冒険小説
概要編集
素材としては、歴史的な事件、戦争や革命、秘境などを背景とし、SFや推理小説(ミステリ)、スパイ小説、海洋冒険小説・山岳冒険小説の要素や、それらに関わる壮大なアクションを盛り込んだものも多い。
本来の冒険小説は、敢て未知の危険を冒す主人公に特徴があり、その典型は『カサノヴァ自伝』や『トム・ソーヤーの冒険』である。しかしながら、中世ロマン小説における遍歴物語からの影響もあり、場所の移動や探索をメインプロットとする自発的な探検小説や、受動的な遭難・漂流小説も含まれる。特に日本では、一般に冒険と探検とが混同されがちである。
元々「冒険」という言葉は森田思軒が『十五少年漂流記』を1896年(明治29年)に博文館の雑誌『少年世界』で連載『冒険奇談 十五少年』として英訳本からの抄訳重訳した際に造語された。このジャンルの古典的なものとしては、ロバート・L・スティーブンソンの『宝島』や、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』が挙げられる。アーネスト・ヘミングウェイの『誰がために鐘は鳴る』から、イアン・フレミングの007シリーズなど、広義で冒険小説に数えられそうな作品は多数存在する。
また、激しいバトルアクションを取り入れたものもあることから「アクション小説」(もしくは「バトル小説」)といわれることもある。
作家編集
アメリカの作家編集
イギリスの作家編集
- パトリック・オブライアン
- ジョン・ル・カレ
- ケビン・クロスリー=ホランド
- アーサー・コナン・ドイル
- ロバート・L・スティーブンソン
- ジャック・ヒギンズ
- イアン・フレミング
- アリステア・マクリーン
- デズモンド・バグリイ
- ギャビン・ライアル
- ボブ・ラングレー(英語版)
- ディック・フランシス
- バーナード・コーンウェル
- ラファエル・サバティーニ