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ヴァイオリンソナタ第2番 ト長調 M. 77 は、モーリス・ラヴェル1923年から1927年にかけて作曲した[1]ヴァイオリンソナタ。本項目では1975年に再発見された第1番についても扱う。

目次

概要編集

ラヴェル最後の室内楽曲であり、4年にわたる創作期間についてはっきりした事情は分かっていない。ラヴェルは「無駄な音符を削るのに」これだけの年数が必要だったと断言している[要出典]。また別の場面では、ヴァイオリンという楽器はラヴェルにとって、ピアノと「本質的に相容れないもの」と思われたとも訴えている。

初演は1927年5月30日パリのサル・エラールにて、作曲者自身のピアノとジョルジェ・エネスクのヴァイオリンによって行われた。親友の女性ヴァイオリニストのエレーヌ・ジュルダン=モランジュに献呈されたが、当時の彼女はリューマチを患っていて初演で演奏することが出来なかった。

なお、遺作のヴァイオリンソナタが再発見されるまでは単に『ヴァイオリンソナタ ト長調』と呼ばれていたが、現在は下記の作品と区別するために『ヴァイオリンソナタ第2番 ト長調』と呼ばれている。

構成編集

以下のように3楽章で構成され、全曲を通じて約18分[1]

古典的な緊密で厳格な形式が追究されている[要出典]反面、後輩のダリウス・ミヨーに影響されて[要出典]複調を積極的に採っている。中間楽章は、(たとえばジョージ・ガーシュウィンに伴われてラヴェルがしばしば訪れたニューヨークのナイト・クラブを髣髴させる[要出典]ジャズ雰囲気が加味されている。第3楽章は超絶技巧が要求され、ヴィルトゥオーゾヴァイオリン奏者には腕の見せ所となっている。

ヴァイオリンソナタ第1番 イ短調 M. 12(1897年)編集

ラヴェルはすでに1897年にもこの楽種に手を染め、作曲者自身のピアノとエネスクのヴァイオリンで初演されているが、存命中には出版されなかった。作曲者の生誕100周年の1975年に再発見され、ニューヨークで蘇演されるまで、永らくその実像を知られてはいなかった。晩年の多楽章の活気あるソナタとは対照的に、哀調を帯びた瞑想的な曲調を持つディーリアス風の作品でイ短調、長大な単一楽章で構成されている(全曲を通して演奏するのに17~18分を要する)。現在は晩年のソナタと区別するために『ヴァイオリンソナタ第1番 イ短調』と呼ばれるほか、『遺作のヴァイオリンソナタ』や『1897年のヴァイオリンソナタ』などと呼ばれている。

脚注編集

  1. ^ a b 平島正郎(項目執筆)『作曲家別名曲解説ライブラリー⑪-ラヴェル』音楽之友社、1993年9月10日、ISBN 4-276-01051-9、75頁

外部リンク編集