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誘拐(ゆうかい、英語: kidnapping)とは、他人を騙して誘い出して連れ去ること[1]。「かどわかし」[2]とも言う。

目次

日本の法律用語編集

日本の法律用語としての「誘拐」とは、欺く行為や誘惑を手段として、他人の身柄を自己の実力的支配内に移すことを言う。暴行脅迫を用いた連れ去りを「誘拐」と呼ぶのは本来誤りだが(あらゆる国語辞典で「誘拐」に強制的なニュアンスは見られない)、マスコミにおいては、意思に反して無理矢理連れ去ること(拉致)に関しても「誘拐」という言葉が用いられ、日常用語でもそのような傾向が見られる。

刑法学上、偽計によるものと暴行脅迫によるものを総合した概念は、「拐取」(かいしゅ)である[3][注 1]

誘拐事件編集

世界における誘拐編集

日本における誘拐編集

警察庁によると、第二次世界大戦後に起きた身代金目的誘拐事件は、2006年(平成18年)6月時点で288件。このうち、被害者殺害された事件は34件。被疑者(容疑者)逮捕されず未解決となっているのは8件で、それ以外はすべて解決している。また、未解決の8件でも犯人が身代金搾取に成功した例は1件もない。うち58件は、捜査当局と報道機関の間で報道協定が締結されていた。

誘拐の目的編集

労働力の確保編集

2010年代の中華人民共和国では、行方不明になる子供は年間20万人と推測されるが、多くは犯罪組織に誘拐され、農村部に労働の担い手や後継ぎとして売買されるケースが多いとみられている[5]

麻薬組織の活動編集

2013年メキシコで誘拐被害に遭った者は10万2,883人。多くは、メキシコ麻薬戦争による対立や麻薬組織の活動による部分が多い[6]

婚姻編集

エチオピアでは誘拐婚が一般的な州があり、2004年以前の調査ではあるもののオロミア州で80パーセント、南部諸民族州で92パーセント、国全体の平均で69パーセントが誘拐による結婚とする統計がある[7]

儀式編集

2014年ウガンダ国内で発生した誘拐事件は、未遂を含め2,898件が発生。うち病院から新生児が誘拐された事件は236件であり、主に神への供物悪魔払いに使う目的で誘拐されている[8]

脚注編集

  1. ^ 日本語の文学上も辞書的な意味でも「誘拐」と「略取」の意味と使い分けは、法律用語とほぼ同様である。
出典
  1. ^ 広辞苑
  2. ^ 大辞泉「誘拐」
  3. ^ 井田良(2016)『講義刑法学・各論』130頁
  4. ^ 誘拐犯人の逮捕”. 埼玉県警察 (2016年3月31日). 2016年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月1日閲覧。
  5. ^ “行方不明児20万人”の衝撃 ~中国 多発する誘拐~ NHKクローズアップ現代(2015年4月21日)2017年12月9日閲覧
  6. ^ 一日280人が誘拐され、年間2万7000人が殺される! 止まらぬメキシコの犯罪被害 HARBOR BUSINESS Online(2016年9月28日)2017年12月9日閲覧
  7. ^ 誘拐結婚をやめさせよう!エチオピアにおけるユニセフの支援UNICEF(2004年11月12日)2017年12月9日閲覧
  8. ^ テロ・誘拐情勢 日本国外務省海外安全ホームページ(2016年1月26日)2017年12月9日閲覧

関連項目編集