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井上全悠

岡山県出身のパラ卓球選手

井上 全悠（いのうえ まさちか[6]、1995年8月12日[7] - ）は、日本のパラ卓球選手。利き手は右、グリップはシェーク[8]。日本肢体不自由者卓球協会（パラ卓球協会）ナショナルチーム（クラス7）、岡山県パラリンピアン育成事業強化指定選手（平成30年度[9]、令和元年度[10][11]、令和2年度[12][13]）。2020年東京パラリンピック代表[14]。

井上 全悠
基本情報
よみがな いのうえ まさちか
ラテン文字 INOUE Masachika
生年月日 (1995-08-12) 1995年8月12日（28歳）
国籍 日本の旗 日本
出身地 岡山県の旗岡山県倉敷市[1]
性別 男
選手情報
利き腕 右
グリップ シェーク
ラケット STIGA[2]
経歴
学歴
所属歴
  • 2018- 山陽学園大学・山陽短期大学（職員）
    • 受賞歴
  • 第12回マルセンスポーツ・文化賞（スポーツ賞 、2015年）[3]
  • 平成29年倉敷市スポーツ栄誉章・体育章・スポーツ奨励章（体育章（優秀競技者）、2017年）[4]
  • 第18回岡山市人見絹枝スポーツ顕彰（スポーツ栄誉賞、2018年）[5]
    • ■テンプレート ■プロジェクト:卓球 ■選手一覧

    略歴 編集

    岡山県倉敷市玉島出身[15]。実家は天台宗の寺院である円乗院[16][注 1]。

    生後8か月で交通事故にあい、両下肢に障害が残る[19]。当時、医師からは「車いすか寝たきり」と宣告されるが、リハビリを経て自分の足で歩けるようになる[16]。小学生のころにクラブ活動で卓球と出会う[20][16]。

    2008年、金光学園中学校に入学し、卓球部に入部。中学2年時の2009年には顧問の勧めで東京で開催されたアジアユースパラゲームズに出場し[21]、団体で銅メダルを2つ、個人で金メダルを1つ獲得した[22]。

    金光学園高校[7]、山陽学園大学卒業後[23]、山陽学園大学に事務職員として所属し競技活動を行う[6]。

    2020年4月1日時点での世界ランク（クラス7）は20位[24]、最高位は2019年7月時点の13位[25]。

    2021年6月30日、東京パラリンピック代表にバイパルタイト枠（推薦枠）として選出されたことが発表された[26][27]。男子シングルス（クラス7）では予選リーグで3位となり予選敗退[14][28]、男子団体（クラス6-7、井上・八木ペア）では初戦でブラジルに敗れ9位となった[14][29]。

