フロアボール

室内で行う団体球技の一種

フロアボール(英語:floorball スウェーデン語:Innebandy)とは、スティックを使ってプラスチック製のボールを相手チームのゴールに入れて得点を競う、室内で行う団体球技である。フロアボールが盛んな地域はスウェーデンフィンランドスイスなどである。またノルウェーチェコカナダシンガポール日本オーストラリアアメリカなどでも行われている。

フロアボール
Floorball game.jpg
フロアボールの試合風景
統括団体 国際フロアボール連盟
特徴
身体接触
選手数 コート上6人
カテゴリ 屋内競技
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概要編集

フロアボールのチームは、1チーム6人で構成される。試合の目的は、穴のあいたプラスチック製のボールを相手チームのゴールに入れて得点を競うものである。ゴールは、試合場(リンク)の両端に置かれている。競技者は片方が湾曲しているスティックを使ってボールを打つ。頭、手、腕でボールを操ることはできない(体の他の部位で操ることはできる)。足でボールを操る(通常はボールを止める)こともできるが、足を使って得点したり、味方にパスしたりすることはできない。

チームの構成員のうちの一人はゴールキーパーである。ゴールキーパーはゴールにボールを入れられないように守る。キーパー専用の装備を用いるが、スティックは用いない。

競技場は40m×20mの広さを持ち、周囲を高さ50cmの板で囲み、四隅には丸みを持たせてある。[要出典]

試合編集

ルール参照: 国際フロアボール連盟 Rules of the Game 2006年7月1日発効版 (英語、PDFファイル)
 
フローボールリンクのサイズ

フロアボールは、北欧発祥で、アイスホッケーの元になったと考えられているバンディに似ている。

フロアボールはしばしば室内で行うアイススケートの無いアイスホッケーに喩えられることがあるが、ルールには異なるところも少なからずある。スイスでは、フロアボールは、ホッケーの一種と広く考えられている。

通常は標準サイズのコート(以後、標準コート; 40 x 20メートル) 標準コートの場合、両チームとも、5名+1ゴールキーパーでプレーされる。チーム全体としては、いつでも交代できる選手を構成される。

 
フロアボール。写真は、精密に作れられているボールで、空気抵抗と床との摩擦を減らすための1516個の小さな窪みがある

フロアボールの初期には、ゴールキーパーは特別なスティックの使用を認められていたが、今日ではスティックを使用していない。

試合は通常1ピリオド20分間で、第3ピリオドまで行う。時間が止まるペナルティや、ゴールタイムアウトがあった場合、時計は止まる。各ピリオド間の休憩時間は10分間である。 大会によって、時間が20分 x 2ピリオド、ピリオド間の休憩が5分に縮められる場合や、タイムアウトが30秒になる場合、時計を止めるのか止めないのか、残り3分だけ止めるのかなど、ルールは多様になる。 審判は2名であり、2名が同等の権限を持つ。

フロアボールのスティックは、厳しくルール化されている。シャフトは、最大でも105cm、350gまで。プラスチック[1]カーボンで、中は空洞であること。軽いスティックが一般的に好まれる。

ボールも中身は空洞で、11mmの穴が26個あり、材質はプラスチック、多くの色がある。直径は72mm、重量20g〜23gとなっている。

ゴールは、幅160cm、高さ115cm、奥行65cm。

ゴールキーパーは、特別な道具を着用している。着用するズボン[2]は、長ズボンでパッドをつけている。シャツもパッドがつけられ、長袖であることもある。グローブを着用することは出来るが、ミットは許可されていない。また、顔を保護するためにヘルメットをかぶっている。すべての道具はゴールキーパーを保護するために使用されている[3]。キーパーはスティックを持っていない。フィールドプレーヤーはスティックを持っているが、身に着けるものはショーツシャツソックス内履きのみである。安全のためのシンガード、目を守るプロテクターやパッドを着けることは許されている。

フロアボールはアイスホッケーのように身体のぶつかり合いは無いが、最近はボディコンタクトを許す度合いが増している。例えば、ルーズボールを相手選手と取り合うときには、肩と肩で競り合うチェッキングは、認められている。フロアボールは、プレーがコーナーボード沿いで密集するときにチェックすることが増えてきてもいる。チェッキングに関して、最も適した比較対照はサッカーである。サッカーで行われるチェッキングは、プレーから相手選手を取り除くことよりも、ボールとのポジショニングを良くするために行われる。

選手がファウルを犯した場合、相手チームにフリーショットが与えられる。激しいファウルの場合、2分間から5分間の退場に処される。反スポーツ的態度 (unsportsmanlike behaviourの場合、10分間の退場、極端な場合は、試合からの退場(レッドカード)になる。

