プラティゴヌス (Platygonus) は新生代中新世後期から更新世後期の南北アメリカ大陸に生息した、イノシシに似た草食哺乳類である。鯨偶蹄目 - イノシシ亜目(猪豚亜目)- ペッカリー科に属する。

プラティゴヌス
プラティゴヌス
プラティゴヌス骨格
地質時代
中新世後期 - 更新世後期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
亜目 : イノシシ亜目 Suina
: ペッカリー科 Tayassuidae
: プラティゴヌス属 Platygonus
学名
Platygonus
Le Conte, 1848
  • P. compressus模式種
  • P. bicalcaratus
  • P. brachirostris
  • P. oregonensis
  • P. pearcei
  • P. vetus

分布 編集

出現当初は北アメリカ大陸にのみ分布していた。しかし鮮新世においてパナマ地峡が形成されると,多数の草食獣、肉食獣とともに南下して南アメリカ大陸にまで分布をひろげた(アメリカ大陸間大交差[1]。しかし、更新世末期の大量絶滅を生き延びる事は出来なかった[2]。ただし比較的近縁とされるものとして、更新世から現代まで生き延びているチャコペッカリーが存在する。

特徴 編集

頭胴長約1 - 1.2mと、現生のペッカリーよりやや大型である。四肢も現生種よりやや長い[2]。当時としては比較的進化したであった[1]。顎には上下とも鋭い状の犬歯を持つが、これは大型ネコ科捕食者への対抗手段として使用されたと推定されている[2]

脚注 編集

  1. ^ a b 『哺乳類の進化』 101頁
  2. ^ a b c 『絶滅哺乳類図鑑』 164頁

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 冨田幸光『絶滅哺乳類図鑑』伊藤丙雄、岡本泰子、丸善、2002年、164,166頁。ISBN 4-621-04943-7 
  • 遠藤秀紀『哺乳類の進化』東京大学出版会、2002年、101-102頁。ISBN 978-4-13-060182-5