黒岩メダカに私の可愛いが通じない
『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』(くろいわメダカにわたしのかわいいがつうじない)は、久世蘭による日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて、2021年4・5合併号に読み切りを掲載後[2]、好評を受け連載化となり、同年26号より連載中[1]。略称は「メダかわ」[3]。作者の久世にとって、本作が初のラブコメ作品である[4]。
黒岩メダカに私の可愛いが通じない | |
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ジャンル | ラブコメ[1] |
漫画 | |
作者 | 久世蘭 |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 週刊少年マガジン |
レーベル | 講談社コミックス |
発表号 | 2021年4・5合併号(読切) 2021年26号 - (連載) |
発表期間 | 2020年12月23日 - |
巻数 | 既刊13巻(2024年2月16日現在) |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
2024年1月時点で部数は累計120万部を突破している[5]。
沿革 編集
2020年12月23日発売の『週刊少年マガジン』2021年4・5合併号での読み切りの掲載を経て[6][2]、2021年5月26日発売の同誌26号より連載を開始[1]。連載開始時には、読み切り版の内容のボイスコミックが公開された[7]。『週刊少年マガジン』2021年29号では「ラブコメ作品とコスプレイヤーのえなこがコラボしたグラビア」が掲載され、本作の川井モナが再現された[8]。単行本第1巻が発売された際には、久世の師匠である河下水希が応援コメントを寄せている[9]。
あらすじ 編集
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登場人物 編集
主要メンバー 編集
- 川井モナ(かわい モナ)
- 本作のヒロイン兼主人公。1年前、家族で東京都に引っ越してきた毬藻高校2年の女子高生。大阪府出身[10]。マオという弟がいる。
- 一見すると非の打ち所がない美少女だが、実際は負けず嫌いで自意識過剰なコテコテの関西気質であり、朋によると、大阪にいた中学生の頃もそうだった。普段は意識高い系の都会女子で通しているが、モノローグや朋との会話、素が露呈した際は関西弁[11]になる。すぐに「オチる」他の男子たちと違って、不愛想な(というより、わざとそうしている)メダカを「オトそう」とアレコレしているうちに、自身がメダカに恋していることに気づく。
- えなこによると、「あざと可愛い」キャラクターである[12]。般若によると、「一見男慣れしてそうで中身が一番ピュア」な性格[10]。
- 黒岩メダカ(くろいわ メダカ)
- 本作のもう1人の主人公。2週間前、転入してきた男子高生。アパートで一人暮らしをしている。実家は田舎にある寺。実は猫好き。
- 三白眼と毛先の尖ったヘアスタイルが特徴。将来は実家の寺を継ぐため仏門に入って修行僧になるつもりでおり、欲に惑わされないよう『心の鍛錬のため』共学である今の学校に転校してきた。そのため一見すると感情表現に乏しい朴念仁だが、「異性と親睦を深めるな」という戒律を忠実に守ろうとしているだけで、内心はモナたちの色仕掛けに動揺したりしている。何かとモナがアプローチを仕掛けてきていることには気づいているが、自身に好意を持たれていることは気づいていない。
- 春野つぼみ(はるの つぼみ)
- 本作のサブヒロイン。モナ、メダカらのクラスメイト。
- 癖毛のショートカットが特徴。美乳の持ち主。モナに憧れている追っかけで、こっそりモナを隠し撮りするほどの大ファン。当初はその行動から、モナからは同じくメダカを狙う恋敵と勘違され警戒されるも、その誤解が解けてからはモナは親友として接している。学園祭でミスコンに出場したことで、学内ではちょっと人気が出てきている。
- 湘南旭(しょうなん あさひ)
- 本作のサブヒロイン。モナやメダカらの後輩で、1年生。1年生ながら女子バスケットボール部のエースだが、体格は小柄。学業成績も学年トップの秀才でもある。
- たまたま校内の廊下ですれ違ったメダカに一目惚れしてしまう。普段はクールビューティーを装っているが、メダカを前にすると顔を真っ赤にして借りてきた猫のようになる。モナには堂々と恋のライバル宣言をし、メダカに対して積極的にアプローチするようになる。
- 難波朋(なんば とも)
- 本作のサブヒロイン。髪はショートカット。モナが大阪にいた時の幼馴染の親友で、同じ中学校に通っていた。著述業の父親の転勤についてきて東京に越してきたのだが、モナにはそのことは伝えておらず、東京に来てすぐ「東京に遊びに来た」とウソをついてモナをプライベートで呼び出した。そしてその翌日、モナ、メダカらのクラスにサプライズで転校してくる。モナとは違って、常に堂々とコテコテの関西弁で喋っている。母親はおらず、父親と二人暮らしであり、家事も一通りこなせる。
- 久しぶりに会ったモナの姿を見て、モナがメダカに恋心を抱いていることを見抜く。メダカのことは、当初は「モナの好きな人」という接し方で、初めはモナとメダカをくっつけようと色々お節介を焼いていたが、学園祭でのミスコンのあと、旭から指摘され自身もメダカに好意を持っていることに気づく。モナには申し訳ないとも思いつつ、モナには正直にその旨を話して理解を得た。
- 白浜美波(しらはま みなみ)
- 旭のクラスメイトであり、親友。旭の恋を応援している。ちょっと天然気味で、あっさりとした性格。
作風・評価 編集
コスプレイヤーのえなこによると、本作は「終始キュンキュンしっぱなし」な作品[12]。
ラッパーの般若によると、「男子の心のど真ん中に突き刺さる」ような「男子の願望が詰まっている」作品である[10]。本作の魅力は久世の絵にあり、「胸の描き方一つとっても、ただ巨乳なだけじゃなくて、ちゃんと柔らかそうなところがいい」と話している[10]。
書誌情報 編集
- 久世蘭『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』講談社〈講談社コミックス〉、既刊13巻(2024年2月16日現在)
- 2021年8月17日発売[9][13]、ISBN 978-4-06-524490-6
- 2021年11月17日発売[14]、ISBN 978-4-06-525932-0
- 2022年1月17日発売[15]、ISBN 978-4-06-526591-8
- 2022年4月15日発売[16]、ISBN 978-4-06-527540-5
- 2022年7月15日発売[17]、ISBN 978-4-06-528498-8
- 2022年9月16日発売[18]、ISBN 978-4-06-529129-0
- 2022年11月17日発売[19]、ISBN 978-4-06-529708-7
- 2023年1月17日発売[20]、ISBN 978-4-06-530350-4
- 2023年4月17日発売[21]、ISBN 978-4-06-531236-0
