夜、鳥たちが啼く』(よる、とりたちがなく)は、佐藤泰志連作短編集『大きなハードルと小さなハードル』に収録されている短編小説[1][2]

夜、鳥たちが啼く
作者 佐藤泰志
日本の旗 日本
言語 日本語
ジャンル 連作短編集
刊本情報
収録 大きなハードルと小さなハードル
出版元 河出書房新社
出版年月日 1991年3月26日
総ページ数 320
id ISBN 978-4-309-00676-5
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2022年12月に映画化(後述[3][4]

あらすじ 編集

若くして小説家となった慎一だったが、その後は鳴かず飛ばずの状態で付き合っていた恋人も離れていき、鬱屈した日々を送っていた。そんなある日、友人の元妻である裕子が一人息子とともに慎一の家に引っ越してきた。自分が住んでいた家を裕子と子供に与え、慎一はプレハブに住むことになるという奇妙な共同生活を送ることになった。自分の身勝手な性格が災いして他人を傷つけた経緯のある慎一は夜になると、 かつての自分自身の姿を投影するような小説を書く日々を送るようになっていた。

一方、一人息子とともに慎一のところに身を寄せた裕子は息子が寝静まった頃に外へと繰り出し、夜ごと男たちと逢瀬を繰り返していた。親として強くありたいという想いと言い知れぬ孤独との間で裕子は苦しんでいた。そんな生活をしていく中で父親がいなくなった淋しさで傷心していた一人息子は慎一を慕い始める。慎一と裕子は互いを刺激し合わぬように共同生活を送るが、それぞれに前に進むきっかけを掴めずにいた。

「大きなハードルと小さなハードル」 収録作品 編集

  1. 美しい夏
  2. 野栗鼠
  3. 大きなハードルと小さなハードル
  4. 納屋のように広い心
  5. 裸者の夏
  6. 夜、鳥たちが啼く

書誌情報 編集

映画 編集

夜、鳥たちが啼く
監督 城定秀夫
脚本 高田亮
原作 佐藤泰志
出演者 山田裕貴
松本まりか
音楽 石塚徹
撮影 渡邊雅紀
編集 清野英樹
製作会社 クロックワークス
配給 クロックワークス
公開  2022年12月9日
製作国   日本
言語 日本語
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佐藤泰志の同名短編小説を原作として、城定秀夫監督により2022年12月9日に公開された[3][4]。主演は山田裕貴[3][4]

第17回ロサンゼルス日本映画祭で最優秀長編作品賞を受賞した[6]

キャスト 編集

スタッフ 編集

  • 原作:佐藤泰志「夜、鳥たちが啼く」(連作短編集「大きなハードルと小さなハードル」(河出文庫 / 河出書房新社刊)所収)
  • 監督:城定秀夫
  • 脚本:高田亮
  • 音楽:石塚徹
  • エグゼクティブプロデューサー:藤本款
  • プロデューサー:秋山智則、姫田伸也
  • 撮影:渡邊雅紀
  • 照明:小川大介
  • 美術:松塚隆史
  • 録音:岩間翼
  • スタイリスト:深野明美
  • ヘアメイク:柿原由佳
  • 編集:清野英樹
  • 効果:西村洋一
  • グレーディング・VFX:稲川実希
  • 音楽プロデューサー:田井モトヨシ
  • 助監督:伊藤一平
  • 制作補:牧義寛
  • 制作協力:Gemini Films
  • 製作・配給:クロックワークス

脚注 編集

外部リンク 編集