    2021年11月18日、現役を引退して指導者を目指すこと、および実家の円乗院にて僧侶を目指し修行に入ることを発表した[30][31]。

    プレースタイル 編集

    フォアハンド、バックハンドともにラリーに強く、粘り強いプレーが特徴[18]。

    主な成績 編集

    国際大会 編集

    種別 結果 クラス 年.月 大会 開催国 開催都市 出典
    個人 3位 オープン 2009.09 2009年アジアユースパラゲームズ   日本 東京 [22]
    個人 3位 7-8 2009.09 2009年アジアユースパラゲームズ   日本 東京 [22]
    団体 1位優勝 7-8 2009.09 2009年アジアユースパラゲームズ   日本 東京 [22]
    個人 3位 8 2012.04-05 Korean Veterans PTT Tournament 2012   韓国 水原市 [32][33]
    団体 3位 8-9 2012.04-05 Korean Veterans PTT Tournament 2012   韓国 水原市 [34][35][36]
    個人 4位 8 2012.06 2nd FRENCH OPEN   フランス ナント [37]
    団体 3位 7-8 2012.06 2nd FRENCH OPEN   フランス ナント [38][39]
    個人 ベスト8 7 2013.08 PTT Thailand Open 2013   タイ バンコク [40]
    団体 3位タイ 6-7 2013.08 PTT Thailand Open 2013   タイ バンコク [41][42]
    個人 3位タイ 7 2014.06 Romania International Table Tennis Open 2014   ルーマニア クルジュ＝ナポカ [43][44]
    団体 2位準優勝 6-7 2014.06 Romania International Table Tennis Open 2014   ルーマニア クルジュ＝ナポカ [45]
    個人 3位タイ 7 2014.08 PTT Thailand Open 2014   タイ パタヤ [46][47]
    団体 予選敗退 7 2014.08 PTT Thailand Open 2014   タイ パタヤ [48]
    個人 3位タイ 7 2014.10 2014年アジアパラ競技大会   韓国 仁川市 [49][50][51]
    団体 4位 6-7 2014.10 2014年アジアパラ競技大会   韓国 仁川市 [52]
    個人 2位準優勝 7 2015.07 PTT Thailand Open 2015   タイ パタヤ [53]
    団体 3位タイ 7 2015.07 PTT Thailand Open 2015   タイ パタヤ [54][55]
    個人 1位優勝 6-7 2015.08 3rd Taichung Table Tennis Open for the Disabled 2015   台湾 台中市 [56]
    団体 2位準優勝 6-7 2015.08 3rd Taichung Table Tennis Open for the Disabled 2015   台湾 台中市 [57][58]
    個人 3位タイ 7 2015.09 PTT Korea Open 2015   韓国 蔚山市 [59][60]
    団体 1位優勝 7 2015.09 PTT Korea Open 2015   韓国 蔚山市 [59][61]
    個人 ベスト8 7 2015.11 Belgium Open 2015   ベルギー シント＝ニクラース [62]
    団体 1位優勝 7 2015.11 Belgium Open 2015   ベルギー シント＝ニクラース [63][64]
    個人 3位タイ 7 2015.11 China Open 2015   中国 北京市 [65][66]
    団体 3位[注 2] 6-7 2015.11 China Open 2015   中国 北京市 [67]
    個人 3位タイ 7 2015.12 Copa Costa Rica 2015   コスタリカ サン・ホセ [68][69]
    団体 3位タイ 6-7 2015.12 Copa Costa Rica 2015   コスタリカ サン・ホセ [68][70]
    個人 2位準優勝 7 2016.06 PTT Spanish Open 2016   スペイン アル・プラ・ダ・リュブラガート [71]
    団体 2位準優勝 6-7 2016.06 PTT Spanish Open 2016   スペイン アル・プラ・ダ・リュブラガート [72][73]
    個人 2位準優勝 7 2016.06 Romania International Table Tennis Junior Open 2016   ルーマニア クルジュ＝ナポカ [74]
    個人 1位優勝 7 2016.10 PTT Thailand Open 2016   タイ パタヤ [75]
    団体 1位優勝 6-7 2016.10 PTT Thailand Open 2016   タイ パタヤ [76][77]
    個人 ベスト16[注 3] 7 2017.02-03 Lignano Master Open 2017   イタリア リニャーノ・サッビアドーロ [78]
    団体 3位タイ 7 2017.02-03 Lignano Master Open 2017   イタリア リニャーノ・サッビアドーロ [79][80]
    個人 予選敗退 7 2017.05 14th Slovenian Open   スロベニア ラーシュコ [81]
    団体 2位準優勝 7 2017.05 14th Slovenian Open   スロベニア ラーシュコ [82][83]
    団体 3位タイ 7 2017.05 World Team Championships 2017   スロバキア ブラチスラバ [84][85][86]
    個人 予選敗退 7 2017.06 Bayreuth Open 2017   ドイツ バイロイト [87]
    団体 1位優勝 7 2017.06 Bayreuth Open 2017   ドイツ バイロイト [88][89]
    個人 ベスト8 7 2017.11 PTT Spanish Open 2017   スペイン アリカンテ [90][91]
    団体 3位タイ 7 2017.11 PTT Spanish Open 2017   スペイン アリカンテ [90][92][93]
    個人 3位タイ 7 2017.12 2017年アジアユースパラゲームス（英語版）   アラブ首長国連邦 ドバイ [4][94][95]
    団体 2位準優勝 6-8 2017.12 2017年アジアユースパラゲームス   アラブ首長国連邦 ドバイ [4][94][96]
    個人 ベスト16[注 4] 7 2018.05 Slovakia Open 2018   スロバキア ブラチスラバ [97][98]
    団体 3位タイ 7 2018.05 Slovakia Open 2018   スロバキア ブラチスラバ [97][99][100]
    個人 1位優勝 6-7 2018.06-07 PTT US Open 2018   アメリカ合衆国 ラスベガス [101][102]
    団体 1位優勝 6-7 2018.06-07 PTT US Open 2018   アメリカ合衆国 ラスベガス [101][103]
    個人 ベスト16[注 5] 7 2018.09 Czech Open 2018   チェコ オストラヴァ [104]
    団体 3位タイ 7 2018.09 Czech Open 2018   チェコ オストラヴァ [105][106]
    個人 3位タイ 7 2018.10 2018年アジアパラ競技大会   インドネシア ジャカルタ [107][108][109]
    団体 3位 6-7 2018.10 2018年アジアパラ競技大会   インドネシア ジャカルタ [107][110]
    個人 1位優勝 7 2018.12 COPA COSTA RICA   コスタリカ サン・ホセ [111][112][113]
    団体 予選敗退 6-7 2018.12 COPA COSTA RICA   コスタリカ サン・ホセ [114]
    個人 1位優勝 7 2018.12 PTT Thailand Open 2018   タイ チェンマイ [115][116]
    団体 1位優勝 6-7 2018.12 PTT Thailand Open 2018   タイ チェンマイ [115][117][118]
    個人 3位タイ 7 2019.03 PTT Spanish Open 2019   スペイン ジローナ [119][120][121]
    団体 1位優勝 7 2019.03 PTT Spanish Open 2019   スペイン ジローナ [119][120][122]
    個人 ベスト8[注 6] 7 2019.06 Copa Christina Hoffmann 2019   メキシコ カンクン [123][124]
    団体 2位準優勝 6-7 2019.06 Copa Christina Hoffmann 2019   メキシコ カンクン [123][125]
    個人 ベスト8 7 2019.07 2019 Asian Para Championships   台湾 台中市 [126]
    団体 3位タイ 6-7 2019.07 2019 Asian Para Championships   台湾 台中市 [127][128][129]
    個人 ベスト8 7 2019.08 Para Table Tennis Japan Open   日本 東京 [130][131]
    団体 3位タイ 7 2019.08 Para Table Tennis Japan Open   日本 東京 [130][132][133]
    個人 ベスト8 7 2019.08 Bangkok Open 2019   タイ バンコク [134][135]
    団体 3位タイ 6-7 2019.08 Bangkok Open 2019   タイ バンコク [134][136][137]
    個人 2位準優勝 7 2019.11 Dutch Open Para Table Tennis 2019   オランダ スタッズカナール [138][139]
    団体 予選敗退 7 2019.11 Dutch Open Para Table Tennis 2019   オランダ スタッズカナール [140]
    個人 予選敗退 7 2020.03 Costa Brava Spanish Paraopen 2020   スペイン コスタ・ブラバ [141][142]
    団体 2位準優勝 6-7 2020.03 Costa Brava Spanish Paraopen 2020   スペイン コスタ・ブラバ [141][143]
    個人 3位タイ 7 2021.06 Paralympic World Qualification Tournament   スロベニア ラシュコ [144][145]
    個人 予選敗退 7 2021.08 2020年東京パラリンピック   日本 東京 [14][28]
    団体 1回戦敗退（9位） 6-7 2021.08 2020年東京パラリンピック   日本 東京 [14][29]

