和歌山電鐵株式会社(わかやまでんてつ、WAKAYAMA ELECTRIC RAILWAY Co., Ltd.)は、和歌山県和歌山市に本社を置き、鉄道路線貴志川線を経営する会社である。岡山電気軌道(岡電)の完全子会社で、両備グループに属する。

和歌山電鐵株式会社
WAKAYAMA ELECTRIC RAILWAY Co., Ltd.
両備グループ共通社章
両備グループ共通社章
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本社がある伊太祈曽駅駅舎
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
640-0361
和歌山県和歌山市伊太祈曽73(伊太祈曽駅構内)
設立 2005年6月27日
業種 陸運業
法人番号 9170001005163
事業内容 旅客鉄道事業など
代表者 代表取締役社長 小嶋光信
代表取締役専務 礒野省吾
資本金 3,000万円
従業員数 26名
主要株主 岡山電気軌道株式会社 100%
2016年3月31日現在)
外部リンク www.wakayama-dentetsu.co.jp/
特記事項:社長の小嶋光信は両備グループ代表・岡山電気軌道代表取締役社長などを兼務。
専務の礒野省吾は岡山電気軌道代表取締役専務を兼務。
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目次

概要編集

2006年(平成18年)4月1日より、南海電気鉄道(南海)から貴志川線を引き継いで経営している。社名は親会社の岡山電気軌道が社名を一般公募しその中から選ばれたものである。選ばれた理由は「時代に流されない、地域に根ざした名前」である。和歌山電鐵が旧字体の「」となっているのは、「鉄」の文字を分解すると「金」を「失」うになり縁起が悪いこと、鉄(鉄道)の基本に立ち返るという意味で使用したものである。

経営のモットーは「日本一心豊かなローカル線になりたい」。地元自治体、沿線住民、沿線学校関係者、商工会で構成する「貴志川線運営委員会」を社内に設置し、沿線住民の要望を取り汲んで活かす仕組みをつくっており[1]、現場に対するアイディアや情報提供は同委員会が行っている。

後述する「いちご電車」「おもちゃ電車」「たま電車」の運行や、貴志駅の猫の駅長「たま」(駅長であると同時に2013年〈平成25年〉1月5日より社長代理でもあった。[2])など特異な取り組みも行っている。

2015年(平成27年)6月24日、たま駅長が6月22日に死んだと発表された[3]

沿革編集

2003年(平成15年)に南海が貴志川線の廃止検討を表明したことに対して、「貴志川町くらしを環境を良くする会」や、「南海貴志川線応援勝手連」、「和歌山市民アクティブネットワーク」 (WCAN) などの沿線市民組織が存続運動を行い、それを伝え聞いたNHK総合テレビ難問解決!ご近所の底力』への出演を打診したことに始まる。NHKに出演した旧貴志川町(現紀の川市)長山団地住民が中心になって「貴志川線の未来をつくる会」が正式に設立され、6000人を越える会員を集めて注目された。

「貴志川線の未来をつくる会」を始めとする各市民組織の活動がかなりの盛り上がりを見せ、WCAN貴志川線分科会が貴志川線存続の費用対効果分析を行って存続の社会的な意義を科学的に裏付けるなどしたこともあり、地元の自治体も存続の意思を固め、鉄道用地などを南海から買い取ることなどを決めた。

運行主体として第三セクターを設立するのではなく民間の企業等から公募することになり、岡電やトラベルプランニングオフィスなど9つの会社と個人がそれに応じた。岡電は締め切りの最終日まで応募を迷っていたが、和歌山の市民団体から応募依頼状が届いたことと、岡山県に本拠を置く市民グループ「路面電車と都市の未来を考える会」 (RACDA) からの勧めや近畿地方の鉄軌道事業者からの応募がないことなどを勘案して応募を決断したと言われている。

選考作業の結果、運行事業者として軌道経営の経験を有する岡電が選ばれ、岡電が100%子会社として和歌山市に設立した新会社が和歌山電鐵株式会社である。

年表編集

  • 2005年(平成17年)
  • 2006年(平成18年)
    • 1月20日 - 南海と和歌山電鐵が、国土交通省近畿運輸局に鉄道事業譲渡譲受(営業譲渡)認可を申請。
    • 2月28日 - 鉄道事業譲渡譲受(営業譲渡)認可。
    • 4月1日 - 南海から貴志川線の運行を引き継ぎ営業開始。

路線編集

全駅の一覧などは以下の項目を参照のこと。

車両編集

営業開始時には南海から貴志川線専用車両の2270系電車12両全車が無償譲渡された。以後、順次車体色を南海カラーから和歌山電鐵の車体色に塗り替える予定で、2006年(平成18年)8月6日より「いちご電車」、2007年(平成19年)7月29日より「おもちゃ電車」、2009年(平成21年)3月21日には「たま電車」が運行を開始した。これらのデザインは岡電の9200形電車 (MOMO) などをデザインした水戸岡鋭治が担当している。2012年に貴志川線は架線電圧が直流600Vから直流1500Vに昇圧されたが、南海時代から有していた複電圧機能は残されている。

運賃編集

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2016年4月1日改定[4]

キロ程 運賃(円)
初乗り3km 190
4 - 6 250
7 - 9 310
10 - 12 360
13 - 15 400
  • 2007年から全線を1日限り何度でも乗車できる「貴志川線1日乗車券」が発売されている。大人用780円、小人用390円(2016年4月1日改定)。発売場所は和歌山駅(9番線)・伊太祈曽駅・貴志駅(小山商店・たまカフェ)・和歌山バス(JR和歌山駅前バス乗車券販売所)である。

出典・脚注編集

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  1. ^ こんなところに地元力 〜「わかやま電鉄」の場合〜
  2. ^ 小嶋光信 (2013年1月5日). “たま駅長ついに社長代理に昇進!”. 和歌山電鐵株式会社. 2014年2月15日閲覧。
  3. ^ 三毛猫「たま駅長」死ぬ 和歌山電鉄、28日に社葬 - 朝日新聞、2015年6月24日
  4. ^ 貴志川線の運賃改定(認可)について (PDF) - 和歌山電鐵、2016年3月11日(2016年4月4日閲覧)

関連項目編集

外部リンク編集