ランディ・シェクマン

アメリカ合衆国の細胞生物学者

ランディ・シェクマン: Randy Wayne Schekman1948年12月30日 - )は、アメリカ合衆国細胞生物学者。カリフォルニア大学バークレー校に勤め[5]、かつては『米国科学アカデミー紀要』の主筆を務めた[2][6][7]。2011年には、ハワード・ヒューズ医学研究所マックス・プランク研究所ウェルカム・トラストが2012年に創刊し注目を集めた新しいオープンアクセス誌eLife英語版』の編集者となることが発表された[8]。彼は1992年から米国科学アカデミーの会員となっている[9]

ランディ・シェクマン
2012年
生誕 Randy Wayne Schekman
(1948-12-30) 1948年12月30日(75歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ミネソタ州セントポール
研究機関 カリフォルニア大学バークレー校
ハワード・ヒューズ医学研究所
スタンフォード大学
UCLA
出身校 エディンバラ大学
スタンフォード大学
UCLA
博士課程
指導学生
デヴィッド・ジュリアス[1]
デイヴィッド・ベイカー
主な業績 米国科学アカデミー紀要主筆[2]ELife英語版の編集者[3]
主な受賞歴 ガードナー国際賞(1996年)
アルバート・ラスカー基礎医学研究賞(2002年)
ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞(2002年)
マスリー賞(2010年)
王立協会外国人会員(2013年)[4]
ノーベル生理学・医学賞(2013年)
公式サイト
mcb.berkeley.edu/labs/schekman
royalsociety.org/people/randy-schekman
プロジェクト:人物伝
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ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:2013年
受賞部門:ノーベル生理学・医学賞
受賞理由:細胞内で生成されたタンパク質を細胞核などの目的の場所まで運ぶ仕組み(小胞輸送)の解明

2013年にシェクマンは、ジェームズ・ロスマントーマス・スードフと共にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

経歴

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シェクマンはミネソタ州セントポールの生まれであり、父のサムはフォードのセールスマン、母のナンシーは教師だった[要出典]。1971年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校で分子科学の学士号を取得した。3年次には交換留学生としてスコットランドのエディンバラ大学へ留学した[10][11]。1975年にDNA複製の研究によってスタンフォード大学で博士号を取得した[12]2013年ネイチャーサイエンスセルの3誌は商業主義に陥っていると批判、絶縁宣言をした[13]

研究

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1991年より、シェクマンはハワード・ヒューズ医学研究所の研究員を務め[14]カリフォルニア大学バークレー校の分子・細胞生物学科の生化学・分子生物学部門に勤めている。大学でのシェクマンの研究室は、イーストなどの真核生物の細胞[15][16]における細胞膜の形成と小胞輸送[17]の仕組みを分子レベルで研究している。彼は以前は、同大学で今は廃止された生化学科に勤めていた。

受賞歴

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彼はまたショウ賞の受賞者を選ぶ、ライフサイエンス・医学選考委員会 (Selection Committee for Life Science and Medicine) のメンバーでもある。

科学アカデミー会員

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2013年に彼は王立協会の外国人会員に選ばれた。彼の推薦文は次の通り。

シェクマンは巧みに考案した遺伝子スクリーニングを用い、分泌作用における酵素触媒反応の媒介物を蓄積してしまう突然変異体を分離し、同じ遺伝子のクローンを作成して、特定の酵素触媒反応を正確に再現する生化学反応を確立した。これらの研究は、記述的・形態学的だった分泌作用の研究に革新をもたらし、分子学的・機械論的研究への道を拓いた。シェクマンが確立した、細胞に制約されないこの反応は、Sec61転流複合体や (COPII) 小胞被膜複合体の分離、細胞器官間輸送を担う小胞の初めての精製という彼自身の業績に繋がった。この Sec 蛋白質は際立って一定量に保たれ、シェクマンが発見した輸送メカニズムは神経伝達、ホルモン分泌作用、コレステロールの定常性、代謝の調整において欠かせないものである。[4]

脚注

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  1. ^ Julius Lab - David Julius”. Physio.ucsf.edu. 2013年10月7日閲覧。
  2. ^ a b “Profile of Randy Schekman: reflections on his first year as PNAS editor-in-chief”. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 105 (8): 2763–5. (February 2008). doi:10.1073/pnas.0610781105. PMID 18287009. 
  3. ^ Schekman, Randy; Patterson, Mark (2013). “Reforming research assessment”. eLife 2. doi:10.7554/eLife.00855. ISSN 2050-084X. 
  4. ^ a b Professor Randy Schekman ForMemRS”. Royalsociety.org. 2013年10月7日閲覧。
  5. ^ Randy Schekman: Howard Hughes Investigator and Professor of Cell and Developmental Biology”. July 12, 2011閲覧。
  6. ^ Bucci, Mirella (2006). “Randy Schekman”. Nature Chemical Biology 2 (11): 568–568. doi:10.1038/nchembio1106-568. ISSN 1552-4450. 
  7. ^ Zagorski, N. (2006). “QnAs with Randy Schekman”. Proceedings of the National Academy of Sciences 103 (50): 18881–18881. doi:10.1073/pnas.0609700103. ISSN 0027-8424. 
  8. ^ New journal editor named as Randy Schekman | Wellcome Trust”. July 12, 2011閲覧。
  9. ^ 著作一覧 - Microsoft Academic Search.
  10. ^ Randy Schekman, molecular biologist and UCLA alumnus, wins 2013 Nobel Prize”. University of California, Los Angeles. 8 October 2013閲覧。
  11. ^ Profile of Randy Schekman: Reflections on his first year as PNAS Editor-in-Chief”. National Academy of Sciences. 8 October 2013閲覧。
  12. ^ Schekman, Randy Wayne (1975). Resolution and Reconstruction of a multienzyme DNA replication reaction (1975) (PhD thesis). Stanford University.
  13. ^ 3科学誌は商業主義…ノーベル受賞者が「絶縁」
  14. ^ HHMI Scientist Abstract: Randy W. Schekman, Ph.D.”. July 12, 2011閲覧。
  15. ^ Randy Schekman publications in Google Scholar”. July 12, 2011閲覧。
  16. ^ Deshaies, Raymond J.; Koch, Bruce D.; Werner-Washburne, Margaret; Craig, Elizabeth A.; Schekman, Randy (1988). “A subfamily of stress proteins facilitates translocation of secretory and mitochondrial precursor polypeptides”. Nature 332 (6167): 800–805. doi:10.1038/332800a0. ISSN 0028-0836. 
  17. ^ Schekman, R.; Orci, L. (1996). “Coat Proteins and Vesicle Budding”. Science 271 (5255): 1526–1533. doi:10.1126/science.271.5255.1526. ISSN 0036-8075. 
  18. ^ Louisa Gross Horwitz Prize Awardees”. Columbia Medical Center Newsroom. October 13, 2013閲覧。
  19. ^ The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2013”. Nobel Foundation. October 7, 2013閲覧。

関連項目

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外部リンク

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