リーガ・エスパニョーラ1929-1930

この項目では、1929-30年シーズンのリーガ・エスパニョーラ (ラ・リーガ、プリメーラ・ディビシオン)について述べる。

リーガ・エスパニョーラ
シーズン 1929-30
優勝 アスレティック・ビルバオ(初)
昇格 デポルティーボ・アラベス
降格 アトレティコ・マドリード
試合数 90
ゴール数 420 (1試合平均4.67)
1試合平均
ゴール数
4,67
得点王 19点 スペインの旗 ギジェルモ・ゴロスティサ
最大差勝利ホーム試合
RCDエスパニョール 8-1 レアル・マドリード
最大差勝利アウェー試合
レアル・ソシエダ 1-7 アスレティック・ビルバオ
最多得点試合
レアル・ウニオン 8-2 アトレティコ・マドリード
最多連勝記録
7連勝(アスレティック・ビルバオ)
最多連続負け無し記録
18試合(アスレティック・ビルバオ)
最多連続勝ち無し記録
7試合(アトレティコ・マドリード)
最多連敗記録
7試合(CDエウロパ)
1929

リーガ・エスパニョーラ1929-1930は、スペインのプロサッカーリーグ、リーガ・エスパニョーラの2回目のシーズンである。

1929年12月1日に開幕し、1930年3月30日に閉幕した。前年度と同じく10チームの2回戦総当たりであるが、最下位チームは入れ替え戦出場ではなくセグンダ・ディビシオンに自動降格する規則になった。アスレティック・ビルバオが全試合無敗で初優勝した。

レギュレーション

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1929-30年シーズンのプリメーラ・ディビシオンは、スペイン・サッカー連盟によって運営された<。

  • リーグは1グループで構成されスペイン国内に所在する10クラブが所属する。
  • ラウンド・ロビン制を採用し、各チームは互いにホームとアウェイで1回ずつ、計2回対戦する。
  • リーグは合計18週(18 Jornadas)で終了する。特記の無い限り、週を「節」と呼称する。
  • 順位決定法は勝ち点を最優先する。勝利は勝ち点2、引き分けは勝ち点1、敗北は勝ち点0である。
  • 勝ち点が同じ場合は、得失点差が優れているチームが劣るチームの順位を上回る。
  • 勝ち点・得失点差が同じ場合、当該対戦の勝ち点>当該対戦の得失点差>総得失点差>総得点の順に比較する。
  • 全日程終了時に最も勝ち点が多いチームは優勝である。
  • 前シーズンの昇降格決定に用いた入れ替え戦は廃止された。
  • 全日程終了時に最下位が決定したチームはセグンダ・ディビシオンに自動降格する。
  • 入れ替わりに、セグンダ・ディビシオン1929-30の1位チームが自動昇格する。
  • ゴールキーパーのみ選手交代をすることが可能となった。
  • フィールドプレーヤーを交代させることは出来ない[注釈 1]

1929-30年シーズンのリーガ・エスパニョーラのチーム

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クラブ ホームタウン スタジアム 収容人数
アレナス・デ・ゲチョ ゲチョ イバイオンド 18,000
アスレティック・ビルバオ ビルバオ サン・マメス 18,000
アトレティコ・マドリード マドリード メトロポリターノ 17,000
FCバルセロナ バルセロナ ラス・コルツ 23,000
RCDエスパニョール バルセロナ エスタディ・デ・サリア 18,000
CDエウロパ バルセロナ カンプ・ダル・ギナルドー 18,000
ラシン・サンタンデール サンタンデール エル・サルディネーロ 12,000
レアル・マドリード マドリード チャマルティン 16,500
レアル・ソシエダ サン・セバスティアン エスタディオ・デ・アトーチャ 12,000
レアル・ウニオン イルン スタジアム・ガル 12,000

ラシン・サンタンデールが入れ替え戦に勝利し残留したため、前年度と全く同じ10チームで争われた。

結果

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前年度の王者FCバルセロナが第1節終了時に首位に立つと、7試合無敗で首位をキープして年を越した。だが第8節にバルセロナ・ダービー、第9節にレアル・マドリードとのエル・クラシコを立て続けに大差で落とすと、無敗で2位につけていたアスレティック・ビルバオが第9節終了時に首位へ浮上。大差勝利で得失点差を稼ぎ、7連勝を含む無敗を最後まで維持。2節を残して初優勝を決めた[1]。なお、リーグ終了から約2か月後の6月1日にはコパ・デル・レイも制覇して二冠も達成。得点王ゴロスティサは前年のパコ・ビエンソバスの17点を超える1シーズン20点を記録。チームもリーグ最多の68得点に失点も最少の28、キーパーのグレゴリオ・ブラスコが最少失点・最少失点率を記録。アスレティック・ビルバオが圧倒的な強さを見せたシーズンとなった。

残留争いは序盤にレアル・マドリードなどが最下位に沈み、その後は前年最下位のラシン・サンタンデールが第8節終了時から第13節開始前まで最下位に落ちたまま抜け出せなかった。しかしラシンは第13節でホームでFCバルセロナを2-1で下すなどホームで強さを見せ、少しずつ浮上して第16節終了時に残留を確定。これと前後して、最終的にアトレティコ・マドリードとCDエウロパの争いとなった。第14節終了後からはCDエウロパが最下位に定着していたが、残留を決めた直後のラシンを5-0で下し5連敗を止めるなど、ラスト2試合で粘りを見せ連勝。逆にアトレティコ・マドリードはラスト3試合に全敗し、最終節で追い抜かれて最下位に転落。セグンダ・ディビシオンへの降格第1号となってしまった。

