小野寺健
小野寺 健(おのでら たけし、1931年9月19日 - 2018年1月1日[1])は、日本の英文学者、翻訳家。横浜市立大学名誉教授。
人物・来歴
編集神奈川県横浜市生まれ。東京大学英文科卒、同大学院に学び、1958年茨城大学専任講師、1962年横浜市立大学助教授、1967年英国リーズ大学に留学。横浜市立大学教授を96年定年退官、日本大学教授、2002年退職。 文化学院・文芸学科講師。2018年1月1日午前3時5分、老衰のため死去した。86歳没。
20世紀の英国小説を専門とし、ジョージ・オーウェル、アニータ・ブルックナー、E・M・フォースターなど翻訳多数、またエッセイ集もある。
著書
編集- 『イギリス的人生』(晶文社) 1983、ちくま文庫 2006
- 『英国文壇史 1890 - 1920』(研究社出版) 1992
- 『英国的経験』(筑摩書房) 1998
- 『E.M.フォースターの姿勢』(みすず書房) 2001
- 『覚えておきたい人生の言葉』(河出書房新社) 2002
編著
編集翻訳
編集- 『薔薇と革命』(P・H・ニュービー、彌生書房) 1959
- 『レベル・セブン 第七地下壕』(モルデカイ・ロシュワルト、彌生書房) 1960 / サンリオSF文庫 1978
- 『現代小説のすがた』(ウィリアム・ヴァン・オコナー、南雲堂、不安の時代) 1961
- 『悲劇と脱出 一飛行士の回想』(アーネスト・ガン、河出書房新社) 1962
- 『アラビア砂漠』(C・M・ダウティ、筑摩書房、世界ノンフィクション全集) 1963
- 『小説 人間の歴史 第1巻』(ジェームズ・ミッチェナー、中野好夫, 沢崎順之助共訳、河出書房新社) 1967
- 『マンディンゴ』1・2(カイル・オンストット、河出書房新社) 1968
- 『赤と緑』(アイリス・マードック、河出書房新社) 1970
- 『ジャマイカの烈風』(リチャード・ヒューズ、筑摩書房、世界ロマン文庫) 1970 / 晶文社、文学のおくりもの 1980
- 『碾臼』(マーガレット・ドラブル、河出書房新社) 1971、河出文庫 1980
- 『辺境』(レイモンド・ウィリアムズ、講談社) 1972
- 『ハックスリー』(J・ブルック、研究社出版、英文学ハンドブック・シリーズ50「作家と作品」) 1972
- 『息子と恋人』(D.H.ロレンス、筑摩書房、筑摩世界文学大系) 1973 / 改訳(武藤浩史共訳、ちくま文庫) 2016
- 『黄金のイェルサレム』(マーガレット・ドラブル、河出書房新社) 1974
- 『大地』(パール・バック、集英社、世界文学全集) 1975 / 改訳(岩波文庫 全4巻) 1997
- 『青春のブライズヘッド』(イヴリン・ウォー、講談社、世界文学全集) 1977 / 改訳(岩波文庫 全2巻) 2009
- 『マンデルバウム・ゲイト』(ミュリエル・スパーク、集英社、世界の文学) 1977
- 『ニヒロンへの旅』(アラン・シリトー、講談社) 1979
- 『ドゥービン氏の冬』(バーナード・マラマッド、白水社) 1980
- 『暗い河』(V・S・ナイポール、TBSブリタニカ) 1981
- 『オーウェル評論集』(ジョージ・オーウェル、岩波文庫)1982
- 『ジョージー・ガール』(マーガレット・フォースター、晶文社) 1982
- 『女たちの遠い夏』(カズオ・イシグロ、筑摩書房) 1984、ちくま文庫 1994 / 改題『遠い山なみの光』(ハヤカワepi文庫) 2001
- 『少年の夏』(エド・マクラナハン、河出書房新社) 1984
- 『コーンの孤島』(バーナード・マラマッド、白水社) 1984
- 『ふだん着のアーサー・ケストラー』(ジョージ・ミケシュ、晶文社) 1986
- 『20世紀イギリス短篇選』上・下(編訳、岩波文庫) 1987
- 『白壁の緑の扉』(H・G・ウェルズ、国書刊行会、バベルの図書館) 1988
- 『ヒルダ・レスウェイズの青春』(アーノルド・ベネット、国書刊行会) 1989
- 『パリ・ロンドン放浪記』(ジョージ・オーウェル、岩波文庫) 1989
- 『ひと月の夏』(J・L・カー、白水社) 1989、白水Uブックス 1993
- 『ジンジャー・ツリー 愛と追憶の日本』(オズワルド・ワインド、河出書房新社) 1990
- 『群衆のなかで、さよならと手をふる人』(クリストファー・ド・ヴィンク、河出書房新社) 1993
- 『アイスクリーム戦争』(ウィリアム・ボイド、早稲田出版) 1993
- 『一杯のおいしい紅茶』(ジョージ・オーウェル、朔北社) 1995 / 中公文庫 2020
- 『ペンバリー館』(エマ・テナント、筑摩書房) 1996 / 改題『続 高慢と偏見』(ちくま文庫) 2006
- 『そしてイルカは跳ぶ 人生の詩と真実』(クリストファー・ド・ヴィンク、河出書房新社) 1997
- 『郷愁のモロッコ』(エスタ・フロイド、河出書房新社) 1999
- 『心の奥の愛の声 苦悩から自由への旅』(ヘンリ・J・M・ナウウェン、女子パウロ会) 2002
- 『青春のオフサイド』(ロバート・ウェストール、徳間書店) 2005
- 『秋の四重奏』(バーバラ・ピム、みすず書房) 2006
- 『博物館の裏庭で』(ケイト・アトキンソン、新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2008
- 『嵐が丘』上・下(エミリー・ブロンテ、光文社古典新訳文庫) 2010
- 『ウェイクフィールドの牧師 - むだばなし』(オリヴァー・ゴールドスミス、岩波文庫) 2012
アニータ・ブルックナー
編集- 『秋のホテル』(アニータ・ブルックナー、晶文社、ブルックナー・コレクション) 1988
- 『結婚式の写真』(アニータ・ブルックナー、晶文社、ブルックナー・コレクション) 1989
- 『英国の友人』(アニータ・ブルックナー、晶文社、ブルックナー・コレクション) 1990
- 『異国の秋』(アニータ・ブルックナー、晶文社、ブルックナー・コレクション) 1992
- 『嘘』(アニータ・ブルックナー、晶文社、ブルックナー・コレクション) 1994
- 『招く女たち』(アニータ・ブルックナー、晶文社、ブルックナー・コレクション)1996
- 『ある人生の門出』(アニータ・ブルックナー、晶文社、ブルックナー・コレクション) 2004
E・M・フォースター
編集- 『民主主義に万歳二唱』(E・M・フォースター、みすず書房、E・M・フォースター著作集) 1994
- 『インドへの道』(E・M・フォースター、みすず書房、E・M・フォースター著作集) 1995。河出文庫 2022
- 『アビンジャー・ハーヴェスト』(E・M・フォースター、みすず書房、E・M・フォースター著作集) 1995
- 『フォースター評論集』(E・M・フォースター、編、岩波文庫) 1996
- 『老年について』(E・M・フォースター、編、みすず書房、大人の本棚) 2002