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塩狩峠』(しおかりとうげ)は三浦綾子による小説。1966年昭和41年)4月から約2年半にかけて日本基督教団出版局の月刊雑誌『信徒の友』に連載、1968年(昭和43年)9月27日に新潮社より刊行された。塩狩峠1909年明治42年)2月28日に発生した鉄道事故の実話を元に、愛と信仰を貫き多数の乗客の命を救うため自らを犠牲にした若き鉄道職員の生涯を描く。

塩狩峠
著者 三浦綾子
発行日 1968年9月27日
発行元 新潮社
ジャンル 長編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
公式サイト www.shinchosha.co.jp
コード ISBN 978-4-10-320701-6
ISBN 978-4-10-116201-0文庫版
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およびそれを原作とする映画である。

目次

あらすじ編集

登場人物編集

永野信夫
本作品の主人公。永野家の長男。待子の兄。1877年(明治10年)2月、東京府東京市本郷区本郷弓町(現・東京都文京区本郷)生まれ。祖母のトセから、母の菊は信夫を産んで二時間後に死んだと聞かされ、士族の子として厳しく、しかし愛情をもって育てられる。トセの死後、母が本当は生きていたと知り、祖母と父が嘘をついていたとショックを受ける。尋常小学校4年生時、級友たちとの約束がきっかけで修と仲良くなる。その年の夏、修一家は夜逃げ同然で蝦夷(北海道)へ引っ越してしまうが、修の父が死んでからは文通で親交を深める。旧制中学校卒業後、裁判所の事務員に就職。その数年後、10年振りに修と再会。修の勧めで北海道に行くことを決める。3年後、1900年(明治33年)7月の23歳で北海道の札幌に移住し炭鉱鉄道株式会社に就職。その1年後、和倉の強い勧めにより旭川へ転勤。元々はキリスト教嫌いであったが、後に、父母、ふじ子の影響で、鉄道会社に勤めながら、キリスト教信者になる。1909年(明治42年)、ふじ子との結納の2月28日当日、名寄駅から鉄道で札幌へ向かう途中、塩狩峠の頂上にさしかかろうという時、信夫の乗る最後尾の車両の連結部が外れる事故が起きる。信夫は乗客を守るため、レールへ飛び降りて、汽車の下敷きとなり自ら命を落とした。享年32。乗客は無事に助かったが、彼の死のショックは大きいものとなった。その年の3月2日に葬儀が行われ、郊外の墓地に埋葬された。
永野待子
永野家の長女。信夫の妹で、彼より4歳年下。母の菊が別居していた頃に生まれた。そのため、信夫は妹がいることは全く知らなかった。信夫と対照的に明るく人懐っこい性格。1899年(明治32年)、18歳で帝国大学出身の医者の岸本と結婚。
永野菊
貞行の妻。信夫と待子の母。キリスト信者のため、信夫が物心が付かない頃に姑のトセに実家を追い出され、その後、トセが亡くなるまで別居を余儀なくされた(この間、第2子で長女の待子を出産)。幼な子の信夫を置いてまで信仰を守る強さを持った女性。
永野貞行
菊の夫。信夫と待子の父。実家は旗本七百石の家。心優しい性格であるが、士族も平民もみな同じ人間だと信夫を教育する。日本銀行に就職している。
永野トセ
貞行の実母。信夫、待子の祖母。大のキリスト教嫌いで、嫁の菊がキリスト信者のため、実家を追い出した。後に、嫁の第2子の待子の存在を知り、そのショックにより脳溢血で亡くなる。
吉川修
吉川家の長男。ふじ子の兄。信夫の同級生。子どもの頃は僧侶になるのが夢であった。尋常小学校4年生時、級友たちとの約束がきっかけで信夫と仲良くなる。しかしその年の夏、父の借金のため蝦夷(北海道)へ移住することになる。10年後、東京で一時信夫と再会し北海道に行かないかと勧め(その後すぐに北海道へ戻った)、さらにその3年後、北海道の札幌にて再び交流が深まるようになった。妹や母を大切にする心優しい青年。
吉川ふじ子
吉川家の長女。修の妹。生まれつき足に持病があり、成長してからは肺結核とカリエスを患い、病床でキリスト教に目覚める。元々明るい性格であったが、キリスト教信者になってからはより心豊かになり、信夫のキリスト教入信に多大な影響を与える。信夫との結納の日が決まり、信夫が旭川から帰ってくることを心待ちにするが…。
松井
信夫と修の同級生。クラスのガキ大将的な存在。
大竹
信夫と修の同級生。クラスの副級長。
虎雄
信夫の親友であり、幼馴染み。信夫より2歳年下。幼い頃、時々信夫と遊んでいたが、その後疎遠になりやがて交流を途が絶えてしまう。信夫が裁判所の事務員に就職していた際、窃盗と傷害で逮捕され囚人として再会(但し、お互い話しかけることはなかった)。その後、結婚して2児の父親となり、札幌の小間物屋で働いていた。後に、信夫の葬式にも参加した。
浅田隆士
母・菊の甥。信夫と待子の従兄。大阪在住。登場人物の中、唯一関西弁で話す。
中村春雨
実在する人物。隆士と同期。「無花果」を信夫に読ませた。
和倉礼之助
北海道・札幌の炭鉱鉄道株式会社の信夫と修の上司。
和倉美沙
礼之助の娘。1901年(明治34年)、峰吉と結婚し2児の母親となる。
三堀峰吉
北海道・札幌の炭鉱鉄道株式会社の信夫と修の同僚。ある不祥事件がきっかけで一時は解雇されそうになったが、信夫や母からの説得で礼之助から許しを得た後、復職するとともに旭川へ栄転することになった。後に、礼之助の娘・美沙と結婚し、2児の父親となる。後に、キリスト信者となる。
伊木一馬
伝道師。前からキリスト教のことに関心を寄せていた信夫はたまたま伝道していた彼の前を通りかかって話を聞き、信夫はキリスト教を信じることを決心する。

書誌情報編集

塩狩峠記念館編集

  塩狩峠記念館
 
塩狩峠記念館(三浦綾子旧宅)(2009年7月)
施設情報
開館 1999年5月1日[1]
所在地   日本 北海道上川郡和寒町字塩狩
位置 北緯43度58分7.秒 東経142度27分16.4秒 / 北緯43.96861度 東経142.454556度 / 43.96861; 142.454556座標: 北緯43度58分7.秒 東経142度27分16.4秒 / 北緯43.96861度 東経142.454556度 / 43.96861; 142.454556
最寄駅 JR塩狩駅
外部リンク 塩狩峠記念館(三浦綾子旧宅)
プロジェクト:GLAM

これを記念し、塩狩駅近くには、塩狩峠記念館および文学碑が建てられた。

映画編集

塩狩峠
Love Stopped the Runaway Train
監督 中村登
脚本 楠田芳子
原作 三浦綾子
製作 長島清
小梶正治
出演者 中野誠也
佐藤オリエ
新克利
永井智雄
近藤洋介
長谷川哲夫
滝田裕介
岩崎加根子
音楽 木下忠司
撮影 竹村博
編集 森弥成
制作会社 松竹映画
ワールドワイド映画
配給 松竹
公開 1973年12月15日
上映時間 104分
製作国   日本
言語 日本語
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小説をもとに、1973年松竹ワールドワイド映画(監督:中村登、主演:中野誠也)によって映画化された。

スタッフ編集

キャスト編集

その他編集

脚注編集

外部リンク編集