最終順位

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チーム 降格
1 アスレティック・ビルバオ (C) 18 12 6 0 63 28 +35 30
2 FCバルセロナ 18 11 1 6 46 36 +10 23
3 アレナス・クルブ・デ・ゲチョ 18 9 2 7 51 40 +11 20[注 1]
4 RCDエスパニョール 18 9 2 7 40 33 +7 20
5 レアル・マドリード 18 7 3 8 45 42 +3 17[注 2]
6 レアル・ウニオン 18 6 5 7 48 52 −4 17
7 レアル・ソシエダ 18 5 4 9 34 37 −3 14[注 3]
8 ラシン・サンタンデール 18 7 0 11 32 58 −26 14
9 CDエウロパ 18 6 1 11 29 44 −15 13
10 アトレティコ・マドリード (R) 18 5 2 11 32 50 −18 12 自動降格
出典: [1]
順位の決定基準: 1) 勝ち点(勝2/分1/負0); 2) 直接対決の勝ち点; 3) 直接対決の得失点差; 4) 得失点差; 5) 総得点.
(C) 優勝; (R) 降格.
注釈:
  1. ^ アレナス・クルブ・デ・ゲチョはRCDエスパニョールに対し2-0、0-1の1勝1分・当該対戦得失点差で優るため順位が上回った。
  2. ^ レアル・マドリードはレアル・ソシエダに総得失点差で優るため順位を上回った。
  3. ^ レアル・ソシエダはラシン・サンタンデールに対し7-0、0-2の1勝1分・当該対戦得失点差で優るため順位が上回った。

勝敗表

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ホーム / アウェイ ARE ATH ATM BAR ESP EUR RAC RMA RSO RUN
アレナス・クルブ・デ・ゲチョ 3–3 2–1 1–3 2–0 2–3 5–1 5–1 3–1 7–2
アスレティック・ビルバオ 5–2 6–1 4–3 6–0 3–0 4–0 2–1 2–2 5–2
アトレティコ・マドリード 1–3 3–4 3–2 2–0 5–3 3–1 2–1 1–1 3–3
FCバルセロナ 3–1 1–1 4–2 5–4 2–1 5–0 1–4 3–0 4–2
RCDエスパニョール 1–0 2–2 1–0 4–0 1–2 3–0 8–1 3–1 3–1
CDエウロパ 1–2 2–2 2–0 0–3 1–2 5–0 1–2 3–2 0–1
ラシン・サンタンデール 2–5 2–3 3–2 2–1 4–1 6–1 2–0 2–0 4–2
レアル・マドリード 5–2 2–3 4–1 5–1 2–4 6–1 6–0 1–1 2–2
レアル・ソシエダ 4–4 1–7 2–0 1–2 1–0 2–0 7–0 4–0 2–3
レアル・ウニオン 3–2 1–1 8–2 1–3 3–3 3–4 6–3 2–2 3–2
出典: BDFútbol
色: 青 = ホームチームが勝ち; 黄 = 引き分け; 赤 = アウェーチームが勝利。

昇格チーム

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デポルティーボ・アラベスセグンダ・ディビシオン1929-30で優勝し、プリメーラ・ディビシオン昇格を決めた[2]

得点ランク・記録

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得点者 得点数 出場数 得点率 チーム
  ギジェルモ・ゴロスティサ
19
17
1.11
  アスレティック・ビルバオ
  ガスパル・ルビオ
18
17
1.12
  レアル・マドリード
  サンティアゴ・ウルティスベレア
18
16
1.13
  レアル・ウニオン
  ビクトル・ウナムノ
15
16
0.83
  アスレティック・ビルバオ
  マヌエル・グルチャガ
14
17
0.82
  アレナス・クルブ・デ・ゲチョ
  ルイス・レゲイロ
14
18
0.78
  レアル・ウニオン
  ホセ・イララゴリ
13
13
1.00
  アスレティック・ビルバオ
  マルティ・バントゥラー
12
15
0.80
  RCDエスパニョール
  ルイス・マルティン
12
17
0.71
 アトレティコ・マドリード
  アンジャル・アルチャ
12
15
0.80
  FCバルセロナ
  ハビエル・リベーロ
10
16
0.63
  アレナス・クルブ・デ・ゲチョ
  イグナシオ・マリオ・アルコルタ・エルモソ
10
16
0.63
  レアル・ソシエダ
  トマス・バスティット
10
17
0.590
  CDエウロパ

一試合最多得点試合:9点

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レアル・ウニオン8-2アトレティコ・マドリード(第13節)

ホームチーム最大点差勝利:7点差

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RCDエスパニョール8-1レアル・マドリード(第14節)

レアル・ソシエダ7-0ラシン・サンタンデール(第2節)

アウェイチーム最大点差勝利:6点差

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レアル・ソシエダ1-7アスレティック・ビルバオ(第12節)

最少失点ゴールキーパー

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グレゴリオ・ブラスコ(アスレティック・ビルバオ):15試合20失点・一試合平均1.33

脚注

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注釈

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  1. ^ ゴールキーパー以外の交代が許さなければ自明の理である。

出典

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  1. ^ Spain 1929/30”. www.rsssf.com. 2019年1月7日閲覧。
  2. ^ Spain, Final Tables 1928-1939”. www.rsssf.com. 2019年1月7日閲覧。

外部リンク

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