六君子湯
六君子湯(りっくんしとう)とは、漢方方剤の一種。出典は明代の医書『万病回春』。
臨床データ | |
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法的規制 | |
投与経路 | 経口 |
識別 | |
KEGG | D07051 |
概要 編集
補気剤の一種。
効能・効果 編集
適応 編集
虚弱な人の消化不良、食欲不振、嘔吐などに用いる。
保険適用エキス剤の適応 編集
胃炎、胃アトニー、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐[2]
臨床試験 編集
六君子湯は、上部消化管機能異常に起因すると考えられる食欲不振、胃部不快感、胃もたれなどの運動不全型の上腹部不定愁訴患者235 例(六君子湯エキス顆粒群118 例、低用量(40倍希釈)群117 例)による多施設共同の二重盲検ランダム化比較試験において、低用量群に比較して運動不全型の上腹部愁訴(dysmotility-like dyspepsia)が有意に改善した[3]。
組成 編集
白朮(びゃくじゅつ)[4]、茯苓(ぶくりょう)、人参(にんじん)、半夏(はんげ)、陳皮(ちんぴ)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)、甘草(かんぞう)
方解 編集
- 四君子湯(白朮[4]・茯苓・人参・大棗・生姜・甘草)と、二陳湯(半夏・陳皮・茯苓・生姜・甘草)の合方
- 両処方の君薬(主薬)である白朮[4]・茯苓・人参・甘草及び陳皮・半夏の6生薬から六君子湯と名付けられた。
相互作用 編集
併用注意 編集
次の薬剤との併用により、偽アルドステロン症、ミオパシーが出現しやすくなる[2]。
- 甘草含有製剤
- グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
副作用 編集
次の副作用がある[2]。
重大な副作用 編集
その他 編集
注意事項 編集
高齢者は生理機能の低下、妊産婦、小児は安全性未確立のため、注意が必要である[2]。
市販薬 編集
関連処方 編集
脚注 編集
関連項目 編集
外部リンク 編集
- 医療関係者向けサイト漢方スクエア「六君子湯関連コーナー」 六君子湯のエビデンス情報が集められています。