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ミャンマーの国家顧問(こっかこもん、ビルマ語: နိုင်ငံတော်၏ အတိုင်ပင်ခံပုဂ္ဂိုလ်英語: State Counsellor of Myanmar)は、ミャンマー政府における役職の一つ。事実上の首相職に近いポストとされている[1](ミャンマーでは2011年に首相職は廃止された)。

ミャンマーの旗 ミャンマー連邦共和国
国家顧問
မြန်မာနိုင်ငံတော်၏ အတိုင်ပင်ခံပုဂ္ဂိုလ်
State seal of Myanmar.svg
Remise du Prix Sakharov à Aung San Suu Kyi Strasbourg 22 octobre 2013-18.jpg
現職者
アウンサンスーチー(初代)

就任日 2016年4月6日
呼称 His/Her Excellency the State Counsellor
官邸 ネピドー
指名 連邦議会
任命 ミャンマー連邦共和国大統領
任期 5年(現職の大統領と同期間)
初代 アウンサンスーチー
創設 2016年4月6日
ウェブサイト www.statecounsellor.gov.mm

日本国政府外務省は「国家最高顧問」と訳している[2]

創設の経緯編集

アウンサンスーチー率いる国民民主連盟(NLD)は、2015年11月に行われた総選挙で地滑り的な勝利を収めたが、彼女の亡き夫マイケル・アリスと二人の息子が外国籍(イギリス国籍)を持っているため、2008年憲法英語版ビルマ語版の規定で大統領に就任することができなかった[3][4][5]。当初、アウンサンスーチーは新政権において役職に就かないという報道もなされたが[6]、結局は政権におけるさらなる権限を与えるため「国家顧問」という役職を新たに設置し、アウンサンスーチーが就任することとなった。

国家顧問の役職を創設するための法案は2016年4月1日に民族代表院英語版(上院)、4月5日に人民代表院英語版(下院)で可決され、4月6日にティンチョー大統領が署名し成立した[1][5][7]。審議の過程では議会の4分の1を占める軍人議員を中心に憲法違反との批判もあったが、与党NLDの賛成多数で可決された[1]

役割と責任編集

国家顧問は、予算や必要に応じた会議を招集することができ、議会運営に関して助言する責務を負う[8]

行政のあらゆる分野を仕事の範疇とすることができ、また大統領と議会の調整役として機能するため、その役割は首相に似ている[8][9]。ミャンマーでは連邦議会の議員が閣僚に就任した場合、憲法の規定で閣僚と連邦議会議員との兼職が禁じられているため、連邦議会の議員職を自動的に失職することになるが、国家顧問になることにより引き続き立法への参加が可能となる[8]

任期は大統領と同じ5年間[8]。現職の大統領と等しい期間、その職務にあたる[10]

歴代の国家顧問編集

肖像 氏名
(生没年)
在職日数 所属政党 内閣 大統領 連邦議会
就任日 退任日 在職日数
1   アウンサンスーチー
(1945年 – )
2016年4月6日 現職 1313 国民民主連盟 II NLDミャンマー国軍 ティンチョー
ウィンミン英語版
2 (2015)
外務大臣英語版大統領府大臣英語版国民民主連盟党首を兼務[4]

出典編集

  1. ^ a b c “スー・チー氏「国家顧問」に=大統領が法案署名-ミャンマー”. AFPBB News (フランス通信社). (2016年4月6日). http://www.afpbb.com/articles/-/3083170 2016年4月26日閲覧。 
  2. ^ 外務省「ミャンマー連邦共和国 基礎データ」http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/myanmar/data.html
  3. ^ この条項自体が彼女の大統領就任を阻止するために当時の軍事政権が制定した物であった。
  4. ^ a b “ミャンマー、スー・チー氏が入閣 大統領府相や外相など兼務へ”. ロイター (ロイター). (2016年3月22日). http://jp.reuters.com/article/myanmar-aungsansuu-idJPKCN0WO0DA 2016年4月26日閲覧。 
  5. ^ a b “Suu Kyi consolidates power in parliament”. Sky News Australia. (2016年4月5日). http://www.skynews.com.au/news/world/asiapacific/2016/04/05/suu-kyi-consolidates-power-in-parliament.html 2016年4月26日閲覧。 
  6. ^ “スー・チー氏、ミャンマー新政権での肩書は持たない見通し=与党幹部”. ロイター (ロイター). (2016年3月22日). http://jp.reuters.com/article/myanmar-politics-idJPKCN0WO05P 2016年4月26日閲覧。 
  7. ^ “Aung San Suu Kyi becomes Myanmar state counselor: spokesman”. Xinhua News. (2016年4月6日). http://news.xinhuanet.com/english/2016-04/06/c_135256048.htm 2016年4月26日閲覧。 
  8. ^ a b c d “スー・チー氏を「国家顧問」に、ミャンマー与党が役職新設へ”. AFPBB News (フランス通信社). (2016年3月31日). http://www.afpbb.com/articles/-/3082449 2016年4月26日閲覧。 
  9. ^ http://www.skynews.com.au/news/world/asiapacific/2016/04/05/suu-kyi-consolidates-power-in-parliament.html
  10. ^ “Myanmar MPs approve Suu Kyi as ‘advisor to state'”. アナドル通信社. (2016年4月6日). http://aa.com.tr/en/politics/myanmar-mps-approve-suu-kyi-as-advisor-to-state-/549634 2016年4月26日閲覧。 

外部リンク編集