南部忠平記念陸上競技大会

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南部忠平記念陸上競技大会(略称:南部記念、南部)は、北海道陸上競技協会、北海道新聞社北海道文化放送などが主催する陸上競技大会。

概要 編集

1932年ロサンゼルスオリンピック陸上競技三段跳びにおいて金メダルを獲得し、また走り幅跳びでも当時の世界記録(日本記録)である7m98を跳んだ南部忠平北海道札幌市出身)の偉業を称えて創設された陸上競技大会である。

第1回は1988年に札幌市の円山競技場で開催[注 1]

2020年及び2021年は東京オリンピックの男女マラソン並びに競歩が札幌で開催される関係により中止[注 2]

また、札幌市外でも開催経験もあり、2008年には函館市千代台公園陸上競技場で開催された。

日本グランプリシリーズの一つとして指定されているほかに、オリンピック世界陸上競技選手権大会の選考会でもある日本陸上競技選手権大会で代表内定を逃した選手にとっては最後のチャンスで、言わば“追試”の要素もある大会である[注 3]

2015年第2回日中韓3カ国交流陸上競技大会と併催。今後3年置きに開催(2018年に第5回を開催)。主催者の一つである北海道文化放送にて深夜枠で録画放送されており、2015年は十種競技元全日本チャンピオンのタレント武井壮をMCに迎え「武井壮の陸上魂!!」として放送された。

2023年、北海道陸上競技協会内部の不透明な経理が表面化。大会の開催により協会が毎回100万円から200万円の赤字を出していることから、2024年以降の大会中止も含めた検討が行われることとなった[2][3]

実施種目 編集

  • 男子:100m、400m、110mハードル、棒高跳、走幅跳、三段跳、砲丸投、やり投
  • 女子:100m、400m、110mハードル、棒高跳、走幅跳

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 札幌市には1987年竣工の厚別陸上競技場(1種公認)があるが、周辺が強風の吹きやすい環境であり、追い風参考記録となるケースが多いため、厚別よりも2種公認の円山での開催が多い。2015年から2019年は厚別で開催。
  2. ^ 当初の東京オリンピックのマラソン・競歩は国立競技場発着の公認コースで行う予定だったが、夏場の東京の酷暑環境を危惧した国際オリンピック委員会(IOC)などの主導により札幌での開催となった[1]。ただし、東京オリンピック自体は新型コロナウィルスが全世界的に拡大している影響を受けて2020年の開催を見送り、翌2001年に順延となり、男女マラソン・競歩の札幌開催も維持されている。
  3. ^ 但し、この大会は年によって追試の要素を兼ねるかどうかはまちまちで、2009年には世界陸上選手権の追加派遣はなかった。

出典 編集

  1. ^ 臼田勤哉 (4 December 2019). "東京五輪、マラソン「札幌大通公園」正式決定". Impress Watch. 株式会社インプレス. 2023年11月1日閲覧
  2. ^ 北海道陸上競技協会 預貯金ゼロなのに1500万円に水増し 選手登録費未納で発覚 大会中止も検討”. HTBニュース (2023年11月1日). 2023年11月4日閲覧。
  3. ^ 北海道陸協、日本陸連への登録料735万円を滞納 収支悪化で流用”. 毎日新聞 (2022年11月2日). 2023年11月4日閲覧。

関連項目 編集

いずれも日本の陸上競技オリンピック金メダリストを記念して開催されている陸上競技大会。

外部リンク 編集