歴史編集

フロアボールという名称のスポーツが最初に行われたのは1970年代前半のスウェーデンである。学校やクラブチームなどで競技人口が増えていった。当初はゴールは現在よりずっと小さく、ゴールキーパーは置かれていなかった。現在でも、通常、この形態がレクリエーションとしてプレーされている。

その後、1970年代後半にヨーロッパに広まり、1980年代初頭から各国に協会が設立されていった。2006年現在、世界選手権を制したのはスウェーデン、フィンランド、スイス、チェコの4カ国のみであるが、その他の国も、年々この4カ国との実力の差を縮めつつある。

協会編集

各国協会編集

各国の協会が設立された年

各国のリーグ編集

世界選手権編集

国際フロアボール連盟(IFF)によって世界選手権が開催されている。男子は偶数年、女子は奇数年に行われる。 2007年の女子はスウェーデンが、2008年の男子はフィンランドがそれぞれ優勝した。

世界選手権男子編集

開催地 備考
1996   スウェーデン   フィンランド   ノルウェー シェレフテオ (Skellefteå/ウプサラ/ストックホルム
1998   スウェーデン   スイス   フィンランド ブルノ/プラハ
2000   スウェーデン   フィンランド   スイス ドランメン/オスロ/サルプスボルグ HomePage
2002   スウェーデン   フィンランド   スイス ヘルシンキ HomePage
2004 (2004   スウェーデン   チェコ   フィンランド チューリッヒ/クロテン (Kloten HomePage
InfoWeb
2006 (2006   スウェーデン   フィンランド   スイス マルメ/ヘルシンボリ/ストックホルム HomePage
2008 (2008   フィンランド   スウェーデン   スイス プラハ/オストラヴァ HomePage
2010 (2010   フィンランド   スウェーデン   チェコ フィンランド [1]
2012 (2012   スウェーデン   フィンランド   スイス スウェーデン [2]

備考

  1. 1998-10年大会はディビジョンAの結果


獲得メダル編集

メダル数 参加数
  スウェーデン 6
75.0%
2
25.0%
0
 
8
100%
8
  フィンランド 2
25.0%
4
50.0%
2
25.0%
8
100%
8
  スイス 0
 
1
12.5%
4
50.0%
5
62.5%
8
  チェコ 0
 
1
12.5%
1
12.5%
2
25.0%
8
  ノルウェー 0
 
0
 
1
12.5%
1
12.5%
8

備考

  1. メダル数は、2010年のチャンピオンシップ終了時のもの
  2. メダル数の下にある%(パーセント)の表示は、出場回数中の該当メダル獲得率を指す。赤字は、獲得率が最も高いことを示す。

世界選手権女子編集

開催地 備考
1997   スウェーデン   フィンランド   ノルウェー フィンストロム (Godby/マリエハムン
1999   フィンランド   スイス   スウェーデン ボーレンゲ (Borlänge
2001   フィンランド   スウェーデン   ノルウェー リガ HomePage
2003   スウェーデン   スイス   フィンランド ベルン/Gümligen/Wünnewil HomePage
2005   スイス   フィンランド   スウェーデン シンガポール HomePage
2007   スウェーデン   フィンランド   スイス フレゼリクスハウン HomePage
2009 (2009   スウェーデン   スイス   フィンランド スウェーデン [3][リンク切れ]
2011 (2011 スイス

備考

  1. 1999-09年大会はディビジョンAの結果


獲得メダル編集

メダル数 参加数
  スウェーデン 4
57.1%
1
14.3%
2
28.6%
7
100%
7
  フィンランド 2
28.63%
3
42.9%
2
28.6%
7
100%
7
  スイス 1
14.3
3
42.9%
1
14.3%
5
71.4%
7
  ノルウェー 0
 
0
 
2
28.6%
2
28.6%
7

備考

  1. メダル数は、2009年のチャンピオンシップ終了時のもの
  2. メダル数の下にある%(パーセント)の表示は、出場回数中の該当メダル獲得率を指す。赤字は、獲得率が最も高いことを示す。

U19世界選手権男子編集

開催地 備考
2001   スウェーデン   スイス   フィンランド ドイツ
2003   フィンランド   スウェーデン   チェコ プラハ HomePage
2005   スウェーデン   フィンランド   スイス ツェーシスヴァルミエラ (Valmiera HomePage
2007   スウェーデン   チェコ   フィンランド スイス HomePage
2009 (2009   スウェーデン   フィンランド   スイス フィンランド HomePage[リンク切れ]
2011 (2011   スウェーデン   フィンランド   スイス ドイツ [4]