- 2023年7月14日発売[22]、ISBN 978-4-06-531889-8
- 2023年9月14日発売[23]、ISBN 978-4-06-532892-7
- 2023年11月16日発売[24]、ISBN 978-4-06-533554-3
- 2024年2月16日発売[25]、ISBN 978-4-06-534572-6
コラボレート 編集
TikTokが2022年12月に主催したハッシュタグチャレンジ「#ショートフィルム」の第1期で設けた「週刊少年マガジン賞」を受賞したごっこ倶楽部に『週刊少年マガジン』が「深く感銘を受け」たことにより、コラボレートの勧誘を行った[26]。そこで「マガジン史上最も尺短い&縦長い実写化企画」が実現となり、その第2弾として2023年4月28日に本作とごっこ倶楽部とコラボレートし、ごっこ倶楽部の完全監修・制作による連続ショートドラマが公開された[26]。
脚注 編集
- ^ a b c 「モテ女子の惚れさせ奮闘記「黒岩メダカに私の可愛いが通じない」週マガで連載開始」『コミックナタリー』ナターシャ、2021年5月26日。2022年6月1日閲覧。
- ^ a b 「マガジンでラブコメラッシュ、昆布わかめの読み切りや内山敦司の新連載など」『コミックナタリー』ナターシャ、2020年11月25日。2022年6月1日閲覧。
- ^ 『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』公式 2021年5月17日のツイート、2022年6月1日閲覧。
- ^ “【特別読み切り】『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』久世蘭”. マガポケ. 講談社 (2020年12月25日). 2022年6月1日閲覧。
- ^ 『週刊少年マガジン』2024年9号、講談社、2024年1月31日。表紙より。
- ^ 「本日12月22日(火)発売のマンガ雑誌ニュース&明日発売分の雑誌リスト」『コミックナタリー』ナターシャ、2020年12月22日。2022年6月1日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない:話題のラブコメが「マガジン」で連載開始 モテ女子の“惚れさせ”奮闘記”. MANTANWEB. MANTAN (2021年5月26日). 2021年8月17日閲覧。
- ^ 「「カッコウの許嫁」などマガジンラブコメ作品とえなこのコラボグラビア」『コミックナタリー』ナターシャ、2021年6月16日。2021年8月17日閲覧。
- ^ a b 「久世蘭の最新ラブコメ1巻発売、河下水希が応援コメント「キュンキュンさせまくってね!」」『コミックナタリー』ナターシャ、2021年8月17日。2021年8月17日閲覧。
- ^ a b c d “【衝撃インタビュー!!】『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』のまさかの大ファン出現!! レジェンドラッパー 般若が魅力を語り尽くす!!”. マガポケ. 講談社 (2022年1月9日). 2022年6月1日閲覧。
- ^ 大阪出身だが、よく「しいひん」(京滋でよく使われる方言)と内心呟いている。
- ^ a b “『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』著名人 激推しコメント到着”. アニメイトタイムズ. アニメイト (2021年9月8日). 2022年6月1日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年8月15日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (2)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年11月17日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (3)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年1月17日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (4)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年4月15日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (5)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年7月15日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (6)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年9月16日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (7)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年11月17日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (8)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2023年1月17日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (9)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2023年4月17日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (10)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2023年7月14日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (11)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2023年9月14日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (12)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2023年11月16日閲覧。
- ^ “黒岩メダカに私の可愛いが通じない (13)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2024年2月16日閲覧。
- ^ a b “マガジン史上最も尺短い & 縦長い 実写化第2弾!”. PR TIMES (2023年4月28日). 2023年6月14日閲覧。
外部リンク 編集
- 黒岩メダカに私の可愛いが通じない - マガポケ
- 『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』公式 (@monaxmedaka) - X(旧Twitter)