ボリショイ・ペリス島(ボリショイ・ペリスとう、ロシア語: Большой Пелис)とは、日本海北西部のピョートル大帝湾リムスキー=コルサコフ諸島に属する島である。ウラジオストクの約70キロ南西に位置している。行政上はロシア連邦沿海地方ハサン地区に属する。

ボリショイ・ペリス島の位置

名称

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現在のリムスキー=コルサコフ諸島に当たる領域は、最初にフランスブリッグKaprisによってIles Pelees(裸の諸島)と名付けられた。その後、スクーナー Vostok の船長、Voin Rimsky-Korsakovにちなんで諸島は今の名称となったが、ボリショイ・ペリス島はIles Peleesという諸島にかつて付けられた名称を引き継いだ。[1]

歴史

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1930年代半ばまで島は無人であった。しかし、1938年張鼓峰事件で島は、自然そのものによって形成された要塞として用いられた。その後小さな駐屯地、いくつかの要塞砲台、そして島の東海岸の山の頂上に灯台が設置された。1970年代後半になると再び島は無人となり、島は、極東国家海洋保護区ロシア語版(DVGMZ、Дальневосточный морской заповедник)に割譲された。また、1974年に他とのコミュニケーションが存在しない極端な状況におけるグループ内の人々の精神生理学的影響に関する実験が行われた。

地理

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リムスキー=コルサコフ諸島で最大の島である。南北長約5km、東西長約1.1km、海岸線長は12.7km。面積は約3.6平方km。最高点は193m。北部と南部の2つの部分から構成され地峡により接続されている。幅約250mの砂浜があるが、島の大部分は岩がちで険しい。

島はユネスコ生物圏保護区の「極東海洋生物圏保護区」の域内にある。島の陸上に生息する哺乳類は少ないが、ニホンジカシベリアノロジカキツネタヌキおよびセスジネズミハントウアカネズミユーラシアハタネズミ英語版などのネズミが見られる[2]

気候

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最も寒い月は1月で平均気温 は−11 °C。最も暖かい月は8月で平均気温は+21 °C。

脚注

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  1. ^ РИМСКОГО-КОРСАКОВА, острова”. khasan-district.narod.ru. 2023年3月8日閲覧。
  2. ^ Far East Marine Biosphere Reserve, Russian Federation” (英語). UNESCO (2019年7月). 2023年3月9日閲覧。

外部リンク

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座標: 北緯42度39分33秒 東経131度27分37秒 / 北緯42.65917度 東経131.46028度 / 42.65917; 131.46028