    国内大会 編集

    種別 結果 クラス 年.月 大会 開催国 開催都市 出典
    個人 1位優勝 8 2011.11 第3回国際クラス別・肢体不自由者卓球選手権   日本 大阪市 [146]
    個人 2位準優勝 8 2012.11 第4回国際クラス別肢体不自由者選手権大会   日本 大阪市 [147]
    個人 1位優勝 7 2013.11 第5回国際クラス別肢体不自由者選手権大会   日本 大阪市 [148]
    ダブルス 3位 6-8 2013.11 第5回国際クラス別肢体不自由者選手権大会   日本 大阪市 [148]
    個人 2位準優勝 7 2014.12 第6回国際クラス別肢体不自由者選手権大会   日本 大阪市 [149]
    個人 2位準優勝 7 2015.11 第7回国際クラス別パラ選手権大会   日本 大阪市 [150]
    ダブルス 2位準優勝 6-8 2015.11 第7回国際クラス別パラ選手権大会   日本 大阪市 [150]
    個人 2位準優勝 7 2016.11 第8回国際クラス別パラ選手権大会   日本 大阪市 [151]
    個人 2位準優勝 7 2017.11 第9回国際クラス別パラ選手権大会   日本 大阪市 [152]
    ダブルス 3位 6-8 2017.11 第9回国際クラス別パラ選手権大会   日本 大阪市 [152]
    個人 1位優勝 立位・G2 2018.03 第38回ジャパンオープンパラ卓球選手権大会   日本 箕面市 [153]
    個人 1位優勝 7 2018.11 第10回国際クラス別パラ卓球選手権大会   日本 大阪市 [154][155]
    ダブルス 1位優勝 6-8 2018.11 第10回国際クラス別パラ卓球選手権大会   日本 大阪市 [156][155]
    個人 1位優勝 7 2019.11-12 第11回国際クラス別パラ卓球選手権大会   日本 大阪市 [157][158]
    個人 1位優勝 7 2021.11 第13回国際クラス別パラ卓球選手権大会   日本 大阪市 [159]
    ダブルス 1位優勝 6-8 2021.11 第13回国際クラス別パラ卓球選手権大会   日本 大阪市 [160]

