メガネの大宝堂(メガネのたいほうどう)は熊本県熊本市中央区に本社を構え、熊本県内に店舗展開する眼鏡、補聴器、光学品の専門店であり、アイウェアの専門店「Visio」を運営する企業。

株式会社メガネの大宝堂
Taihodo
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
熊本県熊本市中央区上通町5‐6
設立 1951年
法人番号 5330003000463 ウィキデータを編集
事業内容 メガネサングラス補聴器光学品などの小売販売
代表者 社長 布田善久[1]
資本金 600万円
従業員数 55名(2013年4月1日)
決算期 8月
外部リンク http://www.taihodo.net/
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概要 編集

1907年(明治40年)布田龍一郎により創業。創業者の父、源吉は下通で旅館から始めて商店、貸家と手広く商売を行っていた人物で、龍一郎も独立して上通で店を開いた。当初は眼鏡のほかに時計も販売していたが、眼鏡の方が儲かるため眼鏡専門に転じた[2]。昭和初期には富裕層が人力車で乗り付け、活況を呈した[3]

戦後は1953年の熊本大水害により大きな被害を受けたが[3]復旧。

1969年に支店展開を始め、1977年には上通の再開発にともない、上通本店を改築。以降、徐々に店舗数を増やし1984年からは市外店を展開していった。2003年時点では熊本県内に10店舗以上を展開していたが[4]、2004年以降は経営不振により閉店が続いた。2019年の時点では5店舗、2022年現在では7店舗を展開[5]

2012年からは下通店をブランド品を専門に扱う新業態「Visio」として再開店[6]。また従来補聴器の扱いは小さかったが[7]、2013年には本店に専用のフロアを設けて設備を拡充している[8]

2016年の熊本地震により下通店が全壊したが、2018年くまもと復興応援ファンドの投資を受け、隣接する高栁時計宝飾店と共同で5階建てのTTビルを建設。同ビルに店舗をオープンしている。[9]

同じ九州地域で「メガネのヨネザワ」を運営するヨネザワの創立者、米澤房朝が店員として働いていた[10]

沿革 編集

-テナント店であった楠店を独立させ麻生田店とする[19][20]
-アートスペースにて建築家の緒方理一郎記念展を開催。[21]
-9月1日株式会社に組織変更[23]
-下通店をブランド品を専門に扱う新業態「Visio」として再開店。[6]
  • 2013年 本店に補聴器専用のフロアを設ける。[8]
  • 2016年4月 熊本地震により下通のVisioが全壊。
  • 2018年11月17日 高栁時計宝飾店と共同でTTビルを建設し、Visio新装オープン[24]
  • 2020年4月 テナント店として嘉島店オープン。

アートスペース 編集

本店の地下1Fには美術品や書の展示会が可能なアートスペースを設けている[25][7]。このスペースは1977年に本店を改築した際、設計を担当した建築家の緒方理一郎が当時空いていた地階に注目、緒方の申し出で1979年にアントニオ・ガウディ展の会場として利用された。展覧会に伴い仕切りや照明も整備され、1981年からはギャラリーとして一般の利用を受け付けるようになった[15][16]。1992年には緒方の記念展が開かれた[21]

脚注 編集

  1. ^ 社長に布田善久常務が昇格・・・メガネの大宝堂
  2. ^ この部分は龍一郎の子の龍吉の記述による。龍一郎の弟にあたる布田源之助の説明はやや異なっており、龍一郎は最初は時計商をしていたが、儲からないので眼鏡店に転業したのだという(布田源之助『異風門郷愁記』長崎書店、1968年、77ページ)。
  3. ^ a b c 「布田 龍吉さん 大宝堂会長・元上通商栄会会長」『街は記憶する』上通商栄会、2004年、12-17ページ。ISBN 4-87755-177-8
  4. ^ a b 『熊本日日新聞』2003年9月10日付朝刊。
  5. ^ 店舗ご案内”. 2022年1月18日閲覧。
  6. ^ a b 下通にブランド商品集めた新業態店舗 メガネの大宝堂 既存店と差別化図る
  7. ^ a b c 「ショーウインドー 大宝堂眼鏡舗(熊本市) 検眼に力を入れ「視力を売る」」『日経流通新聞』昭和58年(1983年)3月2日付15面。
  8. ^ a b 上通本店の補聴器コーナーを移設 メガネの大宝堂 設備拡充でサービス向上狙う
  9. ^ (株)肥後銀行および(株)鹿児島銀行との協働によるくまもと復興応援ファンドにおける(株)メガネの大宝堂への投融資決定について”. 2019年3月29日閲覧。
  10. ^ 私を語る 第六回 やっと就職 住み込みへ
  11. ^ 「3月5日より熊本センター名店街(二階)に支店開設」『熊本日日新聞』昭和44年(1969年)3月4日付朝刊2面。※広告。
  12. ^ 「本日下通店OPEN」『熊本日日新聞』昭和47年(1972年)3月18日付朝刊1面。※広告。
  13. ^ 熊本経済研究会・都市圏研究部会「上通り再開発その後――提言と開発状況――」『くまもと経済』第13号、地域情報センター、1978、324-327ページ。
  14. ^ 「メガネの大宝堂上通店、あす9日新築オープン!」『熊本日日新聞』昭和52年(1977年)12月8日付朝刊16面。※広告。
  15. ^ a b 熊本の文化の泉の発信地として・お役立ち
  16. ^ a b 「街のギャラリー アートスペース大宝堂 「目」を楽しませる空間提供」『熊本日日新聞』平成11年(1999年)6月23日付夕刊7面。
  17. ^ 「大宝堂 阿蘇郡一宮町に新店舗」『くまもと経済』第48号、地域情報センター、1985年、136-137ページ。
  18. ^ 「(資)大宝堂眼鏡舗 八代市松江町に郊外店を出店」『くまもと経済』第97号、地域情報センター、1989年7月、124ページ。
  19. ^ 「大宝堂麻生田店がオープン」『熊本日日新聞』平成4年(1992年)6月20日付朝刊9面。
  20. ^ 「大宝堂眼鏡舗 清水町に新店舗がオープン」『くまもと経済』第135号、地域情報センター、1992年9月、123ページ。
  21. ^ a b 『熊本日日新聞』1992年9月7日付夕刊2面。
  22. ^ クビを切らずに会社を立て直す…3代目社長の苦闘
  23. ^ 「組織変更広告」『官報』第5851号、平成24年7月27日、30ページ。
  24. ^ 「下通の”Visio”がグランドオープン・」・メガネと補聴器の大宝堂”. 2019年3月29日閲覧。
  25. ^ アートスペース大宝堂のご紹介

外部リンク 編集