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ボクサー級強襲揚陸艦
USS Princeton (LPH-5) underway at sea, circa 1965 (NNAM.1996.488.060.030).jpg
艦級概観
艦種 ヘリコプター揚陸艦(LPH)
就役期間 1959年 - 1970年
前級 「セティス・ベイ」(CVHA-1)
次級 イオー・ジマ級(LPH)
性能諸元
排水量 軽荷:25,800t
満載:36,780〜37,500t
全長 270.7m
全幅 水線:28.3m(最大:45m)
吃水 8.61m
機関 ボイラー 4缶
蒸気タービン
(37,500 hp/28.0 MW)
2基
スクリュープロペラ 2軸
速力 最大27ノット
航続距離 17,600海里 (12kt巡航時)
乗員 個艦:1,610名(LPH-4は1,331名)
揚陸部隊:1,800名(LPH-4は1,300名)
搭載量 揚陸資材:2,000t
兵装 38口径5インチ連装砲 4基
搭載機 輸送ヘリコプター:30機

ボクサー級強襲揚陸艦英語: Boxer-class amphibious assault ships)は、アメリカ海軍が運用していた強襲揚陸艦ヘリコプター揚陸艦)の艦級。エセックス級航空母艦長船体型3隻に所定の改装を施して艦種変更したものである。

目次

概要編集

アメリカ海軍では、ミッドウェイ級フォレスタル級など第二次世界大戦後に就役を開始した大型空母の増勢と、従来対潜戦を担当していた軽空母(CVL)や護衛空母(CVE)では新型のS2F艦上哨戒機に対応困難となっている情勢を受けて、従来正規空母として扱われていたエセックス級の一部について、1953年以降対潜空母(CVS)として種別変更していた。しかしその後、艦上機ジェット化が更に進展すると、SCB-125改修でアングルド・デッキを装備した艦でなければCVSとしての任を果たせなくなっていった。このことから、従来通りのアクシアル・デッキの艦の新たな用途として注目されたのが、海兵隊水陸両用作戦を支援するためのヘリコプター揚陸艦任務であった。

まず1959年1月30日付でボクサー(CVS-21)が艦種変更されてLPH-4となり、同年3月にはプリンストン(CVS-37)がLPH-5に、ヴァリー・フォージ(CVS-45)がLPH-8となった。なお、レイク・シャンプレイン(CVS-39)もLPH化が検討されていたが、これはキャンセルされた[1]

改装編集

艦種変更に伴って施された改装は下記のとおりである[2]

  • 固定翼機の発着艦装置の撤去
  • 主ボイラー・主機関の半減
  • 5インチ砲の削減(LPH-4では連装砲×4基、LPH-5・8では連装砲×2基+単装砲×2基)、機銃の全廃
  • 海兵隊収容施設の設置(LPH-4では1,300名、LPH-5・8では1,800名)および資材2,000t収容スペースの確保

さらに前部エレベーターを潰して格納庫前半を2層に分け、資材・兵員用スペースを増設する改修も検討されたが、既に艦齢を重ねた艦であることから、これは断念された。

艦載ヘリコプターは、当時の海兵隊の主力輸送ヘリコプターであるHUS-1(後にCH-46により更新)が想定され、格納庫内に10機、飛行甲板上に20機が搭載された[1]。また1961年から1964年にかけてFRAM-II改修を受けている[2]

運用編集

1965年、「ボクサー」はアメリカ軍によるドミニカ共和国占領に伴いドミニカ沖に展開し、実際にヘリボーンを実施している[1][3]。しかし本級は、元来が航空母艦であったこともあり、ヘリコプターの搭載・運用には十分であったが、兵員・貨物の収容の効率・費用対効果に難があると判断された[2]

上述の通り4隻目のLPH化は見送られ、新造のイオー・ジマ級の増勢に伴って、LPH化された3隻についても艦種変更から10年前後の1969年から1970年にかけて除籍されて、運用を終了した[2]

同型艦編集

# 艦名 竣工 艦種変更 除籍
LPH-4 ボクサー
USS Boxer
1945年
4月16日
1959年
1月
1969年
12月1日
LPH-5 プリンストン
USS Princeton
1945年
11月18日
1959年
3月
1970年
1月30日
LPH-8 ヴァリー・フォージ
USS Valley Forge
1946年
11月3日
1961年
11月
レイク・シャンプレイン
USS Lake Champlain
1945年
6月
改装計画中止

参考文献編集

  1. ^ a b c 野木恵一「エセックス級戦後近代化改装の概要 (特集 米空母エセックス級)」『世界の艦船』第761号、海人社、2012年6月、 102-109頁、 NAID 40019305396
  2. ^ a b c d 「アメリカ揚陸艦史」『世界の艦船』第669号、海人社、2007年1月、 1-167頁、 NAID 40015212119
  3. ^ USS Boxer (CV-21) from Dictionary of American Fighting Ships and United States Naval Aviation, 1910–1995, アメリカ海軍, http://www.navy.mil/navydata/navy_legacy_hr.asp?id=38 2011年12月13日閲覧。