬歯の大型化に関しては、ディキノドン類とは別個に生じていたとされる。[4]

系統 編集

脚注 編集

  1. ^ 顎関節を構成する蝶番の骨。哺乳類の砧骨相同
  2. ^ 『哺乳類型爬虫類 : ヒトの知られざる祖先』 135 , 137頁
  3. ^ 『脊椎動物の進化』 266頁
  4. ^ 『哺乳類型爬虫類 : ヒトの知られざる祖先』 137 - 138頁

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 金子隆一『哺乳類型爬虫類 : ヒトの知られざる祖先』朝日新聞社〈朝日選書〉、1998年、135-138頁。ISBN 4-02-259709-7 
  • エドウィン・ハリス・コルバート、マイケル・モラレス 著、田隅本生 訳『脊椎動物の進化(原著第5版)』築地書房、2004年、266頁。ISBN 4-8067-1295-7 
  • J・C・マクローリン作・画 著、小畠郁生・平野弘道 訳『消えた竜 : 哺乳類の先祖についての新しい考え』岩波書店、1982年、60-63頁。 

外部リンク 編集