ファーンバラ (ハンプシャー)
ファーンバラ(Farnborough)は、英国ハンプシャー州ラシュムアにある町。ノルマン・コンクエスト以前からある町で、1086年のドゥームズデイ・ブックにもその名が記されている。2011年国勢調査時点での人口は57,486人[1]。
ファーンバラ
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タウン | |
ファーンバラの時計塔 | |
ハンプシャーにおけるファーンバラの位置 | |
人口 | 57,486人 [1] |
英式座標 | SU871554 |
非都市ディストリクト | |
シャイア・カウンティ | |
リージョン | |
構成国 | イングランド |
国 | イギリス |
郵便地域 | FARNBOROUGH |
郵便番号 | GU14 |
市外局番 | 01252, 01276 |
警察 | ハンプシャー |
消防 | ハンプシャー |
救急医療 | サウス・イースト・コースト |
欧州議会 | サウス・イースト・イングランド |
英国議会 |
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航空産業の町として知られており[2]、ファーンバラ空港で航空ショーが開かれ、王立航空研究所(RAE)や航空事故調査局なども立地している。
歴史
編集デュームズデイ・ブックの中では、クランダルの一部として言及されている[3]。その名称は、11世紀にはフェルネベルガ、13世紀にはファーンバーグやファーレンバーグ、16世紀にはファーンボロー、フレンバラ、ファーンバラなど少しずつ変わってきている。
タワーヒル
編集現在タワーヒルと呼ばれる地域には、かつてサルセン石が集まっていた記録が残っている[4]。
修道院
編集ファーンバラにはカトリック・ベネディクト会の聖マイケル修道院があり、その地下聖堂にはフランス皇帝ナポレオン3世とその妻ウジェニー・ド・モンティジョ、息子のナポレオン・ウジェーヌ・ルイ・ボナパルトが埋葬されている[5]。また、同修道院には2007年から全英カトリック図書館が設置されていたが、2015年にダラム大学図書館内に移転した[6]。
ブラックウォーター川
編集ハンプシャーとサリーの境界を流れるブラックウォーター川では、かつてトム・セイヤーズとジョン・C・ヒーナンの国際タイトルマッチが行われたことがある[7][8]。
サミュエル・コーディ
編集ファーンバラ飛行場とゆかりのある航空パイオニアのサミュエル・フランクリン・コーディは、ファーンバラ上空を飛行中に墜落し死亡した。墜落現場は現在テクノロジーパークとなっており、2013年8月7日には没後100年を記念した像が公開された。像はファーンバラ航空科学基金が運営する博物館の屋外に設置されている。
王立航空研究所
編集ファーンバラ空港には、王立航空研究所(RAE)が設置されている。RAE内には複数の風洞が設置されているが、そのうちの2つはその歴史的価値を評価されて指定建造物となっている。1つ目は1917年、2つ目は1935年に建設された。2つ目はコンコルドやF1マシンの風洞実験に使用され、1990年代初めに閉鎖された。これらは2014年のファーンバラ航空ショー開催中に公開されていた。
航空技師のフランク・ホイットルもRAEで数多くの研究を行っており、それを記念して彼が開発に携わったグロスター E.28/39のモニュメントが設置されている。
タンブルダウン・ディック
編集国道A325号線沿いにある「タンブルダウン・ディック」は、17世紀から営業していたパブである。リチャード・クロムウェルとも繋がりがあったとされ、19世紀以前は町の中心的な役割を果たしていた。2008年に閉店し、一度はマクドナルドに売り払われそうになったが、地元の反対運動により2013年に文化財として認められた[9]。しかしその後建物所有者が抗議した結果文化財認定が撤回され、2014年10月にマクドナルドとしてオープンした。また、リノベーション工事の際にH&Gシモンズ社の初期の広告が発見され、現在は建物の横に展示されている。
教会
編集聖ピーター教会は、クランダル荘園の一部であった1180年まで歴史をさかのぼることができ、荘園長ヘンリー・ウィムロットが設置した埋葬室がある。ヴィクトリア時代にファーンバラが発展したことに伴い増築が行われ、1886年に内陣が、1900年から1901年にかけて南北の袖廊と身廊が新設された[10]。
産業
編集王立航空研究所(RAE)も位置するファーンバラ空港を中心に、航空宇宙産業にかかわる数多くの企業が集積している。英国のBAEシステムズだけでなく、米国のロッキード・マーティン、3万5千人以上の軍人顧客を持つ銀行ホルツ・ミリタリー・バンキングなども拠点を置いている。
その他にも、ドイツの自動車会社BMWも2013年から英国本社を置いている[11]。
空港に隣接するビジネスパーク「IQファーンバラ」には1910年の飛行船用ハンガーの骨組みが保存されている。一度は風洞設置のため解体されたが、後に組みなおされて移設・保存された。現在は2級指定建造物になっている。
交通
編集航空
編集鉄道
編集道路
編集スポーツ
編集脚注
編集- ^ a b Strategy, Performance and Partnerships (June 2019). “Population data sheet”. Rushmoor Borough Council. 18 June 2020閲覧。
- ^ Wragg, David W. (1973). A Dictionary of Aviation (first ed.). Osprey. p. 129. ISBN 9780850451634
- ^ “Open Domesday: Crondall”. 25 September 2022閲覧。
- ^ 'Parishes: Farnborough', A History of the County of Hampshire: Volume 4 (1911), pp. 15–18.
- ^ “Farnborough – Towns and Villages in Hampshire”. Visit Hampshire. 31 August 2012閲覧。
- ^ “Catholic National Library moves to Durham University”. Catholic Herald. (22 October 2015) 8 August 2015閲覧。
- ^ “Frimley photos, maps, books, memories”. Francisfrith.com. 29 May 2013閲覧。
- ^ Cleeve, David. “Ten Walks around Farnborough and Cove” (pdf). Rushmoor Borough Council. 2007年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月6日閲覧。
- ^ “The Tumbledown Dick public house”. Rushmoor Borough Council. 16 March 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。22 February 2013閲覧。
- ^ “THE HISTORY OF ST PETER'S CHURCH”. St Peter's Church, Farnborough. 31 July 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。18 June 2020閲覧。
- ^ “Relocations for BMW and Honda UK headquarters”. AM Online (14 February 2014). 2024年1月14日閲覧。
- ^ “Farnborough Football Club”. farnboroughfc.co.uk. 22 August 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月13日閲覧。
- ^ “Farnborough Rugby Club”. farnboroughrugby.co.uk. 2024年1月13日閲覧。
- ^ “Cove Cricket Club”. 2024年1月13日閲覧。
- ^ “Camberley & Farnborough Hockey Club”. candfhockey.co.uk. 2024年1月13日閲覧。