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国民性(こくみんせい)とは、その国の歴史風土に起因し、国民共通に見られると考えられる気質である。

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概要編集

国民性について、以下のような言説が見られることがある。

しかし、上記のような例は、往々にして素人の誤謬や勘違い、決め付けによるステレオタイプでありアカデミックな方法による科学的な分析ではない。上記のような例を出すこと自体がステレオタイプな思考法にとらわれていて「〜である」など断定形にそれが表れている。

ある文化に接して成長した一群の人間が、ある共通する要素を持っているという現象は、十分に考えられることである。しかしそれを解明するためには継続的な調査と統計学的な分析が必要であり、上記のような「国民性」という概念はそれらを通過しておらず、学問的に昇華されていない。この点について、政治学者で国際文化論を専門とする平野健一郎は、

「国民性」が真面目に議論されていた当時から、その概念は怪しげなものとされていた。まして個人のアイデンティティ国民国家に限定されず、複数の対象に「拡散」するようになった現在では、国民性概念はいっそう根拠のないものとなっている。国民性研究はすでに長く破産状態にある。[1]

と述べている。

思索的分析編集

地理的環境等からその土地の住民の国民性を分析した和辻哲郎の『風土 - 人間学的考察』などが名著として知られている。

科学的分析編集

国民性は統計的手法によってある程度把握できる。例えば、統計数理研究所では昭和28年(1953年)から5年おきに「日本人の国民性調査」を行っている。

脚注編集

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  1. ^ 平野 2003, p. 138.

参考文献編集

  • 平野健一郎「国際文化論」『国際関係研究入門』岩田一政小寺彰山影進山本吉宣編、東京大学出版会、2003年、増補版、133–154。ISBN 9784130320375
  • 清水幾太郎 『社会心理学』 岩波書店、1972年。

関連項目編集