プレッパー(Prepper)とは、自然災害や経済恐慌などで発生するカタストロフィに対処するため、生存術や物資の備蓄、避難訓練などに日常的に取り組んでいる人のこと。中央政府や地方自治体の公的支援を当てにせず、自力で生き延びることを信条としている[1]。「prepare(準備する、備える)」に由来し、即ち「備える人」を意味する。

実態編集

2012年時点ではアメリカ合衆国に最も多く存在し、全米で300~400万人のプレッパーがいると言われ、自給自足で生活するための農場や家畜を所有していたり、自宅の地下を核シェルターに改造していたりする。広い土地と銃器に寛容な国民性などがアメリカに多くのプレッパーがいる要因の一つと考えられるが、彼らは政府やマスメディアを信じず、国際資本家を敵とみなす傾向が強く、支配階級の力が及ばないローカルなラジオやインターネット、身近なコミュニティなどを情報源としている。状況によっては隣人さえも敵とみなす強固に自立したライフスタイルの実践者であり、カタストロフィに伴う防犯対策として、プロのインストラクターから銃器の取扱いや護身術を習っている例も少なくない。

一部には狂信的なプレッパーもいるが、アメリカではドナルド・トランプ政権成立以後、彼らの動向にも変化が生じている。これまでプレッパー向けの商品やサービスの主な購買層だった共和党寄りの保守派の人々に代わって、民主党寄りの「リベラルプレッパー」の人々が存在感を増して来ているという[2]。彼らは、建国精神に盛り込まれた抵抗権革命権に原点回帰するかのように、自分たちのコミュニティの防衛という直接的な関心に傾倒している。人生設計の中心にサバイバリズム(生存主義)をというライフスタイルが生まれつつある。

登場作品編集

作中に登場するカルト教団『エデンズ・ゲート』が頭角を表し、民間人の誘拐や破壊活動を始めたと同時に、地下バンカーに物資を溜め込み、アサルトライフルや拳銃で武装していたプレッパーとカルトの被害者が『レジスタンス』として支配に対抗するため蜂起することになる。

脚注編集

  1. ^ 真鍋厚 (2018年2月15日). “第三次世界大戦に本気で備える「プレッパー」たちを知っていますか”. 現代ビジネス. 講談社. 2019年11月23日閲覧。
  2. ^ 世界の終わりに備える「プレッパー」たちに変化が”. ギズモード・ジャパン (2017年6月10日). 2019年11月23日閲覧。

参考文献編集

  • ジグムント・バウマン、奥井智之訳『コミュニティ 安全と自由の戦場』筑摩書房 2008年
  • ジグムント・バウマン、奥井智之訳『コミュニティ』(ちくま学芸文庫)筑摩書房 2017年
  • 伊豫谷登士翁・吉原直樹・齋藤純一『コミュニティを再考する』平凡社新書 2013年

関連項目編集

外部リンク編集

  • 災害は待ってくれない - 『プレッパーズ~世界滅亡に備える人々~』(原題:Doomsday Preppers)シリーズ第10話「災害は待ってくれない」ナショナルジオグラフィック(TV)