大平(おおひら)は、山口県岩国市の郷土料理、および料理を盛り付けるの名称[1]鶏肉サトイモレンコンといった根菜などの具材を使った汁の多い煮物で、器としては、平たく大きな蓋つきの塗り物の椀[1][2]

岩国レンコン岩国藩藩主の岩国吉川家の吉川九曜紋(蛇の目九曜紋)と同じく9つの穴があることから、1811年に藩営の圃場で栽培が始まったとされる伝統野菜である[3]。この岩国レンコンを用いる郷土料理として、岩国寿司はすのさんばいと共に「三大郷土料理」とされることもある[3]

冠婚葬祭などの大人数が集まる時に提供される料理で、この時に使う椀の大平は直径50センチメートルほどになることもある[1][2]。椀の大平に盛った料理は、小皿にとりわけて振舞われる[1]。汁が多く味付けは薄いので、煮物ではあるが汁ごと食することが多い[1]

出典

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  1. ^ a b c d e 大平 山口県”. うちの郷土料理. 農林水産省. 2024年3月19日閲覧。
  2. ^ a b 山口県東部の観光地や名物料理を堪能してきた(前編) 岩国市周辺の名物料理や観光地”. トラベルWatch. インプレス (2016年3月23日). 2024年3月19日閲覧。
  3. ^ a b 「郷土・ご当地料理と地域食材の“おいしい”関係」『Discover Japan_TRAVEL 「山口 旅と暮らしの間へ」』、ディスカバー・ジャパン、2021年、66頁。