ポートハーコート

ナイジェリアの都市

ポートハーコート (Port Harcourt) はナイジェリア連邦共和国ニジェール・デルタに位置する都市。リヴァーズ州の州都。人口は近隣からの流入により膨らんでおり、2004年に1,133,400人、2005年1月1日で1,148,753人に上る。

ポートハーコート
Port Harcourt
愛称 : Garden City
位置
ポートハーコートの位置(ナイジェリア内)
ポートハーコート
ポートハーコート
ポートハーコート (ナイジェリア)
ポートハーコートの位置(アフリカ内)
ポートハーコート
ポートハーコート
ポートハーコート (アフリカ)
座標 : 北緯4度47分 東経7度0分 / 北緯4.783度 東経7.000度 / 4.783; 7.000
行政
ナイジェリアの旗 ナイジェリア
  リバーズ州
 市 ポートハーコート
地理
面積  
  市域 186 km2 (71.8 mi2)
    陸上   170 km2 (65.6 mi2)
    水面   16 km2 (6.2 mi2)
  都市圏 462 km2 (178.4 mi2)
標高 18 m
人口
人口 (2007年現在)
  市域 1,320,214人
  市街地 2,667,435人
  都市圏 3,761,645人
その他
等時帯 西アフリカ時間 (UTC+1)

概要 編集

ポートハーコートはペンテコステ派のキリスト教徒の運動が強い地域でもある。ジリー・アグレイ師の Royal House of Grace International Church や ユージン・オグ師のAbundant Life Evangel Mission といった影響力が強い。

歴史 編集

元はイボ人イジャウの住む土地でイボはイグェ・オチャと呼んでいた。

石炭産業
1912年石炭の積出港として支配していたイギリスにより開発され、英植民地相 (1910年 - 1915年) の初代ハーコート子爵ルイス・ヴァーノン・ハーコートに因んでポート・ハーコートと名付けられた。当初の港の用途はエヌグからボニー川を経由して運ばれてくる大量の石炭の積み出しだった。1926年には北部のカノへと至る鉄道が開通した。
石油産業環境汚染
1958年シェルによるオゴニで原油採掘が始まって以来石油関連産業はこの地に集積されており、現在ではナイジェリアの主要な石油精製都市となっている。他にアジップエルフミシュランBPといった企業が進出しているが環境対策がなされず、地元に利益が還元されないため度々非難の対象とされてきた[1]
オゴニ民族生存運動
1995年11月10日にはポートハーコートでシェルと政府に対しオゴニの権利を主張したケン・サロ=ウィワらオゴニの指導者が処刑された。
イジョ・イツェキリ紛争
2006年2月18日にもイジャウ(イジョ)のニジェール・デルタ解放運動が指導者の解放と利益の還元を求めて外国人誘拐事件を起こして以降、外国系企業への襲撃を活発化させている。

産業 編集

三角州上にあるため、釣り魚市場も産業の1つである。ただし、石油開発に伴い環境が劣化しており、かつてほどの賑わいはなくなりつつある。

市内には、ロイヤル・ダッチ・シェルシェブロンの事業所がある。石油精製会社としてポートハーコート石油精製会社英語版 (PHRC)がある。

住民 編集

気候 編集

ポートハーコートの気候は熱帯モンスーン気候に区分される。

ポートハーコートの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 32.4
(90.3)
33.4
(92.1)
32.6
(90.7)
32.1
(89.8)
31.2
(88.2)
30.0
(86)
28.8
(83.8)
28.7
(83.7)
29.3
(84.7)
30.2
(86.4)
31.3
(88.3)
31.8
(89.2)
31.0
(87.8)
平均最低気温 °C°F 21.2
(70.2)
22.5
(72.5)
23.3
(73.9)
23.2
(73.8)
23.2
(73.8)
22.7
(72.9)
22.4
(72.3)
22.4
(72.3)
22.4
(72.3)
22.4
(72.3)
22.4
(72.3)
21.4
(70.5)
22.5
(72.5)
雨量 mm (inch) 22.2
(0.874)
56.5
(2.224)
116.3
(4.579)
183.6
(7.228)
222.7
(8.768)
273.3
(10.76)
356.5
(14.035)
326.8
(12.866)
367.1
(14.453)
263.1
(10.358)
96.9
(3.815)
25.9
(1.02)
2,310.9
(90.98)
平均降雨日数 2.2 4.6 8.6 11.6 14.2 16.5 19.7 19.8 20.1 14.4 5.9 2.1 139.7
湿度 54.6 57.0 65.3 70.1 74.1 78.5 81.1 81.6 81.3 77.7 69.3 58.5 70.8
平均月間日照時間 142.6 123.2 114.7 132.0 139.5 102.0 77.5 74.4 78.0 102.3 132.0 148.8 1,367
平均日照時間 4.6 4.4 3.7 4.4 4.5 3.4 2.5 2.4 2.6 3.3 4.4 4.8 3.75
出典1:World Meteorological Organization[1]
出典2:NOAA (sun and relative humidity, 1961–1990)[2]

行政区画 編集

グレーターポートハーコート 編集

  1. Okrika
  2. Obio-Akpor
  3. Ikwerre
  4. Oyigbo
  5. Ogu–Bolo
  6. Etche
  7. Eleme

交通 編集

空港 編集

鉄道 編集

マイドゥグリと結ぶ鉄道駅があり、輸送拠点ともなっている。鉄道に関しては、かつてはラゴス行きの列車も運行されていたが、2000年以前に廃止されている。

フェリー 編集

  • ネンベ、ボニー島、ブラス島へ向かうフェリーも運行されている。

教育 編集

文化 編集

美術館大学が設置されている。

姉妹都市 編集

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ World Weather Information Service – Port Harcourt”. World Meteorological Organization. 2016年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月7日閲覧。
  2. ^ Port Harcourt Climate Normals 1961–1990”. National Oceanic and Atmospheric Administration. 2016年7月7日閲覧。

外部リンク 編集