大根川(おおねがわ)は、愛知県名古屋市天白区を流れる天白川水系準用河川[2]

大根川
大根川の中流に位置する大根池。(2024年(令和6年)1月)
水系 二級水系 天白川
種別 準用河川
延長 0.679[1] km
流域面積 1.56[1] km²
水源 日本の旗愛知県名古屋市天白区
河口・合流先 天白川
流域 日本の旗愛知県名古屋市天白区
地図
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概要 編集

天白川の支川大根池より下流は準用河川として指定されている[3][4]。ほとんどの区間は暗渠となっている[5]名古屋市長の管理である[6]

かつては用水がとられていた[5][7]ほか、約424.4間(約772メートル)の堤防が存在した[8][9]。土堰堤もあり、1920年大正9年)には修繕工事も行われている[9]

地理 編集

本地池など天白区南部に源を発し、大根池を経て天白川に合流、伊勢湾に注ぐ。天白区内で流路が完結する。

大根池より下流の延長は全長約679メートル、流域面積は約1.56平方キロメートル。原調節池[注釈 1]と隣接している[10][3]土地区画整理事業により付け替えられる前は大根池(かつては島田池とも呼ばれた)の西を流れていた[5]

地名の由来 編集

 
準用河川大根川の終点(最上流)。

大根川の名前は、『負いね子』という言葉が転化してできたもの」とされている[10]。これは「池場に勢力を持っていた豪農が、小牧・長久手の戦いの折に、徳川家康を背負って(おおねて)水量の増した大根川を渡らせた」という伝承に由来する[11]。しかし、これらの話は後世の作り話の可能性が高い[注釈 2][11]

また、『溝口』という地名は、大根川から用水がとられていた[5]ことに由来するとされる[7]

流域の周辺施設 編集

橋梁 編集

  • 天白小橋(人道橋)- 天白川との合流地点[5]
  • 大根橋 - 現存しない[5]

ギャラリー 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 名古屋市天白区に存在する地下調節池
  2. ^ ただし、その豪農の家は実在する。

出典 編集

  1. ^ a b 名古屋市環境局ほか 2021, p. 1.
  2. ^ 名古屋市:天白川水系の河川(暮らしの情報)”. www.city.nagoya.jp. 2023年10月21日閲覧。
  3. ^ a b 名古屋市総合排水計画”. 名古屋市. 2023年10月21日閲覧。
  4. ^ 『名古屋の河川』名古屋市土木局。 
  5. ^ a b c d e f 名古屋市都市計画情報提供サービス”. www.tokei-gis.city.nagoya.jp. 2023年10月21日閲覧。
  6. ^ 名古屋市:名古屋市内を流れる河川(暮らしの情報)”. www.city.nagoya.jp. 2023年10月21日閲覧。
  7. ^ a b 『天白区の歴史』愛知県郷土資料刊行会、1983年12月10日。 
  8. ^ 『愛知県令規集 : 参考条文插入加除自在 第3(第10至11類)』現行法規出版社、1931年。 
  9. ^ a b 『愛知県林業報告 第19号』愛知県、1926年。 
  10. ^ a b 過去から学ぶ防災マップ”. 天白区. 2023年10月21日閲覧。
  11. ^ a b 『続 天白区の歴史』愛知県郷土資料刊行会、1987年6月30日。 

参考文献 編集

  • 『市内河川・ため池・名古屋港の水質の変遷』名古屋市環境局地域環境対策部地域環境対策課・名古屋市環境局地域環境対策部環境科学調査センター・名古屋市緑政土木局下線部河川計画課、2021年3月。