北海道開拓史の研究分野で優れた業績を残し、屯田兵制度や開拓土地制度などについての多くの著書を残した。戦前・戦後に於ける北海道開発の理論的指導者であった。また私学振興の面で大きな功績を果たし、自由で清新な学風建設に寄与した。
- 農政拓殖学を恩師の高岡熊雄が行っていたが上原のために農政学と拓殖学に分け、農政学を高岡が、拓殖学を上原が講義することになったという。
- 当時、北海学園では学長就任して貰う為奔走するも、北海道大学名誉教授の多くに就任を断られ、最後に上原が「私で良ければ..」と快諾してくれたと言う。これに拠って北海学園大学では、浅羽靖と並ぶ学園大の父と称されている。[2]
- 安酸敏眞が理事長を兼職するまで、北海学園の歴代理事長の中で唯一の大学学長兼任である。
- 上原の残した「私立大学の特質を生かし、輝かしき希望をいだき奮励努力よくその環境を開拓向上するが如き人物を養成することに努めるものである。」という建学の精神は創学理念として継承されている。また、逝去後に、当時、北海学園大学付属図書館の蔵書が不足していた為、自己の所有する蔵書のほとんどを「上原文庫」という形態で北海学園大学付属図書館に寄贈している。
- 『北海道屯田兵制度』(北海道庁拓殖部、1914年)
- 『アダム・スミス植民論』(北海道帝国大学農学部、1923年)
- 『満州農業移民の一形態:天理村』(北海道帝国大学満蒙研究舎、1937年)
- 『独逸内国植民事情の成績』(北海道帝国大学法経会、1941年)
- (高岡熊雄)共著『北支移民の研究』(有斐閣、1943年)
- 『北海道屯田兵制度(復刻版)』(北海学園出版会、1973年)
- 『植民地として観たる南洋群島の研究』(大空社、2004年)
ほか多数
- ^ 博士論文書誌データベース
- ^ 北海道21世紀タイムス編『北海学園120年の群像』(北海道21世紀タイムス、2005年)