    脚注 編集

    注釈 編集

    1. ^ 圓乗院[17]、圓乘院[18]とも表記される。
    2. ^ 出場団体数の関係からメダルの獲得は無し。
    3. ^ ただし予選リーグの編成の関係から決勝トーナメント進出は10団体。
    4. ^ ただし予選リーグの編成の関係から決勝トーナメント進出は12人。
    5. ^ ただし予選リーグの編成の関係から決勝トーナメント進出は14人。
    6. ^ ただし予選リーグの編成の関係から決勝トーナメント進出は6人。

    出典 編集

    1. ^ “交通事故で両足に障害　パラ卓球の井上全悠選手が児童と交流　岡山市”. www.ksb.co.jp (2019年9月27日). 2019年12月3日閲覧。
    2. ^ “STIGA契約情報 – STIGA Japan”. 2020年3月5日閲覧。
    3. ^ “第12回マルセンスポーツ・文化賞表彰式 及び スポーツ・文化活動助成金贈呈式を開催”. www.marusen-zaidan.or.jp. 公益財団法人マルセンスポーツ・文化振興財団 (2015年8月28日). 2019年12月4日閲覧。
    4. ^ a b c “【平成２９年倉敷市スポーツ栄誉章・体育章・スポーツ奨励章】No4”. www.k-sports.or.jp. 2020年3月4日閲覧。
    5. ^ 第18回岡山市人見絹枝スポーツ顕彰表彰式について (PDF) (日本語). 山陽学園大学 (2019年2月5日). 2020年3月4日閲覧。
    6. ^ a b “井上全悠選手　公式ブログ > ブログ > 初投稿”. UNIVER 株式会社ユニバー (2018年12月6日). 2019年12月3日閲覧。
    7. ^ a b 教育後援会 メタセコイアの会 2019 (PDF)
    8. ^ “パラ卓球協会 井上全悠プロフィール”. jptta.or.jp. 2020年3月5日閲覧。
    9. ^ “「平成３０年度オリンピアン・パラリンピアン育成事業」パラリンピアン育成事業指定選手を決定しました！ 〔 岡山県庁 〕”. www.jpubb.com. 2019年12月4日閲覧。
    10. ^ 「令和元年度岡山県オリンピアン・パラリンピアン育成事業」パラリンピアン強化指定選手が決定！ (PDF)
    11. ^ “３６人に五輪・パラ強化選手証 育成事業で岡山県が交付：山陽新聞デジタル｜さんデジ”. 山陽新聞デジタル｜さんデジ (2019年6月24日). 2019年12月4日閲覧。
    12. ^ 令和２年度「オリンピアン・パラリンピアン育成事業」強化指定選手一覧 (PDF) (日本語). 2020年12月29日閲覧。
    13. ^ “強化指定選手に素根ら３３人 県のオリンピアン育成事業：山陽新聞デジタル｜さんデジ”. 山陽新聞デジタル｜さんデジ (2020年4月3日). 2020年12月29日閲覧。
    14. ^ a b c d e “井上全悠｜東京パラリンピック卓球の注目選手｜パラサポWEB”. パラサポWEB. 2021-11-25. 2021年11月25日閲覧。
    15. ^ “東京パラリンピックへの出場目指す山陽学園大の井上さん”. townweb.e-okayamacity.jp (2019年10月21日). 2019年12月3日閲覧。
    16. ^ a b c 瀬戸内海放送 (2020年3月2日). “【特集】東京パラ五輪代表選出へ正念場…障害と向き合うパラ卓球選手 岡山”. 2020年3月3日閲覧。
    17. ^ たまテレ (2006年11月14日). “圓乗院鐘楼堂落慶梵鐘撞き初め法要”. www.tamashima.tv. 2020年3月15日閲覧。
    18. ^ a b “【不可能はない】井上全悠選手の魅力について迫る！前編 - YouTube”. www.youtube.com (2020年5月2日). 2020年12月29日閲覧。
    19. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2019年7月1日). “【特集パラスポーツ】アジアパラ卓球、２３日開幕 代表３選手が抱負”. 産経ニュース. 2019年12月3日閲覧。
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    21. ^ 今野昇（編）『卓球王国（2018年10月号 Vol.257）』第22巻第10号、株式会社卓球王国、東京、2018年9月21日、188頁。 
    22. ^ a b c d “アジアユースパラゲームズ 東京で開催 〜金子和也が3冠王〜｜卓球レポート”. 卓球レポート (2009年9月14日). 2019年12月4日閲覧。
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    関連項目 編集

    • 岡紀彦 - 岡山県出身のパラ卓球選手（車いす）

    外部リンク 編集

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