備考

  1. 2003-11年大会はディビジョンAの結果


U19世界選手権女子編集

開催地 備考
2004   スウェーデン   フィンランド   スイス タンペレ HomePage
2006   スウェーデン   フィンランド   スイス ナウンホフ (Naunhof / ライプツィヒ HomePage
2008 (2008   スイス   スウェーデン   フィンランド ポーランド [5]
2010 (2010   スウェーデン   フィンランド   チェコ チェコ [6]
2012 (2012 ノルウェー

備考

  1. 2008-10年大会はディビジョンAの結果

国際大会編集

ヨーロッパ選手権編集

世界選手権が開催される以前に、ヨーロッパ選手権が2度開催された。フィンランドで開催された1994年に、スウェーデン男子がヨーロッパチャンピオンとなった。1995年に、スイスで開催された大会では、フィンランド男子とスウェーデン女子が優勝した。

北米フロアボール選手権編集

北米フロアボール選手権は、オンタリオ・フロアボール/ユニホッケー連盟が、アメリカ・フロアボール協会と共催で創設した。隔年で開催され、現在のところ、東海岸トーナメント(East Coast Tournament(Raleigh, ノースカロライナ))と、カナダカップ・フロアボール・チャンピオンシップ(トロント)の2つのトーナメントでの結果を合計し、最も成績の良いチームをチャンピオンとしている。2007年は、ニューヨーク市・フロアボールクラブ(NYC Floorball Club)が、東海岸選手権で優勝したが、3位だったモントリオール・ユナイテッド(Montreal United)が、それより前に行われたカナダカップとの積算による得失点差の結果、チャンピオンとなった。[4]

アジア太平洋フロアボール選手権編集

アジア太平洋フロアボール選手権は、毎年シンガポールで開催されている。 シンガポール・フロアボール協会が発案、アジア・オセアニアフロアボール連盟(AOFC)と共催で運営されている。 2008年8月はオーストラリアで、2009年2月に韓国で開催。2010年2月に男子はシンガポールで世界選手権予選大会が開催されことが決定した。この予選で男子は3チームが世界選手権の切符を手にすることができる。 2012年2月に2012男子世界選手権予選会・アジア太平洋フロアボール選手権が日本・埼玉県で開催される。

アジア太平洋フロアボール選手権男子編集

開催地
2001   オーストラリア   シンガポール
シンガポール
2004   日本   シンガポール   オーストラリア シンガポール
2005   日本   オーストラリア   シンガポール シンガポール
2006   シンガポール A   オーストラリア   シンガポール B U19 シンガポール
2007   シンガポール A   韓国   日本 B シンガポール
2008   シンガポール   オーストラリア   韓国 オーストラリア
2009   日本   オーストラリア   韓国 韓国
2010   シンガポール   日本   オーストラリア シンガポール

アジア太平洋フロアボール選手権女子編集

開催地
2001   シンガポール   オーストラリア
シンガポール
2004   日本   シンガポール   マレーシア シンガポール
2005   シンガポール   日本   オーストラリア シンガポール
2009   日本   シンガポール   韓国 韓国

その他編集

日本ではレクリエーションスポーツとして、ユニホック(Unihoc)、ユニバーサルホッケー(Universal Hockey)(ユニホッケー; Unihockey)[5]と呼ばれる競技が普及し、一時期はフロアボール・ユニホック・ユニバーサルホッケーの3協会[6]が並立していたが、2012年に統合され、現在の「日本フロアボール連盟」が発足した[7]。また、ユニホックとユニバーサルホッケーは統合され、ネオホッケーという名称に変更された。なお、「ユニホック」はスウェーデンの用品メーカーユニホック社[8]に由来し、「ユニバーサルホッケー」の名称は日本のスポーツ用品メーカー、アシックスの主導によるものである(そのため、ユニホックの公式用品はユニホック社、ユニバーサルホッケーの公式用品はアシックスのみとされていた)[9][10]

出典編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 原文:composite。プラスチックと訳したが、ちょっと自信が無い (訳者)
  2. ^ trouserとなっている。正式なスポーツ用語が分からないので、とりあえずズボンでおいておく
  3. ^ この続きでand must not augment the area as covered by the goalie without the protective wear.と言う分になっている。未訳
  4. ^ オンタリオ・フロアボール/ユニホッケー連盟 New York Wins ECT; FCT Finishes Fourth 2007年9月3日
  5. ^ 団体名に、UnihockeyとFloorballの両方を入れている団体もある。Ontario Floorball/Unihockey FederationFederazione Italiana Unihockey Floorball
  6. ^ 日本フロアボール協会・日本ユニホック協会・日本ユニバーサルホッケー協会
  7. ^ 沿革 | 一般社団法人 日本フロアボール連盟
  8. ^ https://www.unihoc.com/
  9. ^ 田島達朗(フロアボール元日本代表)が放つ、競技普及への熱意。 |AZrena
  10. ^ 「用具はすべてアシックスで販売されています。」の文言あり

外部リンク編集