ホトケノザ
ホトケノザ(仏の座、学名: Lamium amplexicaule)とは、シソ科オドリコソウ属の一年草あるいは越年草である。サンガイグサという別名も持つ。なお、春の七草に数えられる「仏の座」とは異なる。漢字では当て字で、「元宝草」や「宝蓋草」とも書く。
ホトケノザ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() Lamium amplexicaule
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分類(APG III) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Lamium amplexicaule L.[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ホトケノザ(仏の座)、サンガイグサ(三階草) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
henbit、common henbit、giraffehead、henbit deadnettle | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
変種・品種 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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形態・生態編集
成長した際の高さは10センチメートルから30センチメートルぐらい[2]。四角断面の茎は柔らかく、下部で枝分かれして、先は直立する。
葉は対生で、縁に鈍い鋸歯があり、下部では葉枝を持つ円形、上部では葉枝はなく茎を抱く。茎は段々につくことから[3]、俗にサンガイグサ(三階草)とも呼ばれる[2]。
花期は3月から6月で、上部の葉脇に長さ2センチメートルほどの紫で唇形状の花をつける。上唇はかぶと状で短毛がびっしり生え、下唇は2裂し濃い紅色の斑点がある。つぼみのままで結実する閉鎖花が混じることが多い[2]。白い花をつけるものもあり、シロバナホトケノザ(f. albiflorum)と呼ばれる[2]。
種子には白い物質が付着する。これにはアリが好むエライオソームと呼ばれる物質が含有しており、これによってアリの手で遠くまで運ばれ、芽吹くことが知られている。[4]
分布・生育地編集
ヒトとの関わり編集
子供が花びらを抜き取り、それを吸って蜜を味わって遊ぶことがある。
春の七草の1つに「ほとけのざ」が挙げられるものの、これは本種のことではなく、標準和名をコオニタビラコというキク科の草である。ところが、このためにこの種を七草の「ほとけのざ」であると誤解されている場合がある。本種は食用ではないため、注意を要する。
脚注編集
参考文献編集
- 平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、161頁。ISBN 4-635-07001-8。
関連項目編集
- 花の一覧
- プロジェクト:生物/食用となる植物の一覧
- コオニタビラコ - 春の七草の「ほとけのざ」
外部リンク編集
- "Lamium amplexicaule L." (英語). Integrated Taxonomic Information System. 2012年5月15日閲覧。 (英語)
- "Lamium amplexicaule". National Center for Biotechnology Information (NCBI) (英語). (英語)
- "Lamium amplexicaule" - Encyclopedia of Life (英語)
- 波田善夫. “ホトケノザ”. 植物雑学事典. 岡山理科大学生物地球学部. 2012年5月15日閲覧。
- いがりまさし. “ホトケノザ”. 植物図鑑・撮れたてドットコム. 2012年5月15日閲覧。