鴨部市場前信号所(かもべいちばまえ[1]しんごうじょ)は、高知県高知市鴨部高町にあるとさでん交通伊野線信号場である。とさでん交通の運行図表や運輸安全員会の平成29年11月の報告書では、鴨部市場前と表記されているが、社内でも通称としては単に「市場前」を使用している。なお、事業者としては、信号所という用語は使用せず、対外的には、「鴨部市場前行違い場所」と案内している。現地には「行違い場所は、停留場ではありません」というような案内看板がある[2]

鴨部市場前信号所
(鴨部市場前行違い場所)
西より望む(2012年5月)
かもべいちばまえ
Kamobe ichiba mae
鴨部 (0.1 km)
(0.3 km) 曙町東町
地図
所在地 高知県高知市鴨部高町
北緯33度33分7.3秒 東経133度29分46秒 / 北緯33.552028度 東経133.49611度 / 33.552028; 133.49611座標: 北緯33度33分7.3秒 東経133度29分46秒 / 北緯33.552028度 東経133.49611度 / 33.552028; 133.49611
所属事業者 とさでん交通
所属路線 伊野線
キロ程 4.8 km(はりまや橋起点)
駅構造 信号場
開業年月日 1954年昭和29年)2月8日
* 1972年(昭和47年)に旅客扱いを停止。
テンプレートを表示

歴史 編集

1954年昭和29年)、伊野線の鴨部市場前停留場(かもべいちばまえていりゅうじょう)という停留場として開業した[3]。伊野線の単線区間内に新設された列車交換のための停留場で、客扱いも行っていた[4]。その後1972年(昭和47年)[3][4]に客扱いを行わず列車交換だけを行う場所(社内では信号所という用語は使わず、現地には行違い場所と表記されている。)となった。

年表 編集

構造 編集

配線概略図

鴨部停留場

 
   
   
   
 

曙町東町停留場

伊野線の併用軌道区間にあり、道路上に設備が設けられる。単線の鏡川橋 - 伊野間にあって場内は複線で、列車交換が可能[7]。伊野方面行きの下り線は直線で、はりまや橋方面行きの上り線が北へ張り出すように分岐する[8][9]。列車は交換の有無に関わらず左側線を走行する。

旅客を扱っていた時もホームは設置されていなかった。現在は「行違い場所は、停留場ではありません。」という注意書きが掲出されている[2]

周辺 編集

隣の鴨部停留場はすぐ近くにある[4][9]。高知県道274号梅ノ辻朝倉線上を通り、道幅は非常に狭い[4]

隣の施設 編集

とさでん交通
伊野線
鴨部停留場 - 鴨部市場前信号所 - 曙町東町停留場

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 「停留場の廃止が認可され、市場前信号所に変更」と記述されている書籍があるが、届出上は現在も「鴨部市場前停留場」のままである。(鉄道重大インシデント調査報告書・6ページ -運輸安全委員会(2017年)

出典 編集

  1. ^ 読みは「しじょうまえ」とも。
  2. ^ a b 名取紀之 (2014年9月2日). “生まれ変わる土佐電気鉄道を訪ねて。(下)”. 編集長敬白. 鉄道ホビダス. 2017年6月6日閲覧。
  3. ^ a b c 今尾恵介(監修)日本鉄道旅行地図帳』 11 中国四国、新潮社、2009年、60頁。ISBN 978-4-10-790029-6 
  4. ^ a b c d 『土佐電鉄が走る街 今昔』40-41頁
  5. ^ 『土佐電鉄が走る街 今昔』98頁
  6. ^ 上野宏人 (2014年10月2日). “とさでん交通:「再出発」 「便利な市民の足に」高知で設立式 新デザインの車両披露”. 毎日新聞 (毎日新聞社) 
  7. ^ 服部重敬(編著)『路面電車新時代 LRTへの軌跡』山海堂、2006年、294頁。ISBN 4-381-01816-8 
  8. ^ 川島令三『四国・九州ライン 全線・全駅・全配線』 第2巻 四国西部エリア、講談社〈【図説】 日本の鉄道〉、2013年、42頁。ISBN 978-4-06-295161-6 
  9. ^ a b 川島令三『全国鉄道事情大研究』 四国篇、草思社、2007年、291頁。ISBN 978-4-7942-1615-1 

参考文献 編集

関連項目 編集